カトリックのポーランド人が支配するロシアではナショナリズムの炎が燃え上がり、それはオーストリアが支配する神聖ローマ帝国においても同様である。ロンドンとポズナンにて抵抗を続けていた在地の貴族の尽力がついに実を結びつつあり、いまやフランス・スウェーデン・オスマン帝国が覇権を握ろうとしている。
●ハプスブルク帝国:
オーストリア帝国、スペイン王国、グレートブリテン=ネーデルラント連合王国、ポーランド王国、ロシア帝国の五カ国によって構成される、ヨーロッパの巨大帝国。デンマーク=ノルウェーやイタリア神聖同盟、ドイツのカトリック諸邦が含まれることもあり、フランス・スウェーデン・オスマン帝国を除く全てのヨーロッパを支配していると言える。スペインとイギリスが南北アメリカを植民地として持っている。
①オーストリア帝国:
神聖ローマ帝国を支配するドイツの大国。ハプスブルク家の中核でもある。
②スペイン王国:
イベリア半島、イタリア半島、そして中南米を支配する地中海の大国。イタリア神聖同盟の盟主でもあり、ジェノヴァ、サヴォイア、教皇領などのイタリア諸国を間接的に支配している。
③グレートブリテン=ネーデルラント:
フェリペ2世とメアリ1世から始まるイングランド=ハプスブルク家の支配が続く、北海の大国。北米に広大な植民地を持つ。在地の貴族の権力が強く、ハプスブルク家の支配は揺らいでいる。
④ポーランド王国:
マクシミリアン3世の息子から始まるポーランド=ハプスブルク家の支配が続く、東欧の大国。イングランドと同じく在地の貴族の権力が強い。ロシア=ハプスブルク家を輩出したのはポーランドである。
⑤ロシア帝国:
偽ドミトリー1世の息子から始まるロシア=ハプスブルク家の支配が続く、東欧の大国②。カトリックのポーランド人が皇帝として統治していることに不満を持つロシア人は多いが、一方で「ポーランド以外で最もポーランド的な国」であるロシアを『小ポーランド』として捉える人間も少なくはない。
⑥イタリア神聖同盟:
レパントの海戦の際に、スペイン、ジェノヴァ、ヴェネツィア、サヴォイア、トスカーナ、ウルビーノ、マルタ騎士団、教皇領の八カ国で結成された軍事同盟。トスカーナ・ウルビーノ・マルタ騎士団の三カ国がスペインの直轄領となり、ヴェネツィアが脱退したことで、現在はスペイン、ジェノヴァ、サヴォイア、教皇領の四カ国によって構成されている。スペインの傀儡国として、イタリアは事実上統一されている。
⑦デンマーク=ノルウェー:
ハプスブルク戦争では反ハプスブルク同盟の主要国として戦ったが、スウェーデンとの対立などが原因でハプスブルク側につく。
⑧フランス王国:
反ハプスブルク陣営の主要国。ハプスブルク戦争での敗戦国は、基本的にそれ以降も弱いままなので、とくに言うことがない。
⑨スウェーデン王国:
反ハプスブルク陣営の主要国。
⑩オスマン帝国:
反ハプスブルク陣営の主要国。ハプスブルク家から距離を置き始めたヴェネツィアに接近している。
⑪ヴェネツィア共和国:
北イタリアに位置する海洋国家。キプロス島とクレタ島を保有している。イタリア諸国の中でも随一の国力を誇るこの共和国は、神聖同盟から脱退し、独自路線を歩み始めている。
この世界の前史:
1555年:フェリペ2世とメアリ1世の間に子が生まれる。彼がイングランド=ハプスブルク家の始祖となる。
1571年:レパントの海戦。神聖同盟がオスマン帝国を破る。この神聖同盟が現在のイタリア神聖同盟に直結する。
1588年:ポーランド継承戦争/ハプスブルク・ポーランド戦争でオーストリアが勝利。マクシミリアン3世がポーランド王に即位し、彼の息子からポーランド=ハプスブルク家が開かれる。
同じく1588年:フランドル戦争(史実でのオランダ独立戦争)がスペインの勝利に終わる。低地地方の支配者がイングランド国王に変更され、イングランド=ネーデルラント王国が誕生する。
1605年:ドミトリー2世(史実での偽ドミトリー1世)がロシア皇帝に即位する。
1618年:ハプスブルク家が支配する五カ国と、フランス・スウェーデン・オスマン帝国らの反ハプスブルク同盟の間でハプスブルク戦争が始まる。1627年にハプスブルク家の勝利で幕を閉じる。
1633年:大トルコ戦争。ハプスブルク諸国とオスマン帝国の戦争。ハプスブルク陣営が勝利する。