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八乙女side
何だかとても温かい。それにいい匂いもする。今までで一番心地良くて、安心する場所にいる気がした。でも、少しの揺れを感じて遠くに行っていた意識が戻ってきた。
「ん…」
目を開ける。寝ぼけているせいで中々視界が戻らないけれど、誰かにおぶられているのはわかった。
「あ、起きた」
聞き覚えのある声がした。私を背負っている人物から発せられたのがわかった。視界が戻ってきて、私を背負いながら首を動かして私の様子を伺う彼、禪院誠と目があった。
そして私と彼の顔の距離は、10cmにも満たない。
「ズー◯パンチ!!」
「ぶべら!?」
咄嗟に拳を振り抜き、彼の顔面を撃ち抜く。不意打ちで殴られたことで、彼は力が抜けて私の足を支えていた両手を離して倒れる。私は直前に彼から飛び降りたので倒れることはなかった。
そして彼はすぐに立ち上がった。
「ま、前が見えねえ・・・いきなり何すんだ!」
「あ、えと・・・ごめんなさい。少し驚いてしまって、体が勝手に・・・」
「あ、そっちか」
私がいない方向に怒鳴った彼は顔の向きを修正したけれど、前が見えないのか、少し方向がずれていた。
「もうちょっと右よ」
「ダメだこりゃ」
彼はため息をつきながら鹿の式神を呼び出し、顔を治した。
悪い事をしたなと思う。
そしてようやく、私は自分の体と場所に気が付いた。体に怪我は無く、そのうえ既に病院の外にいた。
「ごわがっだよお!!」
声の方に振り向くと、私が助けた娘が他の娘に抱きしめられている。恐らくあの娘が歩美という娘だろう。目立った傷は無いが、すごい勢いで泣いている。可哀そうに。彼が助けに来るまで、よっぽど怖い目にあったに違いない。心の傷は中々消えない。けれど、あの娘には友達がいる。癒えるまで傍にいてくれるだろう。
さて、改めて状況を確認したうえで私には彼に言わなければならないことがある。いつまでも突っ立っているわけにはいかない。私は彼と向き合った。
「・・・禪院君」
「・・・今度は何?もう殴られる理由はないと思うんだけど」
さっきの一撃でかなり不機嫌だった。咄嗟の行動とはいえ、それに関しては本当に申し訳ないと思っている。だから、それについても含めていうために、私は頭を下げた。
「改めて、先程の件について謝罪を。それから、私の怪我についてと、ここまで運んでくれたことについてのお礼を」
誠心誠意頭を下げて、謝罪とお礼を口にした。すると「あー」と言いながら頭を掻く音がした。
「いいよ、別に。わざとじゃないのはわかってたし。治療についても、俺にとっちゃ朝飯前だから、そんなに改まらなくてもいい。取り敢えず、今は安静にしてな?怪我は無くなっても疲れは残ってるから」
「ありがとう」
頭を上げると、少し照れくさそうに頭を掻いて、こちらに目を合わせようとしない彼の姿があった。
「それに、お礼を言いたいのは俺の方だ」
そう言われて、意味がわからず頭をかしげた。私が彼にお礼を言われるようなことをした覚えはない。私が今日やったことは、一級呪霊を1人で倒したくらいのことだ。
「ごめんなさい、何のこと?」
考えてもわからないため、素直に聞くことにした。
「・・・俺、正直その娘達を助けるのは間に合わないと思ってたからさ、八乙女が無理して呪霊を倒してくれたお陰で助けられた。だから・・・ありがとう」
やっぱり顔は合わせてくれないが、言葉ではっきりとお礼を告げられた。私が気づいていなかっただけで、彼はそんなドライなことを考えていたらしい。私の時は命懸けで助けてくれたことから、逆の立場なら無理したくせにと思うが、そこは黙って礼の言葉を受けることにした。
内心少しでも恩返しができたことにガッツポーズをしながら。
「とにかく、今はさっさと帳から出て監督と合流し・・・」
「なんや、もう終わってしもたんか」
彼の言葉を遮る何者かが現れた。金髪の、如何にも悪役ですといった面相の男だ。私は咄嗟に少女二人を背にし、構えようとして腰に刀がないことに気が付いた。呪力が無い今、どうするべきか思考を巡らせたとき、彼が動いた。
「なんでお前がいるんだよ・・・」
「知ってるの?」
「知ってるも何も、こいつ俺の親戚」
それを聞いて一気に気が抜けた。相手も敵意は無く、両手を上げてそれをアピールしてくる。でもこちらを鼻で笑っているかのような顔が微妙にムカついた。殴っていいだろうか?
「おお怖い。まあでも、突然知らない術師が現れたらそうなるのも無理あらへんか。悪いなあ」
ごめんちゃい、と謝罪してきているが、態度でこちらを下に見てきているのはわかった。
禪院家は実力主義で、禪院家じゃない奴は人間ではないというのを家訓にしてしまうヤバいお家なのは知っている。彼が例外なだけで、禪院家のほとんどは他の術師や非術師、特に女性を見下しているのは周知の事実だ。この男はそれが顕著だ。私が女だから見下しているのがまるわかりだ。こういう輩はまともに相手すべきではない。さっさと要件を聞いてしまおう。
「んで直哉。お前何しに来たんだ?」
「いやなに、誠君が久しぶりに任務に時間かけとる聞いて、様子を見に来たんよ」
「お前暇なのか?」
「今週の仕事はもう終わらせとるからなぁー?君と違って、ね」
私が聞くよりも先に彼が質問してくれた。だが、会話の内容からしてそこまで仲が良いようには思えない。次期当主とはいえやはり、異端児である彼は禪院家では嫌われているのだろう。
本当におかしいのは、他者を見下さなければ自己を保てないお前らなのに・・・
「いいだろ別に。期限にはいつも間に合わせてんだから」
「この前期限までに終わらんくて俺に押し付けてきたんはどこの誰や馬鹿タレ」
あ、なんか普通に仲良さそう。
「あれはスイパラ奢ってチャラにしただろぉ?」
「ああ、確かに奢ったな。美味かった。せやけどなあ・・・何で悟君までおんねん!?悟君が騒いだせいで落ち着いて食べれんかったしあんま量食えへんかったんやぞ!!」
「俺に言うな、アイツに言え」
ギャーギャーと言い争っている2人を見て、気が抜けた。警戒していたのが馬鹿らしくなった。ほんと何しに来たのこの人、もう帰っていいかしら・・・。
「あの、お姉さん・・・」
私の後ろに居た少女が声をかけてくる。もう一人の子は泣き疲れたのか、ぐっすり眠っている。これは早く2人を帰すべきだろう。
「ごめんなさいね、もう少し待っててね」
私は頭を撫でてあげて立ち上がると、未だ言い争いをしている2人に向き直る。
「なんなんや!お前は!!」
「
まだよくわからない言い争いを続けていた。客観的に見て彼の方が精神的に優位そう。でも決着がつくまで待つわけにもいかないため、声をかけることにした。
「ねえ2人とも。そろそろいいかしら?情けない姿を年下に見せて恥ずかしくないのかしら?」
言外にいい加減にしろと伝えると、2人は気まずそうに言い争いを止めて身なりを整え始めた。
「もうええわ。誠君に貸し作れへんし、自主練の時間減るし、無駄骨やったわ。もう帰る」
「最初からくんな」
そう言って立ち去ろうとして、そういえばと忘れ物を思い出したかのように戻ってきた。
「誠君のクラスメイトやし、君には一応名乗っとくで。俺の名前は禪院直哉。二代目最速の術師って呼び名が有名やと思うんやけど?」
その二つ名を聞いて、目を見開いた。
「進撃の、ポ〇チ「まことてめえざけんなやあ!!!」」
「ファ!?」
ポコ・・・最速の術師は即座に彼の胸ぐらを掴んだ。
「その呼び名は外に漏らすなゆうたろうが!!ぶち殺すぞ!!」
「いや俺八乙女に話した覚えな・・・」
「他の誰かに言うとるやないか!!」
凄まじい剣幕で彼を捲し立てる最速。そして彼の胸ぐらは掴んだまま、首をグルんと動かして私の方を向いた。その顔はもう人のものとは思えないものだった。呪霊と言われた方が納得するレベルだ。
「誰から聞いた?」
「む、昔のことだから誰かは覚えてないけど、他の術師から・・・」
嘘である。誰から聞いたか言ってしまうと、彼が殺されそうなので誤魔化しておいた。
「・・・君、このことを誰かに話したことは?」
「な、ないです」
「嘘やないやろな」
「断じて!」
思わず大きな声で答えてしまった。正直すごく怖い。これが一級、すごい迫力だ。
「もし、誰かに話したら、地の果てまで追いかけて、ぶち殺したるさかい。ゆめゆめ、忘れんといてや」
私にそう告げると、グルっと首を彼へと戻した。
「誠君」
「な、なんでございましょうか・・・?」
「遺書、ちゃんと書いといてえな?」
笑っていたが、目は笑っていなかった。
そして、名も知らぬその男が踵を返し一歩踏み出した瞬間、風を起こして姿を消した。
・・・恐ろしく速い移動。私でも追いつけない。
「死亡フラグがまた一つ増えてしまった・・・」
どうやって逃げよう、と彼は頭を抱えていた。
余計に疲れてしまったので、その後私たちはすぐに帳の外に止めてあった車に乗った。この時、現場監督の方が追加で車を用意してくれていたらしく、民間人2人は無事家に送られることとなった。
そして現在、私たちは車に揺られていた。
「・・・なあ八乙女」
彼は外の景色を眺めながら私に声をかけてきた。彼と再開してまだ二日だけど、彼から私に話を振ろうとするのは初めてではないだろうか?
私は努めて冷静に言葉を返すことにした。
「何かしら」
「・・・あの直哉のあだ名、誰から聞いたんだ?」
ドクン、と心臓が高鳴る。それは、私が彼に話してもらった思い出の一つ。例え内容が下ネタ全開の酷い内容だとしても、あの頃久しぶりに笑えた話の一つだ。私は、彼が助けた少女を記憶していることを、望んでいる。
「・・・さっき言った通りよ。小さい頃に聞いて、誰に聞いたかは覚えてないわ」
そう言って誤魔化す。確かに素直に明かすのも手だけれど、流石にこれがきっかけで思い出されてもこう、ロマンチックの欠片もないというのもあるが、どうせなら彼に自力で私の事を思い出して欲しいかった。
いや、違う。そんな奴知らないと言われるのが怖かったのだ。憧れの人からそんなことを言われたら、立ち直れないと無意識に思っていたから。
「俺さ。それ話したの、1人しかいないんだよね」
ドクンと、再び胸が高鳴る。1人しかいない。それはつまり。
あの頃の私という存在を、誰かに助けてほしくて、叶わなくて、塞ぎ込んでいた少女を、今までずっと記憶してくれていたことに他ならない。
「八乙女ってさ・・・」
次の言葉が来る。時間にしたら一秒にも満たない刹那。私には、その一瞬がとても長く感じた。
「あの娘の親戚の人?」
「・・・」
あの娘、というのは恐らく、あの頃の私の事を指しているのだろう。成程、つまりあの娘から教えてもらったと推測したのね。
私はフーっと息を吐く。そして、負の感情が沸き上がった。結果、呪力が漲る。
「あの、八乙女さん・・・?」
私は人差し指を彼に向けた。
「日輪 嵐の夜 黄泉・・・」
「待て待て待て!何撃とうとしてんの!?そんなもん車内で撃ったら補助監督の人ただじゃすまないから!!」
「待ってください私の後ろで何が起きようとしてるんですか!?」
「ちょ、前見て前!揺れてるから!?てうおう今向こう車線の車に当たりかけたよね!?ちゃんと運転してくれえ!!」
車を運転している補助監督の方が動揺して、車が大きく揺れるがもう遅い。怒りも悲しみも、全て因数分解して彼にぶつける!!(混乱中)
「一体急にどうし・・・あ!ごめん、そういうことか!ごめん!マジごめん!あの頃と雰囲気とか全然違うからわかんなかったんだ許してくれ!!」
「フーッ、フーッ」
ここにきてようやく私が誰か分かったらしく、頭を下げて謝ってきたので、何とか自分を落ち着かせる。
「あの、八乙女さん・・・?」
「・・・後で少し、話をしましょう」
「はい・・・」
「わ、私生きてる・・・?車が急に吹き飛んだりしない・・・?」
「あのすみません、八乙女よりあなたの運転で死にそうなので前向いてください」
「はい・・・」
京都校に着き、校庭にて相対する。部屋の中で話すべきだとは思うが、一刻も早く話し合いたかったのと、いつでも私の最高火力、嵐神をぶつけるためだ。次は仕留める。(未だ混乱中)
そして内心荒れている私の顔色を窺うように、彼は声をかけてきた
「えーと、八乙女様。先程は失礼いたしました。今はばっちり思い出したので、お許しくださいませんか・・・?」
言葉遣いが無茶苦茶だが、彼は思い切り下手に出るらしい。その姿を見て、我ながら何やってるんだろうと自分に呆れ、溜息を吐いた。
「あの、八乙女様・・・?」
「もうそのよくわからない敬語のような何かはいいわよ。あなたが私にすぐ気づくわけないこともわかっていたもの。まあでも、答えを当てにいったかと思えば、いきなり変化球に切り替えてデッドボールするとは思ってなかったけど」
「う・・・」
彼は申し訳なさそうにするが、私は己のひねくれたこの口を恨めしく思った。さっさと言いたいことを言えばいいのに、今まで身を守るために培ってきたこの口は、素直に言葉を言えないらしい。彼に非は無いと頭でわかっていても、それを責めるとは何と愚かな。
・・・いや。甘えているのね、私は。
私は自分の両頬を思い切り叩いた。それに彼が肩をビクッと振るわせるが、私は構わず術式を発動。右手に風を纏わせた。それとほぼ同時に彼は某光の巨人と同じ戦闘態勢に移った。まあ、勘違いされるか。この状況だと私が彼に切りかかろうとしているように見える。だが、そんなことはしない。私は右手を自身の首の横に持っていき、左手で固定した。
「ヨシ!」
「いやなにが!?」
私の準備が完了したのを見て、彼が動揺し始めた。私の心配をしてくれているらしいが、もう私は止められない。近づこうとする彼に、見せつけるように右手を首に近づける。
「それ以上近づかないで。近づけば私の命はない」
「何でお前の命で俺が脅されてんの!?お前自分の今の状況わかってんの!?」
私の今の状況。それは、まともに本心が言えないというもの。その上、久しぶりに会った彼の優しさに甘え少々・・・少々我儘気味になっている。ならば、自分自身に緊張感を持たせることで、余計なことを喋らせない!これで、目的を達成する。完璧だ!(乱心)
「今の私自身の状況を鑑みて、これがベストだと判断したわ。だからこのまま話を聞いてちょうだい」
「クソ、どうして俺が関わる呪術師は頭のおかしい奴しかいないんだ」
失礼だなと思いつつ、私は今まで言いたかったことを伝えるべく口を開いた。
「今までの会話で、私が誰なのかわかってるわよね?」
「・・・あの日、小学校で俺が昔助けた娘本人だろ?」
私は頷く。よかった、流石にこれでまた間違えられたら立ち直れなくて自分の首を撥ねていた。
「そう。でも、あなたが呪霊を祓った後、あなたはすぐに気絶してしまって、私は言うべきことも言えなかった。だから、私はこの呪術界に入ったの」
ようやくここまで言えた。ここまで本当に長かった。私は術式を解除して、頭を下げた。
「あなたのお陰で、私は自分がやりたいこと、好きなことができるようになった。この世界で心の底から笑えるようになった。あの日、私を助けてくれてありがとう」
長年の夢の一つを、やっと叶えられた。私の心の中は達成感でいっぱいだった。でもここで一つ、あることに気が付いた。これ、彼からしたら重いのでは?と。
私としては、何年も心残りであったことではあるけれど、彼にとってはあの日の出来事は数あるイベントの一つ程度でしかないはずだ。なぜ今までそのことに気づかなかったんだと我ながら思うが、正直お礼を言えなかったことの後悔が強すぎて、この後の彼の反応を全く考えていなかった。何なら私、さっきまで彼に嵐神ぶっぱしようとしてたし、自分の命で脅すとか言う意味不明なことをしていたことを今になって思い出した。
やばい、何がヤバいかというと何もかもがヤバすぎてとにかくヤバい。これは頭がおかしいと言われて当然だ。私が彼だったら全力で逃げ出すくらいにはやばい。
汗と震えが止まらない。どうしよう、ノープランなんだけどどうすればいいんだ私は。誰か助け・・・家族とは離別し、唯一の友達も遠くにいるから今の私は正真正銘のぼっちだから味方がいない!終わった・・・
「八乙女」
脳内が混乱状態の私に、彼が声をかけてきた。頭を上げられない。待ってくれ、心の準備が出来てない。今マイナス系統の言葉を吐かれたら立ち直れないから待っ・・・
「どういたしまして!」
明るくかけられたその言葉に、私はバっと顔を上げた。そこにはちょっとはにかんだ彼の顔があった。
「いやあ、俺もあの後大丈夫かなーって思ってたんだけど、楽しくやってたんならよかったよ。ちょっと安心した。でも呪術師になってるとは思わねえもん。それもこんなに強くなってるし、予想つかねえよ」
「・・・今までの私の行動にドン引き、してないの?」
「既に何回かしてるぞ」
手遅れだった。
「まあ、なんだ。こういう状況って何言えばいいんだ?うーん・・・」
少し悩む仕草をして、何か思いついたように頷くとすぐにこちらに向き直った。
「これからは仲間としてよろしく、八乙女」
「・・・うん!」
差し伸べられた手を握る。何ともしまらない結果だし、ロマンはゴミ箱にポイされていた。けれど、私がやりたいことは全部できた。だから、これでいい。多分。
「嘘だろ八乙女さん、君も頭おかしい人なの・・・?」
校庭を見下ろす影が一つ。禪院の悪魔と仲良くしている八乙女を見て、ぼっちが確定したことに絶望している一年生、金剛の姿があった。
八乙女が推定一級の呪霊を祓った日の一週間後、京都校にとある人物が訪れていた。
「誠の奴、驚くだろうなあ」
布に包まれた大きな何かを担ぎながら、嬉しそうに宿舎の廊下を歩くのは、呪術界最強、五条悟。この日、禪院誠の呪具が完成したのを聞きつけ、自分がその呪具を渡しに行くサプライズを行おうと京都校に訪れていた。東京校での出来事を早く話したかったのと、親友の顔が見たかったのだ。一応学長である楽巌寺には一報を入れてはあるが、許可はとっていない。楽巌寺は止めることを諦めた。
そして予め調べておいた誠の部屋の前に着いた。悟はノックもせず、ウキウキで扉を開け放った。
「ひっさしぶりー!親友が会いにきた、ぞ・・・?」
少しずつ声量が小さくなっていった。理由は、部屋の中にいたのは親友ではなく、見覚えのない女が漫画を持ちながらだらけていたのだ。その女も驚いていて、こちらを見て固まっている。
「・・・誰だ、お前は」
「・・・あなたこそ、どこの誰よ」
今ここに、元カノ(違う)と今カノ(違う)が出会った。火花を散らす2人。コンビニにポテチを買いに出かけている何も知らない誠。急に悟がいなくなって困惑している夜蛾。色々諦めて茶を啜る楽巌寺。彼らの運命は・・・
最強 VS 風神 VS ダー〇ライ
夢のマッチが開幕する・・・!
やめて!五条と八乙女の闘いで、禪院の私物が焼き払われたら、禪院の精神が燃え尽きちゃう!
お願い、死なないでグッズ達!
あなた達が今ここで倒れたら、禪院との約束はどうなっちゃうの?
ライフはまだ残ってる。ここを耐えれば、五条と八乙女に勝てるんだから!
次回「五条、八乙女、楽巌寺死す」デュエルスタンバイ!