五条悟からは逃げられない!   作:創作好き

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高評価コメントを読んで二ヤついているのは誰か?そう、私です。
高評価いつもありがとうございます!モチベーションアップ!!

それと、東京校入学したIFルートに関してですが、そちらには毎回サブタイトルに赫を付けていきます。


初任務

おはようみんな!禪院誠だよ!通称禪院モブA。モブじゃない気がしても、自分がモブだと思えばモブになれる。最近になってそれに気がつけたよ!これもデボンの賜物だね!

 

さて、俺は早朝から京都校近くのトンネル前にスタンバっているよ!今まさに、早朝テンションってやつさ!ハハッ!今日はいい天気だなあ!

 

「待ったかしら?」

 

お空を眺めて現実逃避していた俺に話しかけてきたのは同級生の八乙女だった。俺が脳内で無駄にテンションを上げていたのはコイツのせいだ。別に情緒不安定な頭おかしい奴とかではないから安心して欲しい。

 

「いや、別にそこまで待ってないから安心しろ」

 

「そんな仲に発展した覚えはないのだけど。勘違いさせてしまったのならごめんなさい」

 

「俺ただ遅くないって伝えただけだよね!?人をガッツイてるみたいに言わないでもらえるかな!?」

 

確かに場所さえ違えばデートの待ち合わせに見えなくもないけども!

 

・・・何故俺がコイツとトンネル前で待ち合わせしたていたのか。それは、呪霊を払うためだった。

 

昨日、入学式の後に担任に言い渡されたのは八乙女と共に廃病院にいる呪霊の討伐、そして民間人の救出だった。

 

 

 

 

「高専が以前から目をつけていた現場に民間人が侵入、それを見た窓から連絡があった。二日前から民間人が施設から出た痕跡もない。君達二人には討伐と救出の任務を与える。これは八乙女の実力を見るためのものでもある。八乙女は禪院の指示に従うように」

 

「はい」

 

担任の指示に素直に従う八乙女。だが俺は1つ疑問が湧いた。

 

「先生、質問いいですか」

 

「構わん」

 

俺の挙手に応じてくれたため、遠慮なく問うことにした。

 

「一応俺も入学したてですけど、俺の実力は確認しなくてもいいんですか?現場指揮任せるみたいになってますけど」

 

すると約2名から呆れたようなため息が聞こえた。な、何だよお前ら。担任からはぼそっとやりにくいって聞こえたぞ。言いたい事があるならハッキリ言いやがれ!

 

「禪院、お前が禪院家の中でも異端なのは今の問だけでもよくわかった。だが自己評価が低すぎるのもどうかと思うぞ」

 

いや俺は何もわかってないんだが。自分の中だけで完結させるの止めてくれません?

 

「はぁ。禪院くん、あなた今何級なの?」

 

納得していない俺の心情に気づいたのか、呆れながら八乙女が問いかけてきた。

 

「特別一級だけど…」

 

「一級!?一年生時点で一級とか実在するのか!?」

 

俺に怯えて黙っていた金剛が食いついてきた。彼にとっては俺への恐怖が吹き飛ぶ程の衝撃だったらしい。なんで俺、陽キャに怯えられてるんだろう。立場が逆だろう。怯える(そっち)側に行くんわ、俺や!陽キャ(お前)やない!

内なる直哉が抵抗していた。

 

さて、半分冗談なので話を戻そう。

 

特別一級。俺はこれに価値を感じていない。特別一級っていうのは、高専関係者以外の呪術師、例えば御三家の人間が一級相当の実力があると認められるものだ。

 

故に俺はこう解釈した。これただの箔付けじゃね?と。

 

考えても見てほしい。一級相当だと判断された御三家の人間って聞くとすごい胡散臭くない?君御三家だから特別に判定緩くして一級にしてあげるね?と言われている気がしてならないのだ。 

 

特別一級には爺さんや直哉みたいな一級の中でも上澄み連中もいるにはいるが、あいつらは例外だ。直哉に至っては原作より明らかに強くなってて俺は大満足だ。はよ禪院家を継いでくれ。俺は海外()に行く。

 

とにかくだ。正直俺自身が一級相当なのか自信がないのだ。それもこれも全部いきなり特別一級を押し付けてきた爺さんと上層部が悪い。

 

「正直俺一級に見合った実力を持ってる自信ないんですよね。なのでどれだけ高く見積もっても二級程度で扱ってほしくて…」

 

「禪院」

 

担任が真面目な雰囲気を出して俺の言葉を止めた。

 

「君が一級じゃないなら私は呪術師を辞めて実家に帰る」

 

「真面目な口調でおかしな事言わないでください」

 

「私は真面目だ」

 

「「「…」」」

 

俺達生徒3人は、担任の情けない宣言を聞いて解散することになったのだった。

 

 

 

 

 

「あの人一応一級よね?それを目指す呪術師としてはあんな発言聞きたくなかったのだけれど」

 

「全くだ。人を化け物みたいに言いやがって」

 

「あ、それに関しては私も先生に同意しているわ」

 

「ゑ?」

 

廃病院に着くまでの間、俺達は意外にも車内で会話に花?を咲かせていた。主に担任についてだが。

 

「第一、一級術師には変な人が多すぎなのよ。今まで4人ほど会ったけれど、狂人とクズとクズと変人だったわ」

 

「とんでもねえラインナップだな…」

 

「因みに狂人枠はあなたね」

 

「!?!?」

 

「・・・到着しました」

 

すると車は目的地に到着したらしく、車を運転していた補助監督の人が伝えてくれた。ちょっと恐る恐る俺の方を警戒しながらだったのは気の所為だと思いたい。

 

車から降りると、目の前に広がっていたのは老朽化が進んでいる汚い病院。病院の地図を渡された時に一緒に同封されていた当時の写真と比べると清潔感など皆無。人を救うための場所はいつの日か、人を呪い殺す場所へと変貌してしまっていた。

 

「八乙女、任務の再確認をするぞ」

 

八乙女が頷く。その表情は真剣だ。

 

「任務は二級相当の呪霊の討伐と民間人の救助。第一優先事項は民間人の救助、次に呪霊の討伐に設定する。ただ今回、呪霊の討伐時、基本的に俺は手を出さない。これは八乙女の実力の確認のためである。質問はあるか?」

 

「民間人捜索の際に呪霊と遭遇した場合は?」

 

「その場合は俺が足止めして、その間に八乙女が民間人を捜索する。3級以下の呪霊相手に苦戦しないだろ?」

 

「当然よ」

 

最終確認は終えた。なら後は速やかに突入し、サクッと助けてザクっと払うだけだ。だがここで、八乙女の顔が訝しんでいるものになっていた。

 

「なんだ、気になることが言ってくれ」

 

「それなら遠慮なく。私の中のあなたのイメージがひゃっはーしながら突撃するイメージしかなかったから正直困惑しているの。誰よあなた」

 

「きっしょ、何でわかんだよ。とでも言うとでも思ったかこの馬鹿野郎!!」

 

オマエは、なんなんだ!!八乙女!!

 

「あのう、帳を下ろしてもよろしいでしょうか・・・?」

 

補助監督の方が申し訳なさそうに言ってきた。すんません、もう行きます。

 

 

 

 

大人一人が丸まったほどのサイズの一つ目に異様に大きな両腕がついた呪霊が腕を駆使して飛び出してきた。八乙女はそれを難なく日本刀によって両断する。だがその呪霊は一体だけではなかったらしく、後から同じような呪霊が現れた。そいつらも真っすぐ八乙女に向かって行った。

 

「シッ!!」

 

それらも縦に、横に、斜めに切り裂いて突き進み、いつしか呪霊の集団は全滅した。

 

八乙女玲子。一般出身の呪術師。小学生の頃、1人で呪霊を祓っているところを窓に発見され、呪術師にスカウトされる。実力は既に二級相当だが、実戦経験は少ないため現在は四級呪術師として登録されている、か。

 

予め読んでいた彼女のデータを思い出しながら、彼女の戦闘スタイルを考える。

彼女の術式は中距離から遠距離が得意な術式だ。だから近距離を補うために呪具で補強するのはわかる。だが、彼女は先程から術式を一度も使っていない。呪力総量はあまり多くないのだろうか?

 

「結構強いんだな。でも術式を使った方が速く終わったんじゃないか?」

 

「私の術式は効果範囲が広いから、民間人が何処にいるかわからない状況であまり使いたくないの。間違って当たったら怪我じゃすまないから」

 

なるほど、ちゃんと考えているんだな。なら口を出す必要はないか。

 

「ところで、エントランスからこれだけど、探す当てはあるの?」

 

切られて消えていく呪霊たちを指す八乙女。彼女が言いたいのは、しらみつぶしに探していては民間人救出に間に合わないのではないか、ということだろう。

 

「考えはある」

 

そう言って俺は手印を結び、狼男のような白い式神、玉犬・渾を呼び出した。

 

「この子って・・・」

 

「俺の式神の玉犬だ。昔は狼みたいな見た目だったんだけど、色々あってこうなった」

 

「ふーん」

 

そういって八乙女は玉犬に近づいて膝をついた。玉犬は近づいてきた八乙女を嗅ぐと、綺麗にお座りした。どうやら警戒していないらしい。それを見た八乙女は玉犬を撫でまわし始めた。玉犬は嬉しそうに撫でまわされている。

 

・・・犬のような式神が美少女に撫でまわされていると聞けば、ほほえましい光景であるのは想像できたんだが、実際は狼男を撫でまわすサイコパス女というアブノーマルな光景である。もうちょい何とかならんのか。

 

「・・・すまないが、そろそろいいか?」

 

「・・・ごめんなさい、このモフモフの誘惑に耐えられなくて」

 

こいつ緊張感ねえな。さっきまで呪霊きり殺してた奴はどこいった。

 

八乙女って犬派なんだなあと思いつつ、俺はポケットからピンク色のハンカチを取り出した。

 

「それは?」

 

「これは被害者の所持品だ。これの臭いを玉犬に嗅いでもらって、それを頼りに捜索するんだ」

 

「それ女物よね?それを持っているってことは・・・遂に犯罪者になってしまったのね」

 

「なんでそうなんだ!?これは、補助監督の人が被害者の家から借りてきたんだよ」

 

こいつといると本当に調子が狂う。俺のペースを崩すのは悟だけで十分だっつーの。

俺は動いていないのに謎の疲労感を感じつつ、玉犬にハンカチの臭いを嗅がせた。すると玉犬は右の通路を向いた。

 

「あっちだな」

 

「それじゃあ行きましょうか」

 

立ち上がった八乙女と玉犬と共に、廃病院の奥へと歩き出す。民間人が行方不明になってから二日経っている。正直俺としては生きているか怪しいと思っているが、生きていたのなら助けようとは思っている。出来る限りのことはしたいから。

 

それが所詮、自分の為のものだと自覚していても。

 

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