100万人の犠牲を払わずに世界を救う麦わらの一味 作:キラトマト
火山が噴火した。ロビンが田楽巫女を避難させ、ゾロが
「熱ィー!!」
それを腹を膨らませはじき返すルフィ。しかしその熱さまでは無効化することは出来なかった。
そんな混乱に乗じて女子供を載せた避難船に近づく影があった。
「ふー……驚いた……」
それはミシミシと大きく船を軋ませながら乗り上げる。それはダイオーククイーン。
「ギャァ────!!!」
当然乗っていた者たちは奥へ避難していく。しかしその長い長い腕で何人かの避難民を掴み口の辺りへと運んでいく。
「渡航中の食料にとも思ってたけど、我慢できないわ」
もう片腕で船の錨を上げ、船をジフォン島へと移動させる。
「あぁ~」
捕まったモノ達が食われるその寸前、一閃がその長い腕を切り飛ばす。
「!?」
船の近くには無人の木の小舟とオールがぽつんと流れていた。
(まさか……こんなちっぽけな……!?)
「黒刀ってのがまさかこんな斬れるとはな……」
巨大な黒刀を振り下ろしたサンザマーが、そこにはいた。
「なぁクイーンさんよォ、聞いておきたいんだが、お前はなんの為に人を殺す」
「食欲を満たすためよ」
「なら……死んでもらうしかねェな」
(アイツらはもう……奥に逃げたな)
「なら……はァッ!!」
切り返しで腹の辺りに浅い傷を与える。そしてサンザマーはもう片腕にも覇気を纏い、その腕で傷を抉る。
「ふんッ!」
しかし女王はその傷をものともせず、残った片腕でサンザマーを吹き飛ばす。
「効かねェのか!?」
「効いてる……わよ!」
腹に覇気を集中させていたおかげでなんとか致命傷は避けられた。しかし立ち上がるのは厳しい状況にあった。
「じゃあコレから、食おうかしらね」
サンザマーに歩みを進めていく女王。しかし……。
「何……!? この……圧は……」
死に体の彼から発せられるような覇気では、とてもなかった。しかし明らかに、この男から発せられていた。遠くから感じられる剣豪の勇者のものとは違った。
(何だ……動きが止まった……? ……いやこれは
「うぉぉぉぉぉぉおおおお!!!」
大剣を女王の腹に突き刺し、そのまま船の端へと押し込む。明らかに人間を超えた力と覇気に思わず抵抗する力を失ってしまう女王。彼女はそのまま船から落ち、暗い暗い海の底へと沈んでいった。しかしそれで終わりでは無い。
「船に溶岩が!!」
船は波に流され、島へと近づいていたのだ。そして火山から流れ出た溶岩が既にそこへと迫っていた。