100万人の犠牲を払わずに世界を救う麦わらの一味 作:キラトマト
「ゴブリンを三体倒してくだ」
長ったらしいルール説明を受け、1周目のクエストが発表された。
「ゴブリン? なんだそりゃぁ?」
そうサンジが顔が下半分しかないゲームマスターに問いかける。すると画像を空中に表示させた。
「このように人間のようなモンスターでござ。しかしくれぐれも人間は攻撃しないでくだ。経験値が下がりま」
「チッ、いい加減その変な喋り方やめろ。腹が立つ」
「では、健闘を祈っていま」
「っておい!」
先程までいた謎の空間がなくなり、周囲には緑の空気が漂い始めた。
「ふぅ〜」
一服を済ませた彼は、新しい煙草に火を付ける。
「おれの職業は……っと」
目を細め、自らの身体能力や職業、装備を確認する。
「あっちじゃこういうのねェからな。こうやって数値化されてんのはありがてぇのか迷惑なのか……っておれ、料理人かよ!」
自らの職業と自分の船での役割が同じだったことに驚いていると、突然悲鳴が聞こえた。
「キャーッ!!」
道中、女性の悲鳴が聞こえた。
「!? レディの助けを求める声……!」
見聞色の覇気を発揮させ、場所を正確に特定する。
(あれがゴブリン……? いいやんなの関係ねェ)
『
熱く発火したサンジの黒足はゴブリンの首に深く食い込み、近くの木にめり込む。
「ピギュ」
一瞬、ゴブリンからの断末魔が聞こえたが、その後動く様子は無い。それを確認したサンジはへたりこんでいた女性、いや女児の手を引き起こす。
「大丈夫かい? お嬢さん」
「ゆうしゃ……さま?」
そう言って目を輝かせるが、既にクエストをクリアしてしまっているため時間の猶予はなく、すぐにあの謎の空間に送られてしまう。
「お疲れ様でござ」
「おぉいてめぇ! なァにおれの至福の時間を邪魔してくれやがる!」
「では、質問をお願いしま」
それを無視しゲームマスターはクリア特典の質問権を事務的に要求する。
「ちっ、じゃあ……おれをここに呼んだ理由はなんだ」
「世界を、救うためでござ」
「なァに曖昧なこと抜かしてやがる。もっと具体的にだなぁ……っておい!!」
クエストをクリアし、サンジは元いたサニー号に戻ってきた。
「お〜いサンジくん! なにぼーっとしてんのよ!」
「!? ……あ。ナミすぁ〜ん!!」
(戻ってきた……しかも飛ばされる直前のまま……夢か……? いやそんなわけ……)
────次の参加者は……誰だ!
ゲームルール
召喚されたら最後、途中棄権は認められない。