ブルアカの世界にTS転生したので日記を書く 作:TS百合好きの名無し
ゲーム本編でケイちゃん復活して嬉しい
5:名無しの先生 ID:1+rRb+yIr
無表情ロリ系ロボ娘キター!
6:名無しの先生 ID:gwEAvAcxv
推定二重人格?っぽいけどかわいいからヨシ!
7:名無しの先生 ID:WfW0d+/vP
ザ・ロボって感じのキヴォトス住人はアビドス編でも登場していたけど人間そのものにしか見えないアンドロイド系は初めてだよね
8:名無しの先生 ID:pWaxy9UB/
ビジュアル普通に刺さる
9:名無しの先生 ID:ZlQoFuSyx
髪の毛ながい……ながくない?
10:名無しの先生 ID:NTmaq7mgE
公式の立ち絵よく見たら余裕で地面についてて草
11:名無しの先生 ID:2Q1Rr8OKT
長すぎぃ!
12:名無しの先生 ID:zoknTjhQT
アンドロイド型ヒロインとはたまげたなあ(大好物です)
13:名無しの先生 ID:QIKrlXlZk
これが今章のメインヒロインですか……素晴らしい
14:名無しの先生 ID:cVLXmJ6/u
おい、誰かゲーム開発部についても触れてやれよ
15:名無しの先生 ID:MKP3EGCJl
ゲーム開発部の娘たちみんな可愛いよね
16:名無しの先生 ID:zWMG8DeXB
なぜかロリしかいないぞ!
17:名無しの先生 ID:We4XPcE0i
ユウカのロリコン疑惑が生まれてて草
18:名無しの先生 ID:4+73DNauS
モモイのクソガキ感がハンパない
19:名無しの先生 ID:cVLXmJ6/u
>>18
校内にカジノを建設してギャンブル大会を開催したり、レトロゲーム探しのために古代史研究会を襲撃したり、過去には別の騒動も起こしているマジモンのクソガキだぞ
20:名無しの先生 ID:1nF07ZhuX
>>19
流石キヴォトス
頭おかしいわ
21:名無しの先生 ID:2Q1Rr8OKT
ユウカにめっちゃ文句言ってたけど廃部になる理由が全部正論すぎて笑った
こりゃ廃部になりますわ
22:名無しの先生 ID:1fc8kapij
温情をかけてくれるユウカ優しい
23:名無しの先生 ID:B01edKpUP
>>22でもロリコン疑惑があるらしいっすよ
24:名無しの先生 ID:BPZbxhrG6
ユウカロリコン説……なんか違和感ないんだよな
25:名無しの先生 ID:IBU3q7fFA
>>23
ユウカがロリコンなわけがないだろ! いい加減にしろ!
26:名無しの先生 ID:XLcYXNH/w
ユウカのことは一旦置いといて……
真面目な話、ロボ娘ちゃんことケイちゃんは一体何者なんだろうか?
27:名無しの先生 ID:ki1BAaFUO
ケイちゃんに踏まれたい
28:名無しの先生 ID:7cLCQBd37
あの冷たい表情差分を見るたびにゾクゾクしちゃう
29:名無しの先生 ID:XLcYXNH/w
>>26
まじでそれな
そもそも今回の舞台であるミレニアムの廃墟そのものが謎の場所すぎて……
30:名無しの先生 ID:4s4C4QMI9
>>26
・廃墟なのになぜか警備ロボがいっぱいいる
・連邦生徒会長が立ち入りを禁じた
・廃墟の中でなぜか【先生】だけが【彼女】のいる部屋への入室権限を得ることができた
・そもそも【ケイ】はAIであるために肉体は存在せず、【アリス】という本来の身体の持ち主がなぜか起きてこないために今の状態になっているらしいがその理由は不明
・凄まじい怪力の持ち主でクソデカレールガンを普通に持てる
・ウタハの予想では戦闘することを用途とした身体になっている
色々と謎だらけで気になることが多いな
31:名無しの先生 ID:ESYvqeuIK
>>30
エンジニア部でクソデカレールガンを武器に選ぶところ好き
32:名無しの先生 ID:C6JvkjmMN
>>31
「……やはりこれが一番しっくりきますね」(この後エンジニア部の部室天井を試し撃ちでぶち抜く)
ロリ×巨大武装はやはりロマンがあっていい……
33:名無しの先生 ID:+hIJOqXrQ
>>31
それは、銃と呼ぶにはあまりにも大きすぎた……
34:名無しの先生 ID:/P12t6ewN
流石は部費の7割以上を使ったロマン武器だぜ……いや、マジで何してんのエンジニア部
35:名無しの先生 ID:TtqOScaWi
今のところやべーやつばっかなんだがミレニアム
36:名無しの先生 ID:4+73DNauS
天才には変人が多いってことなのか
37:名無しの先生 ID:i4h0vmkih
ここ、冷めた目の立ち絵ばっかだったケイちゃんの表情が少しだけ柔らかいものになってるのすこ
38:名無しの先生 ID:ensfQGwxs
あのさ、この章を読んでて思ったことを率直に言っていい?
39:名無しの先生 ID:DENUCBwP9
キヴォトスはやべーやつばっかやで
40:名無しの先生 ID:UHBHU6OPY
>>38
なんや? 言ってみ?
41:名無しの先生 ID:ensfQGwxs
この章、先生(俺ら)いる? 完全に空気と化してるんだが
42:名無しの先生 ID:yJN46PZe/
あー
43:名無しの先生 ID:UEtiTvzqL
まあね
44:名無しの先生 ID:gYJ2qeY0j
>>41
ぶっちゃけいてもいなくても変わらんのでは?という感じはする
個人的に一番モヤっとしたのは、『G.Bible』の解読のためという私的な理由でセミナーに襲撃をかけるというモモイたちの犯罪行為を先生が許可したところかな
あそこは普通に大人として止めるべきところだろ
45:名無しの先生 ID:UEtiTvzqL
>>44
これマジで気持ちわかる
やっぱりなんか変な感じするよな
46:名無しの先生 ID:yJN46PZe/
>>44
C&Cのことを戦闘力込みで紹介したいがために無理矢理こういう展開にしたのかなーって感じはする
感情移入はしづらいけど
47:名無しの先生 ID:MKP3EGCJl
>>44
あそこはきちんと指導するべき場面なのにしなかったからね
そのせいで余計に先生が空気になってた
48:名無しの先生 ID:iytUjK+sN
先生のダメポイント指摘はその辺にして、戦闘のあれこれについてはみんなどう思った?
49:名無しの先生 ID:DENUCBwP9
>>48
ぶっちゃけゲームばっかりやってる割に戦えるんだな……って驚いた
50:名無しの先生 ID:X7ZDB074g
ガチ勢相手に戦えるのはすごい
51:名無しの先生 ID:aQP2JJ86f
モモイとミドリを同時編成した時のEXスキル演出すこ
52:名無しの先生 ID:fbBToCtwn
>>51
モモイは★2だから入手しやすいんだけどミドリがなあ
ガチャからミドリが全然出ないよ……
53:名無しの先生 ID:0yXwpzdfV
>>51
モモイの勝ち誇ったドヤ顔のクソガキ感好き
54:名無しの先生 ID:VnI5GSl/x
>>51
この二人+ノノミには拠点防衛でいつもお世話になってます
55:名無しの先生 ID:ULSdT8xJv
>>52
気持ちめっちゃ分かる
一人だと寂しい
56:名無しの先生 ID:gxbueVp7v
ユズすき
ロッカーの中いいにおいしそう
57:名無しの先生 ID:w7SMkHp2U
ユズのデコが性癖でござる
58:名無しの先生 ID:0yXwpzdfV
くさそう(だがそれがいい)
59:名無しの先生 ID:1O5zKLrra
ユズ、モモイ、ミドリのゲーム開発部を揃えている俺氏に死角なし
60:名無しの先生 ID:ULSdT8xJv
>>59
揃ってないんだよなあ
61:名無しの先生 ID:C6JvkjmMN
>>59
なんか足りねえよなあ?
62:名無しの先生 ID:xti1iTQWW
なぜケイちゃんは実装されてないんですか……?
63:名無しの先生 ID:3P6eeBE7w
どうして……どうして……
64:名無しの先生 ID:zkWDdeAat
SD作ってあんじゃん! ストーリー戦闘で普通にキャラで参戦してるじゃん!
65:名無しの先生 ID:0EERnivhD
運営はなぜケイちゃんを実装しないのか、これが分からない
66:名無しの先生 ID:zYZktKbEX
ネルとのタイマンイベ戦闘でケイちゃん初操作→クソデカレールガンかっけえ→ガチャ実装されてません→は?
67:名無しの先生 ID:C6JvkjmMN
マジで早くケイちゃん実装して欲しい
68:名無しの先生 ID:SbasK+T14
なんか実装できない理由でもあるのかね?
69:名無しの先生 ID:xti1iTQWW
ケイちゃんが言ってる『自分はこの身体の本来の持ち主ではない』って発言も関係ありそう?
70:名無しの先生 ID:/zDW29YbM
本来の持ち主であるアリスってのが出てきてないからな
どんな娘なんだろ
全然わからん
71:名無しの先生 ID:ULSdT8xJv
>>70
一応本編でケイちゃんが説明してるぞ
『彼女は好奇心旺盛で、とても純粋な性格です。しかし、ほっとくと何をするか分からないので常に目が離せず……』
72:名無しの先生 ID:C6JvkjmMN
>>71
ここケイちゃんの超貴重な微笑が見られるシーンです
73:名無しの先生 ID:yPF/SuDC5
>>72
これだけでケイちゃんにとってよっぽど大切な存在なんだなと理解できた
74:名無しの先生 ID:7mhTmhzBO
>>72
ケイちゃんに母性を感じた瞬間である
75:名無しの先生 ID:9V0lNZCbc
テキトーに場もあったまってきたし、ついでにラストのシーンの話をする?
76:名無しの先生 ID:zkWDdeAat
あー
77:名無しの先生 ID:GmQnF3zWx
あれか
78:名無しの先生 ID:CelIXt2Lx
いいよ
79:名無しの先生 ID:yC/rrQztQ
ああ……あのめっちゃ意味深なシーンか
80:名無しの先生 ID:7mhTmhzBO
ええで
81:名無しの先生 ID:/zDW29YbM
アレか……気になってたんだよなー
82:名無しの先生 ID:9V0lNZCbc
んじゃ早速……パヴァーヌ一章でゲーム開発部がミレニアムプライスで受賞して喜んでいる裏……暗転した画面内でケイが一人、なんか謎の発言をしている件
ケイ(王女は……アリスはまだ目覚めない。私では心を閉ざしてしまった彼女を起こすことができない)
ケイ(でもそれは幸せなことなのかもしれない。私たちにとっての今の世界は、ただ空虚なものでしかないのだから)
ケイ「どこにいるのですか……―――先生」
ここで一章終了
83:名無しの先生 ID:/zDW29YbM
>>82
これマジで謎
一章読み終わった後、なんとも言えない読後感になったわ
84:名無しの先生 ID:CelIXt2Lx
>>私たちにとっての今の世界は、ただ空虚なものでしかないのだから
読んでてすごく悲しい気持ちになったわ
全然ケイちゃんが笑ったり、楽しんだりしてる場面がなかったから今の状況を内心どう思ってんのかなーって考えてたらこれ
そして最後の……なに?
85:名無しの先生 ID:gYJ2qeY0j
よく分からんが先生って俺らプレイヤーのことだよな?
プレイヤーはキヴォトスに唯一の先生という設定だったはず
86:名無しの先生 ID:bQDF8c7a9
>>85
そのはずなんだけど、もしそうだとすると既に会ってるのにこの発言はおかしいだろ
87:名無しの先生 ID:0EERnivhD
>>86
そうなんだよなあ
でもそうなると誰のことを先生って呼んでるんだって話になる
88:名無しの先生 ID:lGmxBVHzr
単純に軽いニュアンスで先生って呼んでる可能性もあるだろ
89:名無しの先生 ID:M8bkh41Bw
>>82
元々誰かを探しているような描写はあったと思う
ユウカに在学生の名簿を見せて欲しいと頼んでいる場面あったし
多分その探し人のことを指しているんじゃね
90:名無しの先生 ID:+wAVhBpHE
>>89
誰かを探しているのは確定でいいと思うけど、じゃあ誰だよって話
廃墟の中に眠っていたところを見るに外の世界と交流があったようには見えないんだが
91:名無しの先生 ID:wIhHdeCvX
>>90
画面外で何か大事なキャラとの交流が生まれていたとか?
92:名無しの先生 ID:P5Vb08q0a
うーん、謎
93:名無しの先生 ID:71hDm6zFx
>>90
彼女と同じアンドロイドか何かだったら当てはまる時間の範囲が広がるからかなり昔に出会った存在という可能性も生まれるな
94:名無しの先生 ID:e5ovuxthy
>>93
あー、そういう可能性もあるのか
95:名無しの先生 ID:3e7VUQ+/C
探し人はどんなキャラなんだろ
96:名無しの先生 ID:aQ2euZ+bN
2章が来るまでその辺はお預けかあ
97:名無しの先生 ID:M8bkh41Bw
まあ気長に続きを待つとしようか
◆ ◆ ◆
自作ゲームがミレニアムプライスで受賞して数日後、廃部という名の危機を乗り越えたゲーム開発部は今日も変わらずゲーム三昧の日々を過ごしていた。
……約1名、ゲームが特別好きというわけでもないケイだけは部屋の片隅でぼうっと佇んでいるだけだったが。
「――それしてもケイを見つけた時はびっくりしたなあ。おかげで部活の廃部もなんとかなって助かったけど」
なんでもない雑談の中、ふと思い出したようにモモイが言った言葉にミドリが頷く。
「まあ確かに……廃墟であんな出会いがあるなんて思いもしなかったから」
「あの時はユズが格ゲーで負けるのを見た時と同じぐらい驚いたよね」
続けてモモイが言い放った内容に、それまで沈黙を保っていたケイが思わずと言った様子で口を開いた。
「ユズが、ゲームで負けた……?」
ケイは知っている。ユズという少女のゲーマーとしての実力を。彼女が本気で戦えば勝てる人間など普通はいないことも。
そのユズが――負けた……? そんなことがあるのだろうか。
「あ! ケイが珍しい顔してる!」
「ケイから見てもユズの強さは折り紙つきだもんね」
「……あの時のことは忘れない。いつか必ずリベンジを果たすよ」
普段おろおろしてばかりのユズがゲーマーとしての真面目な顔つきで口を開く。その瞳にはメラメラと燃える闘志が映っていた。
「ユズに勝つなんて普通は無理だもん。あの時は私も生で見てたけど相手プレイヤーが本当に強かったなあ……!」
「あれこそ本物の神試合だったと思う。頂上決戦がいきなり始まってびっくりしちゃった」
「試合の録画があるからケイも見る? 冗談抜きにすっごく面白い試合だよ?」
「……お願いします」
モモイがリモコンを操作して動画の再生を始めようとし、モニターに試合の開始画面が映し出される。
――その時ケイは本当に無意識に、何かに引き寄せられるようにして、モニターへと近付いていた。
「それじゃ再生……ってケイ! そんなに画面に近付いたら私たちが見えないじゃん!」
「――」
「……別にいいんじゃない? 私たちはもう見たことあるんだし。特等席で見せてあげようよ」
「確かにそうだけど……ま、いっか。じゃあ再生するよー!」
録画の再生が始まる。画面の中ではユズの操作するキャラと相手プレイヤーのキャラが激しい攻防を繰り広げ始める。お互いに隙らしい隙がなく、素人でも見ていれば分かるほどの熱戦だ。ミドリが頂上決戦と評するだけのことはある。
しかしケイにとって重要なのはそこではなかった。
「――」
「見れば見るほどコンボの繋ぎ方が上手いよねー」
「ユズちゃんも上手くカウンターを決めにいってるんだけど、あとちょっとのところでスルリと流されちゃってるんだよね」
「うん。本当に強い人だった……」
モモイたちがゲーム話で盛り上がる中、ケイの意識は画面内のある一点にのみ集中していた。彼女の視線の先にあるのはユズの対戦相手のプレイヤーネーム。彼女はただひたすらにそれだけを見つめ、動きを完全に止めていた。
「この……プレイヤーネーム、は……」
「うん? ASUKAだから……多分普通に【アスカ】って読むんじゃない?」
モモイがその名を口にした次の瞬間、ケイが勢いよく振り返って彼女を見た。
「モモイ! この人とはどこへ行けば会うことができますか!?」
「えっ、ちょっ、どうしたの急に!?」
「ケ、ケイちゃん……?」
「どうしても知る必要があるんです……! 何か情報は無いのですか!?」
モモイにとって、ケイという少女は表情が乏しく感情の薄い人形のような子だった。
謎の廃墟にいた事といい、そのスペックの凄まじさといい、妙に自分たちのことを理解しているような様子といい、分からないことだらけな謎多き存在。
唯一分かっているのは誰かを探しているということと、常に冷静沈着で取り乱さないということだけ。出会ってから今まで、モモイは彼女が感情を表に出すのをほとんど見たことがなかった。
――そのケイが、モモイへと鬼気迫る表情で迫っている。
今までに見たことのないくらい、感情を露わにする彼女の姿に目を白黒させながらも、モモイは彼女の必死な表情から何かを感じ取り、すぐに彼女が求める答えを返した。
「えっと……以前にユズがヴェリタスに頼んでその正体を探ろうとした結果によるとね、どうやらトリニティ自治区に住んでる人っぽいよ。それ以上のことはあんまり分からなかったらしいけど」
「トリニティ……」
「……本当にどうしたのケイちゃん? このプレイヤーのことを知っているの?」
「……」
明らかな異変にミドリが気になって声をかけるも、ケイはそれっきり何も話さなくなり、会話は結局そこで打ち切られることとなった。
――翌日、小さな書き置きを一つ残してケイはゲーム開発部からその姿を消した。
【最低限の義理は果たしたため、人探しの旅に出ます。探し人が見つかるまで帰りません】
◆ ◆ ◆
「――おいチビ、こんな朝からどこへ行く気だ?」
「……!」
早朝。学園の建物を出て少し歩いたところで、ケイは道の正面に誰かが立ち塞がっていることに気付き足を止めた。
そこにいたのは、トレードマークであるスカジャンをメイド服の上から羽織るという独特な格好をした小さな少女。
それを確認した瞬間、彼女は即座に意識を警戒態勢へと切り替える。
少女の名は美甘ネル――C&Cのエージェントにしてミレニアム最強の生徒――ケイが今一番会いたくないと考えていた存在であった。
(厄介な……予想できたことでもありますが……)
自分たちの存在がかなり危険視されていることは承知しているし、見えないところで監視されていることには薄々気付いていた。それでも、知った上で行動を起こしたのだ。動揺はない。
「学園の外へ行くんです」
「へえ、目的は何だ?」
こちらの様子を注意深く窺うようにして質問を投げかけてくるネル。
対するケイは彼女の目を射抜くように視線を向けながら即答する。
「――私たちにとって一番大切な人に会いに行くんです」
「……」
目の前の少女から息を呑む気配が伝わってきた。こちらに向ける目の雰囲気の変化から、彼女の中でケイに対する認識に何か変化が起こったことも見て取れた。
「……嘘をついてる感じはしねえな。マジで人探しが目的かよ」
「そこをどいてください。私にはあなたと争う理由がありません」
「あたし個人としては別に見逃しても構わねえんだが……一応これも仕事なんでな」
「悪いが拘束させてもらうぜ」――そう言ってネルが動こうとしたその時、別の方向から聞こえてきた銃声が2人の注意を奪った。
「「!」」
「――ふぅ、間に合ったわね」
空に向かって一発だけ無駄打ちした銃を引っさげて、新たにこの場に現れたのもまた、ケイがよく知る人物の一人であった。
「会計……? 何しに来たんだよお前」
この場に似つかわしくない意外な人物の登場にネルの戦意が少し削がれる。
「ネル先輩……すみませんが、この子をこのまま行かせてあげてください」
現れた人物――早瀬ユウカは両者の間に割って入るとそう言った。
「そいつはできない相談だな」
「どうしてもですか?」
「ああ」
「……なら交渉は決裂ですね」
「じゃあどうする気だ。まさかここでこのあたしとやり合う気か?」
ネルが冗談のつもりで放った一言。しかしそれに対し返ってきたのは彼女にとってあまりにも予想外な答えだった。
「ええ、その通りです」
「は? 会計……お前正気か?」
「正気ですよ。確かに今の私ではネル先輩に勝つことはできないでしょうけど……計算上、負けることもないと言えますから」
「……!」
ネルの認識では、早瀬ユウカという生徒は荒事がそれほど得意ではなかったはずだ。それがどういうわけか今こうしてネルに大胆な挑発を仕掛けてきている。
不思議なことに彼女の発言には嘘の気配がまるでなかった。
つまり彼女は本気でネルを止められると断言してみせたということ。C&Cのリーダーである自分を相手にだ。その事実に不思議な高揚感を感じ、ネルは獰猛に笑った。
こいつは面白そうだ――と。
「へっ、言うじゃねえか……!」
「ユウカ……?」
「ケイちゃん、これを持っていって。中に旅の資金になる電子クレジットと私の連絡先が入ってるから」
一方で、状況が理解できず困惑していたケイに向かってユウカは携帯端末を投げ渡す。
「え……」
旅の資金と連絡手段――どちらも今のケイにとっては必要なものであり、非常にありがたい支援であることは確かだった。しかしそれを彼女が自分に渡す動機が分からず、ケイは説明を求める視線をユウカに送った。
「どうか
「……! ユウカ、まさかあなたも……」
何かに気付いたケイにユウカは背を向けたまま言う。
「行って! 早く!」
「……はい!」
迷わず学園の外へと走り出すケイ。その後ろ姿はぐんぐん遠ざかり、あっという間に見えなくなる。
「頼んだわよ……」
ユウカは祈るように呟いた。
ケイ、旅に出る。