気が付けばルビコン3   作:ぶーく・ぶくぶく

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午前9時より投稿キャンペーン開催!


欲しがるままに望めばいい

 

 

セリアの核?とも言えるCパルス変異波形はサム・ドルマヤンの傍に残っていた。

俺はオールマインドはセリアを取り込むか何かしたAIだと思っていたのだけど、そうなるとオールマインドは何者なんだろう?

エアにオールマインドの本体位置とか調べて貰う必要がありそうだ。

 

まさかの生存をしていたセリアだが、自身を構成する波形のほとんどを失い自我も怪しい状態だった。

 

ただそこは流石、変異波形と言うべきか。

アイビスの火に巻き込まれた際、自身の記憶を圧縮してドルマヤンの脳内残留コーラル他幾つかに植え付けておいたらしい。

 

Cパルス変異波形が接触すると自己展開してセリアとしてのネットワークを再構築するとか。

半世紀も経っている上にドルマヤンもコーラル断ちをしていたので、欠損している記憶も多いようなので、100%元のセリアとなるわけではないようだが。

 

エアに最初に接触するのがサム・ドルマヤンだったら、エアにセリアが上書きされていたかもしれない可能性に一寸だけ怖くなった。

 

 

取り合えず今はドルマヤンを解放戦線へ送り返す為に、輸送ヘリでアーレア海を横断している。

 

 

ECMフォグも停止したし、襲撃者で恐らく一番危険度が高いドルマヤンを止めたので、あとはブランチとエンキドゥ、RaDの面々とワイルドギースと、ザイレムを掌握するのに十分な戦力はある。

 

そう言うわけで、解放戦線とギクシャクしないようドルマヤンをフラットウェルの元に届ける役目が俺に回ってきたのだ。

ドルマヤンはボロボロのアストヒクで飛行(コーラルパワー)して帰ると言うのだが、これだけやらかしてると襲撃された方も一緒にいかないと騒ぎが納まらない。

 

 

…帰りはエアとイチャイチャできるから願ったりだ。

 

 

ところで、サム・ドルマヤンだが生身でもコーラルに干渉して赤いオーラを纏えるそうだ。

 

 

その時は生身でMTとかとも戦えるとか…登場作品間違えてませんかね?と思った。

同じ境遇の若者と言う事で、生身でも使えるようにと稽古を付けられてしまった。

 

 

あの…僕はぁ別に生身でMTと戦いたくはないのですが…僕はACが好きなんだぁぁッ!!

 

だと言うのに――

 

 

「…そもそもだ。コックピット内部にPDW(Personal Defense Weapon)の類が一つもないのは、どういうつもりだ」

 

 

バショー腕を使いこなす凄腕の傭兵レイヴンは正座して、ドルマヤンに詰められている。

撃墜されたら、死ぬ時だから用意してなかったと正直に言ったら、すっごい怒られた。

 

「良いか。お前はそれでも良いかもしれんが、残された者はどうだ?お前の飼い主や、エアを悲しませるのか?お前がするべきは撃墜されても自分の脚で飼い主の元まで帰る事だ」

 

懇懇とドルマヤンに諭されて、今までゲームのノリで撃墜されたら死ぬから、撃墜されないように戦う事ばかり考えていた事に気づかされた。

 

そうだ。

 

別に撃墜されても良いんだ。

撃墜されたら徒歩でウォルターのところまで帰れば良いんだ。

 

そうだよ!

 

今作は脱出レバーあるんだ!

 

 

――俺の機体にもついてるよ、ね?

 

 

怖くなって確認するとちゃんと脱出機構はついていた。

 

 

まー。

617おねーちゃん達もそうだけど、何が何でもごす(ウォルター)のミッションを成功させるんだ!って意気込みだから、脱出レバー引くよりもミッション達成の為に行動しがち。

 

 

ストーリートレーラーでのカタフラクトへのゼロ距離ガトリングから半壊した機体でのアサルトアーマー特攻とかね。

 

 

あれは燃えた。

 

 

それは兎も角、武器庫を漁ると拳銃やらサブマシンガンなどが出てきた。

 

 

何を使おうかな。

 

 

…なんだこれ?

 

口径20mmあるぞ。

重量は7kgくらい?装弾数は3+1発?

マガジンはバレル下のフォアグリップみたいなところにチューブマガジン。

 

ソードオフ・ショットガンを更に短く切り詰めたようなハンドガンだ。

 

ボトムズのアーマーマグナムみたいな感じ。

…水鉄砲の奴欲しかったな。

 

グリップに予備弾が2発入る。

 

20mm口径弾って、もう砲弾だよな。

手で持って撃てるのか…これ?――あ!強化人間用か!

 

趣味に走りすぎだな。

 

ATよりACは大きいし、装甲あるから20mmでも装甲どころかセンサーだって抜けないだろう。

素直に対人用のハンドガン持とう。

 

45口径が良いな。

 

女子高生より手が大きいから、ダブルカラムマガジンのハイキャパ45口径にストライクフロントをつけて千束の銃っぽくしよう。

 

金属製品も出力できる3Dプリンタでコンペンセータを兼ねたストライクフロントをつくって…あとはナイフでもあれば良いかな。

 

 

サブマシンガン積むよりはサバイバルキットを積んだ方が良いだろうし。

 

 

「…20mmの方が良いだろう。コーラルを操る事が出来るようになれば、未熟でも装甲に良い打撃を与えられるだろう」

 

 

は?

ドルマヤン何言ってるの?

携行火器で対物戦闘する気?

 

 

帥父じゃなくて師父(マスター・アジア)なの?

 

 

新作Gガンくるの?

 

 

生身の体と腰布のみでAC粉砕したりできるの?

 

 

「半世紀もルビコンで生きていれば、生身で戦わざるを得ない時もあった。何の為に生き残っているのかと虚しい想いも抱えながら生き残ってきたが…全てはルビコンの脅威よ――若者に技を伝える為だったのだと信じるぞ」

 

 

あーそう言われると特訓されるしかないよね。

男の子だし。

 

 

受け継がれる想いとか技とかに弱いのよ。

 

 

結果、多少は出来るようになったが、未熟でドルマヤンと比べれば意思力が弱いので、エアと一緒に歌とか歌って精神を高揚させないと十分な出力に至らなかった。

 

 

この身が女性だったり、男の娘が出来るような華奢な体格だったら、シンフォギアごっことかして遊べたのに…残念だ。

 

 

/*/

 

 

ところでシュナイダーから新作カタログが届いてるのは何故だろう。

 

「カーゴランチャーで大陸間弾道飛行を行った貴方こそ弊社の理想を体現する空力の申し子。空力の技術実証機が完成しましたので、つきましては独立傭兵レイヴンに使用して頂き、空力の素晴らしさを広めて頂きたい。整備修理は全てこちらでカバーします。手始めに空力の素晴らしさを理解せず親会社の強権を奮うV.IIのh…」

 

なんか不穏になってきたので早口メッセージの再生を停止した。

 

オールマインドからのメッセージによると既にべリウス地方の共用ドックにシュナイダーの新型と整備班が到着し、俺を待っているそうだ。

先日から惑星封鎖機構の封鎖に大穴が空いて、ルビコプターも狩りまくられた結果、密航者が増えていると言うが、これもその結果か。

 

 

ん?

 

 

緊急通信だ。…アーキバスから?

 

 

「私です。駄犬、私直々の依頼を受けられる事、光栄に思いなさい」

 

 

スネイルだ。なんだろう。

 

 

「先ほど…フロイトが、シュナイダーの持ち込んだ新型欠陥機に乗って飛び出しました。取り押さえに出た第4隊長と嬉々として戦闘を繰り広げ、第4隊長を撃墜し飛び去ったところです」

 

 

新型欠陥機って、シュナイダーの軽量四脚だよなぁ。

素人間の癖になんで初乗りでラスティを撃墜してるんだよ。

 

 

…まぁフロイトだしな。

 

 

あの機体。コックピックブロック丸出しだし、頭なんか整流板にカメラ貼り付けただけだし…燃費悪いし…。

カタログ上はホバー移動でスティール・ヘイズも振り切れる性能がある。

 

 

…ある…けど…。

 

 

パイロットの安全性は空の彼方だ。

 

 

「あの欠陥機…『V.Iが戦果を上げた機体』として箔が付いては量産を止められません。業腹ですが、緊急事態として貴方にコールサインV.IXを貸与します。フロイトが戦果を上げる前にフロイトと交戦し、奴を満足させなさい」

 

 

ヴェスパー部隊内の戦闘で片付けるつもりなのね。

 

でも、すみません。

 

生憎と俺の機体は只今修理中でして…

 

 

「何を言っているのですか?駄犬のところにもシュナイダーの馬鹿共が欠陥機を持ち込んでいるのは分かっているのですよ。速度だけの欠陥機ですが、その速度があればフロイトに追いつけるでしょう。さっさと出撃しなさい」

 

 

あー、報酬金額は文句の付けようがない額ですね。

 

 

「了解です。V.II」

「よろしい、V.IX。貴方が撃墜されても構いませんから、フロイトを止めてきなさい」

 

 

フロイトが撃墜されるとは欠片も疑っていないスネイル。

 

このフロイト限定ツンデレめ。

 

なんで、フロイトにはそんな甘々なんだ。

 

 

 

シミュレータでは俺が勝ち越してるんだぞ。

 

 

 

/*/

 

 

ラマ―ガイア―(ヒゲワシ)。

それがこのシュナイダーの新型軽量4脚フレームセットの機体名だ。

 

コックピットブロックはむき出し、頭部は整流板にカメラを貼り付けただけ、手足もこれまた内部フレームがむき出し。

 

最低限度の装甲すら無い――アーマーしてないコア。

 

一応、技術実証機と言う名目になっているが、何故か、もう、流通している。

 

 

立てば4脚、浮かべばフロート、アサルトブーストはほぼ2脚。

 

 

と、性能面はダントツなんだが、防御が紙以下。

当たらなければ、どうと言う事は無いですが…当たったら死ぞ。

 

フロイトの武装は…いつもの武装のままか。

 

俺はどうしようかな。

 

何使えるのかな?

アーキバスとシュナイダーの装備は大体持ってきてるのね。

シュナイダーの人たち。

 

じゃーそうだな。

パルスハンドミサイル、レーザーダガーと…アーキバスのパルスバックラーにしよう。

あとはオールマインドの共同ドックにある自分の予備武器からレーザードローンを出して装備して貰おう。

 

ブースターはKIKAKUで良いかな。足りない速度はホバーでカバー出来るし。

 

…シュナイダーの人は不満かもしれん。

FCSはマニュアルエイムするからファーロン社のミサイル特化型を入れて…今回はシュナイダー社提供だから、愛用の技研製FCSが使えない!

 

え?

ジェネレータはVP-20S?

 

S!?

 

そこにAG-T-005 HOKUSHIあるでしょ。そっちにしない?

 

ブースト速度が350km/h割り込む?

 

いや、数km/hの差なら…え?総重量60000超える?

せめてVP-20Cになりませんかね。

 

 

流石にVP-20Sだと接地回復が少ないよ。

 

 

譲れない願い?

 

おい…生命賭けるの俺なんだけど。

 

 

さーて、どうなるかな。

 

 

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