五条悟からは逃げられない!   作:創作好き

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コメントのご指摘しで、主人公の魅力が伝わってこない、何故強いのか説得力が足りないというもの頂いてハッとしました。テンポやら勢いを重要視しすぎて何故他のキャラクターからの好感度が高いのか、行動理念は何なのかの描写を大きく省いていることを謝罪いたします。人の心ルートの芯となる話だからと避けすぎていました。

このように未熟な作者ですが、何卒温かい目で見守って頂けると幸いです。



人の心
同級生


みんなちゅうもーく!呪術廻戦の世界に転生した転生者の禪院誠くんでーす!通称禪院モブA。・・・多分。

 

平凡な5歳児だったはずの、俺、禪院誠に訪れた突然の事態。天から渡された(おしつけられた)のは、呪術師としての才。手にした(別に要らない)のは、十種影法術。最強との出会いが導く偶然が、今、俺を取り囲むように禪院家次期当主以外の逃げ道を潰していく。逃げたい思いと、始まる物語。それは、(主に一族による)呪いと死との隣り合わせの日々のスタート。

呪術界から逃げれません。誰か、助けて・・・

 

死なないためにゴリラ力を上げたり、術式と向き合ったり、引退した偉そうな老害を手なづけたりして実力をつけつつ、原作開始前に日本脱出を目論みながら早十年。

そんなこんなで俺は、高校に通うことになりました!頑張って生き延びたぜ!

・・・明日も、生き延びたいなぁ。

 

呪術高専京都校。表向きは宗教学校らしいが、中身は呪術師を育てる養成学校だ。俺はもうすぐそこに通う。

 

ここで一つ、呪術師についての話をしよう。呪術師として認められるには呪術高専にて認可を貰うか、御三家である必要がある。そうでなければ呪詛師として認定され、処分される。怖いね。

 

さて、ここで一つ疑問に思っただろう。俺は何故御三家なのに高専に通うのか、と。

決まっている。今世での俺の親友、五条悟のせいだ。

 

「誠、高専通えよ。俺青春したいしお前とバトりたい」

 

「やだよめんどい。バトルならいつもやってるからいいじゃん」

 

「通わなきゃお前が嫌がることを思いつく限りする」

 

「ファッ!?」

 

会話をもの凄く簡略化するとこうなる。マジふざけるなよあいつ、今世では学校行かなくていいんだバンザーイしてたのに脅しが怖すぎて行かざるを得なくなったじゃねえか。

 

高校あんまいい記憶無いんだけどなー、と思いながら高専に行く事に決めた。

爺さん、禪院直毘人からは「高専の連中に実力を見せびらかしてこい」と酒を飲みながら言われた。他人事だからと言って呑気にしやがって。

 

直毘人の息子にして将来俺の次に禪院家を継がせる(押し付ける)予定の直哉は「ドンマイやw精々気張れやwww」と言ってきたので万象と鵺の水・電気コンボでボコしつつ「来年お前が高専に入学しなかったら地下深くに生き埋めにする」と言っておいた。

直哉、お前を1人にはさせないからな。俺達の絆は、誰にも、引き裂けない!!

 

師匠、俺の体術の師である旧名禪院甚爾改め伏黒甚爾からは、引っ越した愛の巣から電話越しに慰めの言葉を頂きました。師匠の優しさが染み渡る。

 

真依ちゃんからは行っちゃヤダと駄々をこなれ、連休には戻ってくるからと頭を撫でたら横から真希ちゃんにドロップキックをくらった。「真依に何してんだ!とっとと出てけ!」と怒鳴られた。

原作において将来、真希ちゃんは真依ちゃんとの縛り(約束)によって禪院家皆殺しを決行する。だから真依ちゃんの好感度を上げて俺を殺す対象から除外してもらおうとしているのに、それと比例するように真希ちゃんに嫌われている気がするのはなぜなのだろうか。真依ちゃん懐柔しても結局真希ちゃんに殺されそうなんだけど。

お馬さんごっこやりたいからと馬になったり、花火見たいからと肩車をしているのに懐く気配がない。どうすればいいんだ、誰か教えてくれ。

 

後、俺を禪院家次期当主に推そうとする禪院家の人達からは激励を頂きました。俺未だにあの人達に好かれている理由がわからないのにめっちゃ応援してくるんだよね。圧が怖かったです、まる。

 

それと京都校を選んだ理由、というより入れられた理由なんだが、パワーバランスを保つためだそうだ。そうだよね、最終的に歯が立たなくなるとはいえ現状悟に勝てるのは俺と師匠しかいないからそりゃ分けるよね、知ってた。

 

悟はそのことに文句を垂れていたが、一年に一度ある交流試合で力比べしようと言ったら「なら試合で大勢の前で負かせてやるよw」と言われた。できるならな、とは答えといたが、一年生時点で反転習得しそうで怖くなった。・・・考えないようにしよう。

 

 

 

 

そんなこんなで入学初日。朝早くに新品の学生服に袖を通し、トランクと共に車で送ってもらった。我優雅な登校である。と思ったら山の中の階段を登ることになった。荷物が重いので鵺では厳しいため歩きである。手ぶらならまだしもトランクを持ってこの階段は流石に疲れた。

 

これから生活する部屋に荷物を置いた俺は教室の前に立つ。気配を探るがどうやらまだ誰もいないらしい。よしよし、上手くいった。

 

俺は教室に入ると、三つあった席の中で、窓際の席について寝た。必殺狸寝入りの術だ。別に攻撃するわけでもないのに必殺とはこれいかに。

 

とにかく、これで後から人が入ってきても話しかけられないだろう。このために朝早く来たのだ。

 

正直、俺は高専の学生達と仲良くするつもりはない。だって精神年齢が違い過ぎるし、新しく人間関係を構築するのは面倒なのだ。原作では御三家の人間の一部にはコネを作るためにわざわざ入学する人もいるらしいが、俺にその気は無いし、いつか日本を離れるときは人間関係も身軽な方がいいのだ。

決して対等な人付き合いが苦手というわけではない。決してだ。

 

そんなことを考えていると、早速誰かが教室に入ってきた。誰だ、まだ入学式40分前だぞ?真面目過ぎるだろ。でもまあ話しかけられることはあるまい。もし話しかけられたとしても寝ていて気付かなかったということにしておけばいい。完璧だ。

 

するとその入ってきた誰かがスタスタ歩き、俺の隣の席、ではなく、俺の席の前で止まった。

 

「ねえ、あなた。ちょっといいかしら」

 

どこか冷たさを感じる女の声だった。にしてもマジかコイツ、寝ている相手に話しかけるとか強気だな。こういうのは相手にすると面倒なんだ。前世で復習済みだぜ。関わらんとこ。

 

「ねえ。いい加減寝ているフリは止めたらどうかしら?相手に失礼だと思わないの?」

 

ば、ばかな!?前世の青春時代を賭けて身に着けた狸寝入りが見抜かれているだと!?いや、待て。ハッタリの可能性もある。何せ俺の狸寝入りの技術は本物だ。直哉にだって通じたし、いたずらしようとしたのをキッチリ返り討ちにした。だから練度は下がっていない。自分を信じろ!

 

すると何やらカチャカチャと音がして・・・!?

 

「っぶねえ!?」

 

咄嗟に体を翻し、席から離れて戦闘態勢に入る。そして悪寒の原因を目視する。女が持っていたのは・・・シャーペン!?ねえ今シャーペンで刺そうとしたってことだよね!?

 

「やっぱり起きてた。数少ないクラスメイトに声をかけられて無視するなんてどういう神経しているの?」

 

まるで自分が常識人かのように言う人物を見る。背は俺より少し低く、黒髪ロングで声のイメージ通り、だが何故かキレてるクール系美女だった。顔立ち良いの腹立つな。取り敢えず、言いたいことを言わせてもらおう。

 

「その数少ないクラスメイトにシャーペン刺そうとするお前はどんな神経してんだよ!」

 

「大きな声を出さないで、弱く見えるわよ。それに刺すと言ってもゆっくり深く刺すつもりだったわ」

 

「起きてるか試すために深く刺す必要ないよな!?」

 

「ごめんさい、あなたの態度に腹が立ったもので。原因はあなた。つまり9:1であなたが悪いということでいいわよね?」

 

「通るかそんなもん!!」

 

アカン、なんか怒っているけどいまいち怒っている理由がわからん。なんだこいつ怖い!行動理念がまるでわからねえ!?行動理念がわかんねえ奴はただただ怖いんだよ!それに狸寝入りしただけでこんなに怒る奴初めて見たんだけど。何がお前をそこまで突き動かすんだ。すごいデジャブ。

 

取り敢えず、非常に、ひじょーうに癪だが、狸寝入りしたことについては謝っておこう。関わらないのが一番だが、敵対するのは一番よろしくない。

 

「わかった、狸寝入りしたことについては俺が悪かった、ごめん。だからシャーペン刺そうとしたこと謝ってくれ納得できん」

 

「最後らへん本音隠しきれてないわよあなた。まあ、そうね。それについては私も悪かったわ。ごめんなさい」

 

思ったよりすんなり謝ってきた。それも頭を下げて。え、何コイツこわ。急に態度変えるじゃん。サイコパスかよ。

 

「・・・今何か失礼なことを考えなかったかしら?」

 

「全然、全く、神に誓って」

 

この世に存在しないものに誓って何になると言うんだという話だが、これ言っときゃなんとかなるので誓っとく。

 

「そう、ならいいわ。・・・ところで、自己紹介がまだだったわね。私の名前は八乙女玲子(やおとめれいこ)。よろしく」

 

ここにきて自己紹介を始めてきた八乙女玲子と名乗るクラスメイト。名乗られたからにはこちらも名乗り返そう。

 

「俺の名前h「禪院誠、禪院家次期当主にして五条悟に並ぶ天才、だったかしら?」・・・天才ってところは違うけど、俺のことは知っているんだな」

 

どうやら俺のことは最初から知っていたらしい。そして今の発言からして呪術界について無知じゃないのはわかった。だけどここで一つ気になることができた。

 

「なああんた、八乙女って言ったか。まさかとは思うが俺が禪院家次期当主ってわかったうえでシャーペン刺そうとしたのか?」

 

「?ええ」

 

あ、こいつ頭おかしい奴だ。

禪院家って呪術界だとビックネーム。目を付けられたら碌な目に合わないのは想像に難くないのに嫌われるようなことする時点でヤバいよこいつ。

 

「・・・あんた、呪術師向いてるよ」

 

「ありがとう、よく言われるわ」

 

遠回しに人格破綻者だって言ってんだよクレイジーアイスモンド。東方◯助だってお前より穏やかな性格してんぞ。

 

今までのやりとりでこいつのことが何となくわかってきた。

八乙女玲子。こいつはかなり頭がおかしい。恐らく俺の行動の何かがトリガーとなって暴力に走った。そして怒りを表しながらもすぐに謝罪する手のひら返し。断定しよう、こいつは生粋のサイコパスだ。きっと奴の頭では言動がころころ変わり、感情の起伏が大きい、つまり情緒不安定なのだろう。

こういうやつに碌な奴がいた試しがない。間違いなく友達は少ないし、周りからは頭がおかしい、近づいてはいけないとか言われてるよ絶対。要注意人物確定だ。

 

そんなことを考えていると、ガラガラと教室の扉が開く音がした。目の前の狂人に気を取られて人が近づいているのに気づかなかった。

 

「一番乗りー!・・・って、あれ?もしかして俺がビリ?時間間違えたかな・・・」

 

入ってきたのは黒髪で蒼眼を持つ背丈が2m程ある青年だった。

デッッッカ!!肩にちっちゃい重機載せてんのかい!?

・・・にしてもこいつ強いな。躯倶留隊でこの人とやりあえるの隊長だけじゃねえか?術式無しでの話だけど。

 

「いいえ、間違っていませんよ。まだ30分以上あります」

 

「そっかー、ならよかった。あ、自己紹介がまだだったね。俺の名前は金剛秀一!読み方は違うけど、漢字からとって気軽にヒッキーって呼んで欲しい!」

 

それラノベ主人公のあだ名なんだけど。本当にあだ名それでいいの?多分それ他所から見たら虐められてるようにしか見えないよ?

というかあれだな、どっからどう見ても超陽キャだ。つまり俺の天敵。それも悟と違いクズじゃないと俺のサイドエフェクトがそう言ってる。真・陽キャと話してると眩しすぎるんだよ。こいつと高校生活過ごすの、ちょっときつそうだな・・・

 

「では私も。八乙女玲子と言います。これからよろしくお願いします、金剛くん」

 

「くん付けってなんだか新鮮だ。よろしく八乙女さん!それじゃあ君は・・・」

 

あ、どうやら標的が俺に移ったらしい。まあ取り敢えず無難に答えておくか・・・

 

「俺は禪院誠。これからよろしく」

 

「うわ猫被ってる」

 

黙れ異常者。俺は常識人には普通に話してるんだよ。

だが俺の名前を聞いて、金剛は話しかけた時の笑顔のまま固まってしまった。え、なに、どうした?

 

「・・・君があの、禪院の悪魔?」

 

「待って、いやほんとに待って。何その呼び名」

 

俺が知らない間にすごく不名誉な二つ名を付けられているらしい。誰だ俺を悪魔呼ばわりした奴は。

 

「えっと、長い歴史を持つ禪院家の中でも最高の才能を持って生まれ、次期当主に名乗りを上げ、最強と謳われた五条悟を降し、逆らう者を一人残らず血祭に上げる残虐にして最恐の呪術師・・・敵を屠った際の笑顔と高笑いから禪院家の悪魔と呼ばれている、あの禪院誠が、君・・・?」

 

「そんなのが次期当主って正気ですか。家滅びますよ」

 

「違う、いや違くはないんだが違うんだ」

 

多分噂を流したのは禪院家の中での敵対勢力、ミカンの仕業だ。俺がさぞ悪人かのように聞こえる噂を流し、俺を孤立無援にさせるのが狙いか、卑怯な!

そんなことを知らない二人は俺からそそっと距離を離す。やめて!「○○菌だあ」みたいな感じで離れていくのはやめて!殴りたくなるから!

 

「俺は別に歴史上最高とか言われるほど才能持ってないし、次期当主に名乗りを上げた覚えもない!何より、俺は自分から手を出したことは一度だってない!全て正当防衛だ!俺をよく見ればわかるだろ、どっからどう見てもごく普通の男子高校生だ!」

 

そう言って必死に無害アピールをする。流石に怖がられながら三年間高専に通うとかメンタルもたねえよ!

 

「そ、そうだよな、悪かった。噂に尾ひれがつくなんて話、いくらでもあるもんな。偏見から入ってごめん。朝早くに来るような真面目な奴が御三家の人間とは思わなくて驚きが増したんだ。本当にごめん」

 

「いやいや、誤解が解けたならいいんだよ金剛」

 

初っ端から陽キャ同級生に怖がられたが、何とかなったようだ。ふー、これで任務完了だぜ!

 

「じゃあ血祭に上げるほどオーバーキルしたり、その後笑顔だったり高笑いするのは?」

 

「いやいや八乙女さん。今のでただの噂だとわかっただろう?なあ禪院。・・・禪院?何故目を合わせないんだ禪院・・・こ、答えてくれ禪院!禪院!!」

 

俺は全力で顔ごと逸らした。いや、それに関しては嘘じゃないから敢えて触れなかったのに、八乙女玲子、中々できるな。褒めて使わす。だから頼む、帰ってくれ。

 

こうして、最悪な形で俺達3人は出会った。

呪いの物語が、動き出す。

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