シオンとの大事な話も終わり、気がつけば暗くなった空の下、僕とシオンはみんなでご飯を食べるために執務家に向かっていた。
「シオン、暗いけど大丈夫?」
「オーガの里もこれくらいの暗さだったから問題ない。
無理に話しかけてもらわなくて結構。」
「別に無理に話しては無いけど...」
「なら、不愉快なので話しかけないで」
「む!!ダメだよ!!無視はしないでって言ったじゃん!!」
「私は了承して無いでしょう」
「むぅ...ずるい...」
「そんなことより、皆の前では話しかけないで。ポロッと出そうだから」
「えぇ〜...」
「私が皆に叱責されるのが見たければ話しかければいい」
「それ言われたら話しかけられるわけ...ちょ、ちょっと待ってよ!!」
スタスタ歩くシオンを小走りで追いかけ、何とか同時に執務家に入る
「おぉ、メイル様。何やら話されていたようですがどうかしましたか?」
「え...あ...えっと...し、シオンがリムルの秘書をしたいって話だったでしょ!?だから、明日リムルは目を覚ますはずだから明日リムルのお世話一日お願いねって!!」
「あぁ、なるほど。確かにそんな話がありましたね。
それでわざわざ人避けをしたんですか」
「ま、まぁ、みんなリムルの世話したいみたいだからね!!人避けしないと、自分もって子が多いんだ!!」
あ、危ない...一瞬言い訳が思い付かなくて焦った...
ただ、これで何とか...
「で、本当はなんだったんですか?」
「え...ほ、本当って?」
「本当の話の内容に決まっていましょうに。嘘も方便とは言いますが、素直すぎるお方じゃのぉ」
「ほ、本当も何も嘘なんて」
「ついてるでしょう。目が泳ぎすぎですよ」
「ぅ...」
「そこまでにしておけベニマル、ハクロウ。
無理に言及する必要もないだろう。何かあるなら仰るはずだ。」
「そ、ソウエィ〜...」
「...まだ数日しか経っていないのです。信用が薄いのは仕方が...」
「そんなんじゃないから!!ホントに!!ね?!」
「...なら、シオン。一体何があったんだ?」
「...はぁ...もういいですよメイル様。気にせず話してください」
「ぅあ...でも...」
「構いません。元々こうなる運命だったんでしょう」
「...ごめんね」
「...」
シオンは目線も合わせずにご飯を食べ進めている
はぁ...やっちゃったなぁ...そう思いながらベニマル達に事の経緯を説明する。もちろん、自分が悪いように
「...そういう訳で、僕が強くなるまでシオンには少し厳しく接してって話したんだ!!それで少しシオンが素っ気ないだけだよ...!!」
「そういうことですか...てっきり、シオンが何か無礼を働いたのかと..」
「そんなこと...」
「しましたよ」
え...
「働きましたよ。無礼」
「ちょ、シオン...!!」
「メイル様、勝手に話を改変しないで下さい。
私が弱いあなたについて行くのは気に食わないと苦言を呈した。それ以下でもそれ以上でもなかった筈です」
「ちょ、違!!」
「シオン、それは本当か」
違う、と僕が発する前にシオンは肯定してしまった
すると、ベニマルは頭を抱え、すぐに怖い顔になった
「...シオン、メイル様に謝罪しろ」
「...何故ですか?ベニマル。私は間違ったことをしたつもりはありませんが?」
「俺たちは無礼を許され、住ませてもらい、食わせてもらっているだろッ!!!どれだけ恩があるとッ...!!」
「それは全てリムル様に対する恩ではないですか。
メイル様はベニマルに敗北して眠っていただけ...違いますか?」
「シオンッ!!」
「待ってベニマル!!」
手をあげようとしたベニマルの腕を咄嗟にジャンプして掴む。
僕のせいで、この二人の仲を悪くする訳には行かない
「しかしッ!!」
「今回の件はシオンの言う通りだよ...!!僕は主代理で、実際ベニマルに負けた!!すごいのはリムルで僕はすごい点は何も無かった...!!だから、オークとの戦いで見直して貰えるように戦うんだ...!!だから、今はダメ...!!」
「っ...!!わかりました...だがシオン。お前の行いは謀反と捉えられてもおかしくないという事を忘れるな」
「わかっていますよ。だから黙っていたでしょう...それを当てたのはメイル様ご自身で、それを許したのもメイル様ご自身です。だから、私はその日が来るまで待っているだけですよ」
「これはこれは、面倒になったものですじゃ。
剣が使えればワシが見極めるところじゃったんだがのぉ...」
「その代わりに、武器は見つけた...だから、みんなも見てて。僕、頑張るから..!!」
少しギクシャクした晩御飯は、そうして始まり
その後僕とシオンが話すことはなくその日は終わった...
次の日、森でリグル達と一緒に狩りをした帰りにリグルドからリムルが目覚めたと連絡があった。
「リグルド本当!?」
「えぇ、リムル様がつい先程目覚められ、カイジン殿から武器が完成したと...」
「みんなごめん!!ちょっと先に行くね!!」
「は、はい!!」
リムルが目覚めた。この情報を聞いただけで体が軽くなる
やっと話せる!3日間話せなかった分いっぱい話したいことがあるんだから!!
そして、みんなを置いて僕は1人リムルのところへ走っていった...
「リムル!!」
なんて、急いできたのは間違いだったかもしれない...
「おぉ、メイル。ちょうどお前を待ってたんだ!!ちょっとそこ座れ」
「ふぇ...?」
「正座」
「あ...あぃ...」
「で...カイジンから届いたんだが、これはなんだ?」
「え...えと...じ、銃で...」
「そうだな銃だ。お前、一体何するつもりだ?」
「え、えと...あの...たたか」
「戦うとか言わないよな?この間のベニマルとの戦闘を忘れた訳じゃないよな?」
「あいや...その...」
「それと、ハクロウに剣を学ぼうとしたんだって?」
「そ、それは!!」
は、ハクロウ話しちゃったの!?
目線を飛ばすと...
「疑われるのは悲しいですな。わしは何も言っておりませんぞ」
「つまりこれで事実確認ができたわけだ」
「ひっ...!!」
「で、どういう事だ?」
...そして、僕は全てを話させられた...めちゃめちゃ怒らりた...
「あぅ〜...そんな怒んなくても...」
「怒るに決まってるだろ。ただでさえこの間死にかけたんだ。気にもする」
「だからって銃没収しないでも...」
「没収はしないぞ。お前の護身用武器だしな。」
そう言って、リムルは僕に銃を返してきた。
弾丸は1マガジン15発で5マガジン用意した。
これだけあれば少しは...役に立てるかな?
「ただし、説教はまだ続くからな」
「ぅあ...!?は、ハクロゥ...」
「ほっほっほ、これも修行ですじゃ」
そう言うと、ハクロウは気配を消し、まるで透明になったかのようにそそくさと部屋を後にした
見捨てられた...!?僕がそう思う時は時すでに遅く、
結局、リムルの説教はお昼過ぎまで続いた...
「リムル様、リザードマンの使者が来ています」
「使者?悪いが今...」
説教が始まりはや数時間。
そろそろ怒られすぎて死にそうというところでリグルドからそんな報告が届いた
ただ、リムルは僕の説教中だから今は対応できないとか言ってる。逆でしょ、優先順位...
「しかし、オークとの戦いの件で、共同戦線を組みたいと...」
「り、リムル...」
「...仕方ない...今回はこれで終わるが、今後は気をつけろよ。次は無いからな!!」
た、助かった...!!
誰だか知らないけど、リザードマンさんありがとう...!!
「は、はい...」
「じゃあ行くか」
そう言ってリムルが部屋から出ると
「リムル様、俺達も同席して構わないか」
と、鬼人達が待っていた
まぁ、そりゃあ気になるよね
「ベニマル...あぁ、もちろんだ。」
僕も当然同行は問題ないので、
そのままみんなで街の入口に向かったんだが...
「...えっと、使者っていっぱいいるの?」
何故か多くのリザードマンがいるのに誰も話さない
どゆこと?
僕がそう考えてリムルに質問したが、どうやらリムルもどういう状況か分からないみたい
ザッザッザッザッ
ん...?何...?
リザードマン達が槍で地面を叩き、リズムを奏で始めた
え?なんなの?実は使者じゃなくてサーカス団とか?
そんなわけないんだが、その集団の中央から堂々と大きなカンガルーとトカゲのハイブリッドみたいな動物に乗ったリザードマンが登場した
「吾輩はリザードマンのガビル!!貴様らも我らの傘下に加えてやろう。光栄に思うが良い!!」
え...何この人...いやトカゲ?
配下に加えてやる...?光栄に思え...?
一体誰に対して...いやいや、冗談だよね?
僕はさっきこんなのにお礼言っ...いや、やめよう
そう現実逃避してる間にも話が続いていたようでリザードマンのガビルさんは
「ここには牙狼族を手なずけた者が居るそうだな。
そいつは幹部にしてやろう。連れてくるがいい」
なんて言ってる
えぇ...すごい態度の人だな...
牙狼族手懐けたのってそれってお兄ちゃんだし...
「えっと...牙狼族を手懐けたってか、仲間にしたのは俺ですけど...」
「スライムが?冗談を言うでない」
なんだか随分と僕らを下に見てる人だなぁ...
舐められないようにわざとああいう態度を取ってるのかな...
「...ランガ」
「はっ!!」
リムルが名前を呼ぶと、ランガは影から飛び出してきた
「あれ?あんなにデカかったですかね」
ベニマルが不思議そうにしているので僕がリムルの代わりに答える
「あれが本来の大きさなんだよ?普段は尻尾振ったりして色々壊しちゃうから小さくなってるの」
「そうなんですか」
あっちの姿ももふもふで良いにはいいんだけどね...
なんてくだらないこと考えていると、ランガはガビルさんと話し始めていた
「...主より、貴様の相手を仰せつかった。聞いてやるから、話すがいい」
「...美しい毛並み、鋭い眼光。さすがは威風堂々たる立ち姿。さすがは地上のハンターたる牙狼族ですな...」
へぇ、大口叩いただけかと思ったらランガの威圧に耐えるなんてすごいなぁ....
「...しかし」
ん?しかし?
「主がスライムとは、いささか拍子抜けですな」
は?
バキューン!!
...その音とともに、場は凍りついた
バキューン!!
うぉ!?一体なんの音だ!?
突然鳴り響いた音に驚き隣を見れば、そこにはメイルがおり、銃の引き金を引いていた
引いていた!?
引いていたじゃねぇだろ!!何引いてんだ!!
「お、おいメイル!?」
「ちょっと待ってねお兄ちゃん、今すぐにトカゲの活け造り作るから♪」
「待て待て!!やんないでいいから!!落ち着け!!」
「落ち着いてるよ♪」
どこがだよ!!完全に危ない目になってるから!!
「落ち着いてるならやるな!?な?とりあえずそれ下ろせ...?」
「えぇ〜...」
「め、メイル様...それ...」
「ハンドガン♪すごいでしょ、脳天一撃でトカゲ1匹くらい始末できるよ」
怖い、怖いよメイルちゃん!?
うちの可愛い弟はどうしちゃったの!?
「い...今のは一体なんである...?」
「...トカゲよ、今は黙っていろ...死にたいか...?」
「わ、わかったのである...!!」
や、やばい!!早く止めないとオークより先にリザードマンとことを構えることになりかねない!!
た、助けて大賢者!!
え?何このトカゲは。さっきの感謝は前言撤回だよ。
なんせ僕の大事な兄を...スライムだから拍子抜けとか言ったんだからね。
あはは、どうやら躾の足りないトカゲみたい。
ダメだなぁ〜...仕方ない代わりに僕が躾て...
「お、おいメイル!?」
「ちょっと待ってねお兄ちゃん、今すぐトカゲの活け造り作るから♪」
「待て待て!!やんないでいいから!!落ち着け!!」
失礼な、僕は冷静だよ
だから当てなかったじゃんか
まぁ、勘違いって誰にでもあるよね。
ここはちゃんと落ち着いているって教えなきゃ
「落ち着いてるよ♪」
「落ち着いてるならやるな!?な?とりあえずそれ下ろせ...?」
笑顔で否定したのに...
こりゃ信用されてないなぁ...
「えぇ〜...」
リムルなら僕のことちゃんとわかると思ったんだけどなぁ...
「め、メイル様...それ...」
あぁ、ベニマルたちは始めてみるよね
ちゃんと説明しないとびっくりだよね。
「ハンドガン♪すごいでしょ、脳天一撃でトカゲくらいなら仕留められるよ」
ベニマル達に僕は丁寧に教えたはずなのに、
みんな顔は青くするし、リムルも人型になって僕の頭を撫でながら大丈夫だから、な?もうやるなよ?とか言ってくる
もぉ、焦りすぎだよ〜
僕は怒ってるけど冷静だし、元々威嚇射撃だって
ランガの威圧と一緒。そうだよね?
『否、やり過ぎです』
ありゃ、お姉ちゃんにまで怒られちゃった
今度からは気をつけないと
「今度から気をつける。ごめんねいきなり発砲して」
「いやいや、俺のために怒ってくれたんだろ?気にしないでいいから、もうやんないでくれな?」
「ん〜...それは保証できないかも...今回のも反射だし...」
「反射で引き金引いたら大惨事になるからやめてくれ...」
「善処するよ」
「それはしないやつの言葉なんだよ...まぁ、気をつけてくれるならいい...ほんとに気をつけろよ?今回はこの場の誰にも勝てないやつだからいいけど、俺でも勝てないやつ相手とかにそんなことしたら...」
「わかってるって!!その時は威嚇射撃なんてしないで脳天を...」
「そうじゃねぇよ!!」
「ふふ、冗談だよ♪ほら、リザードマンとの話があるんでしょ?聞いてあげなよ」
「そ、それがメイル様...リザードマンの使者は悪態を吐きながら既に...」
「...足くらい行っとくべきだったかな...」
「怖いことをサラッと言うんじゃありません!!」
「うえぇ...じゃあどうしよう...」
「まぁ、使者があれじゃまともな話はできなかっただろうしな...気にするな。」
リムルはそう慰めてくれたけど、さすがにやっちゃったなぁ...
僕がリムルと色々やってる間に僕が発砲したとしてリザードマンが攻撃を仕掛けようとしたところを偶然通りがかったゴブタが代理で戦って、勝ってくれていた様なので、後でクロベエ作の武器をあげるって話になった
良かったねゴブタ
それにしても、あのリザードマン
ガビルって名乗ってたけど、ネームドだったんだ...
その割にはリグルドみたいに進化したりしてないけど...
名前付けたのは...もしかして....
いつか聞いた魔人の話を思い出し、僕は今日の出来事を振り返っていた
まだまだ分からない事だらけだけど、オークとの戦いが終わったら少し調べてみよう...もしかしたら、シズさんの言ってた男との関係があるかもしれないし...
そう思いながら、久しぶりにリムルと一緒に床に就くのだった...
はい。今回はメイル君の地雷をガビルが見事にぶち抜きましたね
経緯的には、撃たれて一瞬思考が固まったけどよく考えたら攻撃してきたんだからやり返さないとって感じで原作通りの流れです
結局どうなってもゴブタは巻き込まれるんですね
まぁ、ここで武器を手に入れてもらわないとオーク戦で
ガビルを庇うことができずにガビルがやられちゃうので仕方ないですね。
ちなみにメイル君の早打ちはだいたい1.1〜0.8秒程です
これは見守る者の補助ありなので異様に早くても流石にそれくらいは許してください
それくらい早くないと普通に斬り合いとかになったら負けちゃうので...さすがにメイル君に部位欠損はさせたくありませんので...
それと、今後出てくる銃が増えてきた場合はこちらのあとがきにて簡単な説明を書いてみます
これ違うよ〜ってのあったらご指摘いただけると嬉しいです
今回はマガジンについて
マガジンとは簡単に銃の弾丸を入れている部分を指します
ハンドガンとかでこう下から入れるヤツですね
それをMAXまでたまを入れて15発
×5でマガジン5本分となり5マガジンと書きました
分かりづらかったら申し訳ありませんが、今後はこのように書いていきますのでご了承下さい