この運命さえ喰らい尽くせ   作:海波 犬夜

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前書きです!!

今回の話には最近の漫画事情などが多く登場します
特に本編には関係ありませんのでのんびりご覧下さい


ほっこり日和

 

魔国連邦(テンペスト)を旅立ち3日目の朝。

いつものようにシュナが作って持たせてくれたお弁当をリムルの胃袋から取り出して朝ごはん代わりに食べる

栄養管理は完璧。何より僕の大好きなハンバーグと唐揚げが入っている為いつもペロリと食べてしまう

 

とはいえ、今日は美味しさが半減してしまっていた

理由は...

 

「おい!!この縄解きやがれ!!」

 

「腹が減った!!俺にもそこの小娘と同じの寄越せ!!」

 

「ガキが調子に乗りやがって!!ぶっ〇してやるから覚悟しやがれッ!!」

 

...ご飯中だって言うのに、こんなにそばで騒がれたら味も分かんなくなる。

リムルは今はみんなと連絡を取るためにうるさくないように離れた場所で水晶で通信しているので暫くは来ないし...

どうしようこの人ら

そう思い、いい加減何とかして黙らせようかと考えていると...

 

『随分と煩い連中だな。オレが何とかしよう。オレを出してくれ』

 

と、いきなり魔王ゲルドさんに言われたかと思うと僕の体からゴッソリ魔素が消え、すぐ側で大きな魔素の塊が生まれたかと思えば、そこにはかつて全てのオークの飢えを一身に受け、最後は飢えを知らないスライムに喰らい尽くされた悲劇の王の姿が象られ...たかの様に思えば、その荒々しさと不気味さは風と共に魔国連邦の方角へ流れて行き、そこに立つのは優しい光を瞳に灯したかつてのオーク達の王。名も無き名君がそこには居た

 

「随分と身勝手な事を言っているな、人間よ。」

 

「あ"ぁ"!?うるせぇ!!豚が人間様見下してんじゃねぇぞ!!」

 

「絶対〇す!!お前らまとめて虫の餌だ!!」

 

魔王ゲルドさんが目の前に現れて尚喚いていた盗賊達。

ただ、次の魔王ゲルドさんの行動でその声はかき消された

 

その場を動かなかった魔王ゲルドさんは、腕を盗賊のリーダーに伸ばしたかと思うと、肩の辺りまで一瞬で腐らせ、腕を引き裂いた

 

「うぎゃあああアアアアアアァァァァァァァァ!?!?!?!」

 

「ヒィッ!?う、腕が!?こ、このバケモンが!!頭の腕を良くも...!!」

 

「........次は、そっちのやつの脚か」

 

「ひッ..!?ま、まて!!許してくれ!!もう二度とあんたらの前に現れない!!ここも直ぐに去るから...あがァッ?!?!?」

 

盗賊達の制止もお構い無しに1人の腕を、はたまた足を。酷いやつは両方を引き裂かれ、盗賊達はたちまちに自分たちの立場を理解した。

"自分たちは食われるのだ"と

 

「...こんなものか。あの薬はあるか」

 

盗賊達が震え上がり、口を開かなくなると

魔王ゲルドさんはフルポーションがあるか聞いてきた

 

「フルポーションならあるけど...」

 

「1つ貰うぞ」

 

有無を言わさずにそれを僕から1つ奪い、盗賊達にふりかける

すると、腐り落ちた手足は生え、痛みも和らいだようだ

しかし、喜びの声を上げるものはいない

また同じことを繰り返すとでも思ったんだろう

 

「...ふむ、少しは学習する頭があったか。次に無駄口を叩けば貴様らの首を手足のように毟り取る。それを理解しておけ」

 

それだけ言うと、盗賊達が頷くのを確認して僕の方に向き直り

 

「勝手に出てきて悪かったな。魔素は返す。俺もお前の中に戻ろう。何かあれば呼んでくれ。お前の中にそのスキルがあるかぎり、消滅はせんからな。必要となれば殿も勤めよう」

 

「う、うん...ありがとう」

 

感謝を述べると同時に魔王ゲルドさんは霧散し、その霧散した光の粒子は僕に引き込まれ、魔素などが戻った。

 

あんなことも出来たんだ..それにしても、さすがに魔王ゲルドさんやりすぎだよ...

 

なんて、恐怖と安堵感で漏らしてしまってる盗賊達から目を外しながら僕は心の中で不満を少しだけ垂らすのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ご協力、ありがとうございました!!」

 

「いえいえ、後のことはお願いします」

 

魔国連邦(テンペスト)を旅立ちはや3日...ランガのおかげで、ようやく僕らはイングラシア王国へ辿りつくことが出来た。

まぁ、着いてそうそうに盗賊達をイングラシアの兵隊さんに引き渡すとかいう面倒なイベントはあったけど...

ともかく、ようやくたどり着いた人間の街!!

どんなところなんだろう...!!

 

ちなみに、街に入る際は身分証として冒険者カードを提出しないと行けないらしい。

ただ、前にフューズに頼んで作ってもらっていたものがあったので、道中で貰っていた。

そのため、入口は難なく突破できたのだ。

 

そして、始めてみる町は...

 

「おぉ〜...都会だ!!」

 

魔国連邦(テンペスト)にはこんなでかいガラスは無いもんな!!」

 

「り、リムル!!見てあれ!!美味しそう!!」

 

「おぉ〜...!!後で買いに来よう!!とりあえず、観光もしたいしさっさと用事済ませるぞ!!」

 

「おぉ〜!!」

 

楽しい!!

なんだかんだリムルとこんな風に遊ぶことは無いし、

休みの日はだいたい一緒にいてもお散歩とかボードゲームやカードゲームだもんね!!

この地元を離れて東京に遠出したような感覚!!

最っ高に楽しい!!これは無駄遣いしちゃいそう...まぁ気をつければいいよね!!

 

そんなウキウキな気分でリムルについて行くと、目的地はかなり大きな...まるで市役所みたいな建物であることがわかった。

文明レベルはせいぜい第一次世界大戦前のヨーロッパと日本を組み合わせたくらいと思ってたけど、結構しっかりした作りのまるでビルみたいな建築物とかもある辺り、転生してから早1年ほどだけど、技術レベルや文明レベルがイマイチまだ掴めないなぁ...

 

なんて思いながら扉を開けようとすると...

 

「わぶっ」

 

いきなり前を歩いていたリムルが止まるだけじゃなく、少し後ろに下がったせいで僕はリムルの髪に顔が埋まった。温泉の洗剤と同じいい香りがするけど、今は邪魔

 

「もぉ〜...いきなり立ち止まらないでよ。」

 

「お、おぅすまん。自動ドアに驚いて...」

 

「この世界って自動ドアもあるんだ...」

 

見ると本当に自動ドアで僕もびっくり。

誰が作ったんだろ?異世界人の誰かとか?

シズさんが言ってた空爆は僕のいた現代からだいたい70年ほど前から100年ほど前の話のはず。こっちと向こうの召喚時間が比例するなら、ここ20年あまりで呼び出された人たちで、技術職の人なら自動ドアも作れるかも...?

そういう人がいるのかな?

 

なんて僕が考察してる間に、リムルが受付を済ませて移動するようで僕の手を引き、少し狭めの空間に移動して...うわっ!?転移した!?

...なんで転移?エレベーター代わり?それとも侵入者の予防かな...?なんにせよ、大変そうだね

そして転移が終わると、応接室のような所に通された

壁に飾られてるものの中にはオートバイのフィギュアがあり完全に異世界人ということが確定した。

しばらくリムルとなんかすごい部屋だねぇなんて話しながら待っていると、扉が開き、1人の青年?が顔を出した

 

「お待たせいたしました。初めまして。僕がグランドマスターの優樹 神楽坂(ユウキ・カグラザカ)....」

 

なんだがとても優しそうな好青年...と思ったのもつかの間、ユウキと名乗った青年の表情は暗くなり、リムルに睨みを利かせている。

 

「こちらこそ。会えて嬉しいよ」

 

「...その仮面...シズ先生の...」

 

リムルの言葉にも反応を示さず、シズさんの仮面に興味が行ってるらしい

まぁ、教え子って言ってたしそりゃそうだよね...

僕からすれば、リムルにあげたブローチを他の人がつけてるみたいなものだもんね

 

リムルが事情を説明する前に食べた魔物に変化できることを言って仮面を取ったりするからいきなりユウキさんはリムルに対して蹴りを放ち、リムルもそれに対抗するように蹴りを放った

 

「うわっ!?」

 

ものすごい勢いに僕は尻餅を付いたけど、2人は威力を相殺した様で何も無かったかのようだ。

でも、部屋はめちゃめちゃになってる

やるなら外でやってよね...

 

 

 

事情を説明し、未だ信用できないらしいユウキさんに対してリムルは前世の知識を使ってフレンドリーに接することにしたらしく、僕とよく見てた漫画や小説、それと出すことはできないけど話せるアニメやドラマなどでユウキさんのオタク心?それとも少年魂?に思い切り燃料投下したらしく、ユウキさんはリムルを師匠と呼び色々聞いている

なんだかんだ僕も一緒に話を聞いていたりしたのでユウキさんとはすぐ仲良くなれた。

何よりここで新たにわかったのは僕とリムルの住んでた場所は同じだが、時間が少しズレているということだ

リムルは平成25年頃にこっちに来たみたいだけど、僕が来たのは令和5年のため、10年ほどの違いがあり、リムルも知らないアニメの話などを僕が出すと2人とも目を輝かせて聞いてくれた

 

「なっ、ジョ〇ョの第9部!?なんてこった...俺はそれを見逃したってのか...!?」

 

「こち〇が終わったなんて...一体これからは何を爆笑してみろって言うんですか...!!」

 

「他にもドラ〇ンボールの最新作が出たり、ワン〇ースが最終章だったり、銀〇が終わったりスラム〇ンクの山王戦が映画化されて声優一新してやってたりしたね」

 

「やめろォォォ...!!!見たくなっちまうだろォォ...!!」

 

「今すぐに日本に帰らせてくれぇぇ...!!!」

 

「あらら...い、言い過ぎたかな...?」

 

どうも2人はアニメや漫画関連が好きらしく、僕が最近のアニメ事情を話すと耳を塞いでうずくまってしまった。

まぁ、今言ったのはほんの一部だし、神アニメや漫画は多いからなぁ...

僕も友達に誘われたりしてよく見てたっけ...

もう一度みたいなぁ...

 

『解、メイル様の心象風景を映像化に成功しました。

思念伝達を活用すれば、対象に同じ映像を見せることが可能です』

 

え!?そんなことできるの!?

つまり...僕の知ってたあのアニメたちや漫画たちをリムルたちに見せれるってこと!?

なら、今すぐに思念伝達で2人に見せてあげて!!

 

『了、接続します』

 

さっすがお姉ちゃん!!

僕らにできないことを平然とやってのける!!

そこにシビれる憧れる!!...なんてね♪

ともかく、いきなりだと驚かれるし説明しないと...

 

「リムル、ユウキさん」

 

「なんだよメイル...お兄ちゃんのライフはもうゼロよ...」

 

「燃え尽きましたよ...そりゃもう真っ白にね...」

 

「えと...大丈夫?今思念伝達でその見れなかったアニメを見せれそうなんだけど...」

 

「「なんだって!?」」

 

「...見る?」

 

「「見る!!見させてください!!」」

 

こうして、本来ならこの後他のシズさんの生徒さん達に会いに行くはずが、突然のアニメ上映会となり、数日間はこのままここでアニメ鑑賞会が寝ずに行われた...

 

「うおぉぉぉ!!そこだ行け悟〇〜!!」

 

「徐〇〜...!!エ〇ポリオ!!仇を取ってくれ〜...!!」

 

「2人とも興奮しすぎだよ...」

 

...まぁ、楽しかったけど、正直こうならないように気をつけようって言う反面教師にもなったかも...

リムル、多分だけど先生向いてるよ。反面教師的な意味で

 

「め、メイルさん!!この漫画、何とか印刷できないんですか!?紙媒体はないんですか!?」

 

「む、無茶言わないでよ。僕だって欲しいけどリムルくらいしか出来ないし...」

 

「なら!!リムルさんに思念伝達で漫画全ページ送って、リムルさんが印刷するって言うのはどうですか!?!?」

 

「それって僕ハードディスクみたいじゃない?」

 

「いや、メイル。お前の力が必要だ。早く俺にこの進撃の〇人の続きを見せてくれ。俺はまだ女型の〇人を倒した所までしか見てないんだ!!」

 

「...仕方ないなぁ...」

 

なんだか僕もこの勢いに飲まれてる気がする...

まぁ、今更か...

仕方ないなんて言いながら僕はリムルの肩に手を置き、

直接思念伝達で僕の中の漫画をリムルにもコピーしていき、それと同時にリムルから単行本がごっそり出てくる

リムルは月刊や週刊の方を買っていたみたいだけど僕は単行本派だったから話題には出せるけど知らないアニメや漫画も多いんだよね...

少し罪悪感を抱えながら全ての記憶を渡し終えるとリムルとユウキさんから歓声が上がった

 

「おぉ...これが宝の山か...!?!?」

 

「うおぉぉ!!僕の見たかった漫画の続きまである!!メイル師匠、貴方は神ですか!?」

 

「で、でもいいの?さっき話しに出てたやつ全部じゃないよ...?」

 

「こっちじゃ少しでもあの先を知れるだけで奇跡なんだぞ?十分すぎるって!!」

 

「そうですよ!!これは後でゆっくり読ませていただきます!!とにかく1度眠って、明日の朝に予定していた子供たちと会ってください」

 

そうして予定も決まり、僕らは1度仮眠室へ通されそこで夜を明かした。

その間にリムルは寝る間を惜しんで漫画読んでたみたいだけど...まぁ、別にいっか

そして、僕らはイングラシア王国に存在する自由学園へと向かった。

 

ちなみに、まだいくつか渡してない漫画もあるので今後は交換条件で使おうと思う僕であった

 





あとがきです!!

今回の話は中の人が書きたくて書きました
えぇ〜文句は受け付けません
それと、誤字報告毎度助かってます!!
本当にありがとうございます!!
それとこれはわがままですが、コメントくださる方々、
本当にモチベーションになっています!!
本当に一言でもコメントしてくれると励みになりますのでこれからもよろしくお願いいたします!!

次回もお楽しみに!!
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