気が付けばルビコン3   作:ぶーく・ぶくぶく

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論語なんて読んだ事ないぜ☆

うちではガリア多重ダムで買収しようとしたのはインデックス・ダナムと言う事でお願いします。


やらかした

 

 

 

あれから数日が経った。

フロイトからメールが来る。

 

内容は…メーテルリンクとヤったようだな。どうして、俺とヤらない!?次は俺がココ(ベイラム拠点)を襲撃する。お前は防衛依頼を受けておけ。

 

ん-?えー。

もしもし、ペイターくん。おたくの主席隊長が次の作戦内容漏らしてるけど、これ大丈夫?

爆速で返信が来た。

 

 

『アーキバス傭兵起用担当、V.VIIIペイターです。

 第1隊長が失礼しました。

 当社よりご迷惑を掛けたお詫びに少額ですが振り込みました。確認はお済でしょうか。

 なお、この件については他言無用にお願いします。

 引き続き、アーキバスグループをよろしくお願いします』

 

 

って、うわぁぁぁ!

口止め料込みとは言え、普通に依頼受けるより振り込まれてるよ。

お口チャックしてるから安心してね。

 

ありがとうございます。と、返信しておこう。

 

その後、またフロイトから『どうして来なかった!』とメールがきたけど、普通の護衛依頼でV.Iと死合うとか給料安すぎでしょう。

取り合えず、『1回だけの死闘よりも、もっとたくさんフロイトと戦いたい』と返信しておいた。

 

…納得してくれただろうか?

 

 

/*/

 

 

オールマインドから指名で依頼が来ていると連絡があった。

確認してみると解放戦のアーシルからだ。

 

「独立傭兵レイヴン、貴方に受けてもらいたい作戦がある。我々の企図する、アーキバス占領下にある「壁」の奪還…そこに至る重要な一手を貴方に頼みたい」

 

 

「目標は当該拠点の指揮官…ヴェスパー第七隊長、スウィンバーンの暗殺」

 

 

壁の奪還かー。

どうせ取り返しても、ゲーム通りなら封鎖機構にまた取られるんだよね。

ただ、これだけは言っておかないといけない。

 

「良いけど、買収されたら応じるよ?」

「それは…」

「ガリア多重ダムでも買収されたろ。それでも良ければ依頼を受ける」

 

スウィンバーンなんて楽しい人、命乞いされたら聞くしかないじゃないか。

買収されたら、されるよ宣言したら通信に割り込んできた奴がいた。

 

「利によりて行えば怨み多し」

 

通信に割り込んできた男の声。

 

「六文銭!?」

 

割り込みに驚いたアーシルの声。

俺に依頼するのを反対する声もあったようだから、後ろで通信を聞いていたのかな。

確かに六文銭の言う通り。買収されてばっかりだと信用なくすのだけど…。

 

「解放戦線からの買収だけを受けるわけにはいかない」

 

買収された奴が買収されないわけないだろう。

 

「不義なる雇われよ」

「その不義で、ガリア多重ダムの陥落が免れたのを忘れるな。どれだけの人が助かった?」

 

結果論だけど、こっちが買収されたからガリア多重ダムのインフラが破壊されずに助かった人一杯いるよね。

 

「…不義なる雇われよ。裏切れば、某が貴様を討つ」

「もうお前がスウィンバーンやってこいよ」

 

ダメな事言ってるのは俺の方だけどさ。

 

 

/*/

 

 

壁…ゲームでは見つからないように監視装置付きMTを破壊しながら市街地を進んだ。

しかし、今は!

 

『レイヴン。モニター欺瞞式ジャミング。動作良好です』

 

グリット086でゴーストのモニター欺瞞式ジャミングを解析したエアが…なんと周囲にハッキングの応用でモニター欺瞞式ジャミングを仕掛けてくれている。

 

これは便利!

 

ダメな事言ってた俺を見捨てないでくれているエアちゃん、マジ天使。

 

『何があっても、私は貴方をサポートします』

 

義体は輸送ヘリにお留守番。

久しぶりに俺に憑依?してる状態なので、心の声がエアに駄々洩れ。

 

あと、スウィンバーンが前線に出て夜警してるのは分かってるので、最初からそっちに向かう。

両手の重ショットガンは強装弾仕様になっている。

ハンドロードで炸薬を仕様変更前の1割増にして、千発ほど作っておいた。心を無にして、がっしゃんこしてるのは、それはそれで楽しかった。

 

さて、どの程度の違いが出るのか楽しみだ。

 

市街地の端っこで戦火が見える。

多分、あそこでスウィンバーンが戦闘している。

 

「次から次へと不法者。…この機体構成は独立傭兵ではない?これはベイラムか。あの斜陽グループめ…」

 

ベイラムの偵察ACが突出して狩られたのかな。

壁の堀を越えたこちら側にはスウィンバーンのACしかいないようだ。

アサルトブーストで一気に接近する。

 

「おい、貴様。持ち場を離れ…おわぁぁぁッ!?」

 

振り向いた4脚ACガイダンス。そこに重ショットガンをダブルでお見舞いする。

って、2発でACS負荷限界になったぞ!

ちょっと炸薬が多すぎたかな。ショットガン大丈夫かな。

 

そのままアサルトブーストの勢いを乗せたキックで吹き飛ばし、それを近接ブーストで追い掛け、パルスブレードで切り払う。

 

 

着☆剣!

 

 

どうだ?

 

「ま、待て!落ち着け!」

 

ガイダンスがパルスアーマーを張りつつ、両手の武器をパージ。

無手の両手をこちらに向けて害意が無い事を示す。

 

「私はヴェスパー7!部隊の入出金の管理権限があるんだ!見逃しくれたら…悪いようにはしない!だから…」

 

「120万COAMだ」

「は?え?」

「120万COAMがお前の生命の値段だ」

 

解放戦線からの報酬20万COAMの6倍。

びた一文まけない。強い意志を込めて声を発する。

 

「今、この場で振り込め」

「わ、わかった!払う!払うから!」

「…振り込み確認した。俺を監視していた奴が裏切りの粛清に来る。撤退しろ、巻き込まれる前に、な」

 

遠くからアサルトブーストを全開にして飛び込んでくるACが見える。

コアがオールマインド製で、頭と手足がエルカノ。近接タイプの軽量高機動機。

 

 

「信義により立つ任務の不履行。万死に値する。三途の渡しの六文銭、しかと受け取れい!」

 

 

オールマインドのプラズマ機雷投射器を鞭のように使いこなす戦法は他に見られない。

特殊ミサイルの爆導索は細くて高誘導。ぼんやり戦うと見失って、予想外の方向から爆破される。

 

メインウェポンはお互いショットガン。

 

射程距離は噛み合っている。

左手のランセツARがRFかエルジンだったら、相当手強かっただろう。

ランセツARは新兵向きに売り出されてるだけあって、火力が今一つ。

 

『芝居がかった口上は一種の攪乱戦術。惑わされないよう注意を』

(いや、あれは趣味だと思うよ)

 

射撃戦はこちらは重ショットガン2丁。

あちらは軽ショットガン、バーストアサルトライフル、特殊ミサイル。

 

特殊ミサイルの爆導索は警告音がなってから時間差で爆発するので回避が難しい。

しかし、爆導索を見落とさなければ爆発前に回避は容易。

 

「不義なるも非才ならず。油断まかりならん!」

 

六文銭は、射撃と爆導索を避けた先にブーストで突っ込み蹴りを叩き込んでくる。

こちらは蹴りに合わせて一瞬だけ逆噴射で速度を殺し、蹴りを空かして逆にシノビの軸足を刈る。

 

転ばせたところに止めのパルスブレードを突き込む…よりも先に、シノビの超電磁ヨーヨーことプラズマ機雷投射器のワイヤーが機体に巻きつき、こちらを拘束する。

同時に特殊ミサイルが発射され、爆導索で2機合わせて雁字搦めになる。

 

「一飯千金。今こそ同志ツィイーの恩義に報いる時なり!」

 

覚悟の決まった六文銭の声が聞こえた。

 

『レイヴン!離れて下さい!』

 

エアの悲鳴。

なるほど。でも、爆導索は爆発まで一拍の間がある。

 

パリッ。

 

こちらの機体から赤い放電が始まる。

特殊ミサイルとアサルトアーマーが炸裂するのは同時だった。

 

赤い爆発がおさまった時、立っているのは1機のみ。

 

 

「…利によりて行えば怨み多し。不義なる雇われよ。コーラルと共にあれい…」

 

 

アサルトアーマーで爆発を吹き飛ばし、引きちぎった特殊ワイヤーと爆導索を振り払う。

足元に倒れたシノビの六文銭へ声をかける。

 

「コーラルと共にあるけど…他は論語の一節なのに、なんでそこだけ適当なんだよ」

「…それを知りながら不義を通すのか」

 

凄く凄いがっかりした六文銭の声。

 

「そんながっかりされても…傭兵だし…」

 

まだ生きてるのをここに置いていくわけに行かないので、動けるか聞くと腕と足が1本ずつダメになってるとの事。

重ショをウェポンハンガーに戻して、左手でシノビを脇に抱える。

 

「何をする」

「置いてくと再教育センターで洗脳されて、敵になるから連れて帰るんだよ」

 

スウィンバーン麾下のMT部隊がこちらに向かってきている。

アサルトブーストで一気に壁から離脱する。その前に…

 

「そこのベイラムAC!こちらG13!生きてるなら一緒に回収してやるから返事しろ!」

 

再教育センター送りは嫌だろう?

スウィンバーンに撃墜されてたACに声をかけてみる。

 

「…こちら、アブクマ。回収…してくれるのか、感謝する」

 

軽量機体と言えども、脇に抱えると重くてバランス取るのが面倒だ。

右手のランセツRF捨てて、右手でも抱えれば少しはバランスとれるでしょ。

 

 

流石に2機抱えては全速力とは行かなかったが、MTを振り切って帰還するくらいの速度は出た。

 

 

/*/

 

 

解放戦線の拠点まで戻って、六文銭を引き渡した。

ツィイーっぽい女の子が凄い顔でこっちを睨んでいた。

 

記憶にしかないけど『戦闘ログ回収』で撃墜したけど、その後『捕虜救出』で助けたじゃないか。

 

自分で言っててなんだが、ひどいマッチポンプだ。

取り合えず、アーシルに伝えておかないと。

 

「買収されたから依頼は不履行。今回の報酬(20万COAM)と違約金を合わせて60万COAM振り込んでおいた」

 

口座確認しておいてね。

そう言うと端末を操作して、口座の確認を始めるアーシル。

 

「こんなに!」

「そうだよ。裏切り買収は提示額2倍程度じゃ足りないんだよ。ダナムさんに言っておいて。あと、シノビの修理費は出さないからな」

「殺さないで、くれたのか」

「手加減できるくらいには、力の差があったからね」

 

それと…と続ける。

 

流石はアーキバス。ここに来る間にペイターくんからメールが届いていた。

仕事が速い。

 

「…スウィンバーンだけど、部隊の品位を貶めたから再教育センター送りにしたって連絡があったよ。排除の目的は達成できたんじゃないかな」

 

「…独立傭兵レイヴン、貴方は…」

 

何か言いかけたアーシルを遮って、俺は最悪な事を言い出す。

 

「なら、インデックス・ダナムを一発殴らせて」

 

「は?え?」

 

何を言ってるんだと言う表情のアーシルに言葉を続ける。

 

「あんな安い金額で最悪な仕事させておいて、こっちはレッドガン2人相手してるのに自分は出てこないとか舐めてるだろ!1発殴らせてくれるなら、もう20万COAM払う」

 

地団駄踏んで、きーっとやる俺にアーシルはドン引きだ。

 

「えーと、そ、相談してみる」

 

 

結果、1発20万COAMで話が付いた。貧乏って嫌だね。

 

 

 







スウィンバーンに撃墜されていた偵察ACのパイロット・アブクマ。
レッドガン部隊員の名前は川から命名されているので、宮城県と福島県を流れる一級河川から命名。
多分、次の出番は無い。

知恵熱からと思ったら、顔が痛くて、おさまらないから病院いったら、歯が折れてた?
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