ウマ娘短編   作:金糸雀^_^

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クソガキとウララちゃん2

 「おはよー!今日は格闘ゲームやりたい!」

 

 「分かったのです。完膚なきまでに叩き潰してやるのです」

 

 「負けないよー!今日こそボコボコにしてやるからね!」

 

 あの出会った日以来すっかり仲良くなった2人は毎週のように遊びに出掛けていた。

 

 最近格闘ゲームにどっぷりハマったウララはゲーム機を買って寮でずっとやり込んでるのだが、やはりぷらずまみたいな強い子とやるのがいいらしく何度負けても懲りずに挑戦していた。

 

 そんなウララに満更でもない様子のぷらずまはウララを鍛えつつもボコボコにしているのであった。

 

 「ぬぐぅ、また負けた〜」

 

 「雑魚が粋がってるんじゃねーのです。そんな馬鹿の一つ覚えの戦法なんか通用するわけねーのです」

 

 「次こそは負けないよ!もう一回!」

 

 「遊んでやるのです」

 

 こうしてこの日も夕方までずっと格闘ゲームに興じたのであった。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 次週末、ウララは今回も商店街のゲームセンターに来ていた。

 

 「今日はぷらずまちゃん来れないのかー。残念」

 

 この日はぷらずまが来れずウララ1人であった。実は彼女の所属する鎮守府で大暴れして謹慎をくらっているのであるが、ウララは知ることはない。

 

 「うーん、COMだと物足りないなぁ」

 

 「おっ、ウララじゃねーか」

 

 毎週のようにぷらずまと対戦していたウララにとってコンピュータではもう物足りなかなっていた。

 

 物足りなさを感じて飽き始めているところに聞き覚えのある声が聞こえてきた。

 

 「あれ?ポッケちゃん」

 

 「お前でもこういうとこ来るんだな。意外だわ」

 

 「ポッケさん知り合いですか?」

 

 「あっこの子覇王世代のハルウララだ」

 

 「マジ⁉︎ハルウララってこんなとこにいるの⁉︎」

 

 ジャングルポケットとその取り巻き3人組がいた。

 

 「ウララもこういうのやるんだな。よし!対戦しよーぜ。俺もよくこのゲームやるんだよ」

 

 「え?良いの?やろうやろう!」

 

 「ポッケさんそれは可哀想ですよ」

 

 「弱いものイジメ良くないですよ」

 

 「そうですよ!」

 

 見るからにゲームやったことなさそうなウララに対戦を持ちかけたポッケに3人から非難の声が上がった。

 

 「いやいや、ちゃんと手加減するって。さすがにいつものようにボコボコにしたら可哀想だし、ハメ技とかやんねーよ」

 

 慌てて否定するポッケ。

 

 「じゃあ早速やろ!」

 

 「おう!じゃよろしくなー」

 

 「うん!遊んであげるね!」

 

 「あん?」

 

 ウララらしくない煽りを受けて一瞬頭に血が昇りかけるが、相手がウララなので煽りでは無いだろうと思い直す。

 

 そうして始まった対戦。最初は様子見程度に操作していたが、明らかに初心者じゃない動きに困惑する。

 

 「ポッケさ〜ん。手抜きすぎですよ」

 

 「ポッケさんでも接待プレイ出来たんですね」

 

 「うるせーよ」

 

 「ポッケさん?」

 

 (こいつ初心者じゃねーな。これはマジでやらないと負けるかもしれねーな)

 

 「あれ?強くないですか?」

 

 「ポッケさんが押されてる?」

 

 「マジ?」

 

 側から見ていた3人も異変に気づき始めた。明らかにポッケの操作するキャラの動きが変わったのに状況が変わらず、押されているのである。

 

 「くそ、マズいな」

 

 「ポッケさん頑張れ!」

 

 「負けるな!」

 

 「すげぇ」

 

 気がつけば初心者を不快にさせないように勝つ戦いから目の前の強者に勝つための戦いになっていた。3人も最初の心配を忘れて全力で応援していた。

 

 そして

 

 「だあぁぁー負けた〜」

 

 「マジかよ。ポッケさんが負けた⁉︎」

 

 「すごい対戦だったね」

 

 「うん」

 

 勝負はウララの勝利で終わった。

 

 「やったぁ!勝てたー!」

 

 ウララは大戦での初勝利に全力で喜んでいた。

 

 「お前強いな!結構やりこんでるだろ?」

 

 「うん!毎週友達と対戦してるんだよ」

 

 「へぇ〜。なぁもう一回やろうぜ!次は絶対勝ってやる」

 

 「いいよ!次は完膚なきまでにボコるね!」

 

 「テメェ言ったな?覚悟しとけよ?」

 

 満面の笑みからの煽りにさすがにカチンときたポッケは不穏な笑みを浮かべて席に着いて100円を入れる。

 

 「ポッケさんまさかハメ技使う気ですか⁉︎」

 

 「たりめーだろ!あそこまで煽られて黙っていられるかよ。いくらあのハルウララとはいえボコってやらないと気が済まねぇ」

 

 「うわぁ大人気ない」

 

 「いやどう考えてもウララちゃんのが強くない?」

 

 「んな訳ねーだろ!次こそは勝つんだよ」

 

 そうして始まった対戦。ポッケは早速ハメ技を使用した。

 

 「これで終わりだ!」

 

 その結果惨敗した。

 

 「嘘だろ?一撃も当たらなかった」

 

 「あはは、ポッケちゃん単調すぎだよ〜。そんなんじゃ当たらないよ」

 

 「くっそ!」

 

 「あのポッケさんが子供扱いだなんて」

 

 「ウララちゃん強いね」

 

 「次私やりたい!」

 

 茫然自失なポッケを押し除けて取り巻きの1人が座った。

 

 「よろしくね!」

 

 「よろしく!なんでもありでいい?」

 

 「いいよ!でもウララはハメ技はやらないでおくね。可哀想だから」

 

 「言ってくれるじゃん。縛りプレイとか調子に乗ってられるのも今のうちだよ!」

 

 こうして5人は代わる代わるにゲームを楽しんでいった。

 

 数時間後、夕方になってお腹も空いたウララ達はきりのいいところで解散することにした。

 

 「クッソー!結局ウララに一勝も出来なかった!」

 

 「ポッケさんはいいじゃん。私なんかハメ技で何もさせてくれなかったんだよ?」

 

 「俺のはハメ技という手段をあえて使わずに負けてんだよ。舐められてんの」

 

 「私も最後まで遊ばれてたわ」

 

 「私も〜」

 

 戦績はウララが全勝。4人は信じられないと言った表情で落ち込んでいた。

 

 「またやろうね〜」

 

 「よし練習だ!お前ら今からゲーム買いに行くぞ」

 

 「おう!」

 

 「次こそは勝つんだ!」

 

 「またねウララちゃん」

 

 「あー楽しかった」

 

 4人がいなくなってからウララも帰路に着く。道中ぷらずまにメッセージで今日の結果を報告した。

 

 〈今日学園の友達と対戦したんだ。初めて対戦で勝てたよ〉

 

 〈●ワ●さすがはお友達なのです。この調子でぷらずまの足元くらいには強くなるのです〉

 

 〈うん!次は絶対勝つよ!〉

 

 〈ちょっと勝ったからって粋がってんじゃねーのです。遊んでやるのですよ〉

 

 「お腹空いたな。早く帰ってご飯食べよう!」

 

 ウララはトレセン学園に向かって元気よく駆け出したのであった。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 「キングちゃん!今日はね、ポッケちゃんとゲームして遊んだんだ」

 

 「珍しい組み合わせね。どうだったの?」

 

 「ポッケちゃんもまあまあ強かったけどやっぱり外の友達に鍛えられたおかげで勝てたよ」

 

 「すごいわね。ウララさんもゲーム強くなってるのね」

 

 「うん!」

 

 

 「でもポッケちゃんみたいな弱者を相手するのもいいけど、やっぱり勝てないくらいの強い人と対戦する方が楽しいかな?」

 

 「ウララさん?」

 

 (え?今弱者って言った?)

 

 「なあに?」

 

 「いえ、なんでもないわ」

 

 「そう?それじゃそろそろ寝よう!」

 

 「そうねおやすみなさい」

 

 「おやすみ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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