気が付けばルビコン3   作:ぶーく・ぶくぶく

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武装採掘艦護衛

 

時間は少し遡る。

俺、C4-621 レイヴンが工場に着く前に何やってたかなんだが…。

 

今回の機体。

 

右手:MA-T-222 KYORAI(BAWS製ナパーム弾ランチャー)

左手:MA-T-222 KYORAI(BAWS製ナパーム弾ランチャー)

右肩:BML-G2/P03MLT-06(6連ミサイル)

左肩:HI-32: BU-TT/A(パルスブレード)

 

頭部:HC-2000 FINDER EYE(ボルゾイっぽくて可愛い)

胴体:CC-2000 ORBITER(作業用ACだけど低負荷汎用型)

腕部:AA-J-123 BASHO(近接呪いの装備)

脚部:AL-J-121 BASHO(耐ENが低いけど運動性は良好)

 

ブースタ:AB-J-137 KIKAKU(近接キャンセルでかっ飛ばす)

火器管制:FCS-G2/P05(安いけど使える)

主機関 :AG-J-098 JOSO(作業用と大差ねぇ)

 

拡張機能:ASSAULT ARMOR

OS:フルチューン済

 

戦闘データをとったら、フラットウェルに安価な新兵用ACとして売り込む予定のルビコン縛り機体。

ブースタ(RaD製品BC-0600 12345)と頭部(エルカノ製品EL-TH-10 FIRMEZA)を変更されて、解放戦線で採用される事となる。

 

 

グリッド086へ新機体を受け取りにボナ・デア砂丘を縦断していた。

 

この辺りは野生のヘリアンサスが出没するらしい。

どんな修羅の国だ、と思ったが技研のやらかしらしい。

 

グリッド建設システムに於ける鉱物採掘用重機として製作されたヘリアンサスが重金属に反応してACなどを襲ってくるそうだ。

 

「アイビスの火」以降も自動化されたグリッド建設システムは、せっせと資材を集め、グリッドの建築を続けている。

…建築現場の護衛として、ウィーヴィルなども生産しながら。

 

 

建築にどうしてミサイルと火炎放射器が必要なんですかねぇ?

 

 

そもそも、技研のやらかしと言うより、カーラのやらかしでは?

 

 

それとなく本人に建築システムをハッキングして停止させられないのか?と聞いてみたが、寒冷化の進むルビコン3でグリッドは住居として有用である事。

そして、完成後に建築システムが去った後のグリッドに残される物資が人の営みに必要である事から停止させられない。

同じ事を人間がやろうにも、そういった知識を持った人間がいなくなってしまった文明後退惑星では人材が足りない。

 

そう言った事情があるとの事だった。

 

 

…本当かなぁ?

 

 

起動状態のC兵器は、エアでもハッキングでも掌握できない。

それはエアに言わせれば、コーラルの意思があるかららしい。

 

で、あるなら、C兵器であるウィーヴィルを生産する建築システムの根幹はコーラルを用いたシステムで、カーラのハッキングでも停められない状態なのかもしれない。

 

建築資材管理システムがオールマインドだったりして…まさかねぇ。

 

 

武装採掘艦ストライダーの超大型レーザー砲アイ・ボールに撃ち落とされないように、予め解放戦線に通行の許可を取っていた。

アーシルからは、ボナ・デア砂丘での野生のヘリアンサスの活動が活発になっているので、間引きに出向くツィイーと輸送ヘリのストライダーまでの護衛を等価交換で要求された。

 

必要経費の請求とアイ・ボール射程圏内通過。

 

何もなければ安いものである。

何もなければ…なー。

 

自慢では無いが、C4-621に憑依転生した俺は主人公体質である。

 

 

つまり――何もない理由がない。

 

 

/*/

 

 

武装採掘艦ストライダーのレーダー探知範囲は狭いらしい。

それはアーシルの操縦する輸送ヘリコプターもそうだ。

 

ウォルターの用意した大型輸送ヘリコプターのセンサーが優秀なだけかもしれない。

ウォルターはメンテナンスも出来るだろうし。

 

それでも地上を走るヘリアンサスとウィーヴィルの発見は遅れた。

接敵まで余り時間がない。

 

「ツィイー出撃だ!アーシルはストライダーまで下がれ、周囲のストライダー護衛部隊もストライダーまで下がらせろ。取り付かれた場合に備えるんだ!」

 

「わかった。独立傭兵レイヴンも気を付けて」

 

通信しながら――脳深部コーラル管理デバイスを通じてエアが無線と接続してくれている――ヘルメットを被り、パイロットスーツと接続。ACのコックピットに駆け込む。

 

輸送ヘリ内部のハンガーの赤色回転灯が万華鏡のように赤い光と影を作り出す中、エアの操作で後部ハッチが開く。

ハンガーの固定アームがスライドし、機体後部の外に吊り下げられると振動と共に切り離され、降下開始。

 

ブースタを吹かし、着地する。

 

少し離れた場所にはツィイーのユエユーが着地している。

パーツと武装の換装は終わっているようだ。左肩にパルスプレードを背負っている。

 

どうやら空中降下も出来るようになったようだ。

 

「腕を上げたな」

「!?ふ、ふん!これくらいルビコニアンの戦士なら出来て当然だ!」

 

相変わらずツンツンしている。

…まー俺にデレられても困るから構わないが。

 

「意外と出来るパイロットは限られているようですよ」

 

そんな言葉と共にエアの組んだ機体も着地した。

 

「え?エアさんも出るの?ヘリは?」

「私(義体)はヘリにいますよ。サポートが多い方が良いかと…遠隔操作(マルチタスク)で援護します」

「凄い!そんな聞いた事もないよ!」

 

「…そりゃ電波障害とかあれば動作不安定になるし、通信ラグもあるからな」

 

電波通信ではなくコーラル波形によるネットワークを利用しているエアならではなのだが、そこまで説明は出来ない。

だが、俺の言葉がツィイーのカンに触ったらしい。

 

「あんた、エアさんにサポートして貰っておいて、感謝とかないの!」

 

「感謝しかないわな」

「心が籠ってない!もう一度!」

「ツィイー。レイヴンはちゃんと心から私に感謝してくれいますよ。大丈夫、私には(脳内波形で)わかっています」

 

同じ女性な上に独立傭兵って事で、ツィイーはエアに憧れみたいな感情を抱いているようだ。

俺への当りが強いのもそれがあるのだろう。

 

 

それは兎も角、エアはさらっと怖いこと言わないで欲しい。

 

 

/*/

 

 

2脚作業用MT?速いッ!?

 

エアは空中でパルスプロテクションを展開してくれ。その中で飛びながら、エアとツィイーはヘリアンサスを攻撃。

2脚MTっぽいのは俺が相手する

 

ウィーヴィルのAIはナパーム弾の炎上エリアを避けない。

直撃を狙いながら、こちらの回避で炎上エリアに侵入するように誘導してやる事は容易い。

 

KIKAKUブースタの近接ブースタなら時速800km/hを超えるダッシュも可能だ。ブレキャンを2~3度繰り返せば、追いついて切りつける事も出来る。

 

段差の少ないボナ・デア砂丘では脚の履帯で驚異的な速度で走り続けるウィーヴィル。

立体的な機動は殆ど取らないが、その気になればストライダーの上部甲板まで登れるくらいの機動は出来る筈なのでストライダーに行かせるわけにはいかない。

 

 

「ストライダーを鉱山にはさせないよ!」

 

 

ツィイーが叫びながら、エアの張ったパルスプロテクションの防壁内部で垂直ジャンプしながらヘリアンサスをバズーカで砲撃している。

なるほど、こいつらは近くの巨大構造物建築現場から資材集めに走ってきたのか。

 

しかし、ウィーヴィルの履帯は速い。

 

エルカノの軽タンクはこいつを解析して作ったのだろうか。

それにしても、ライフルじゃなくて、ナパーム弾ランチャー持ってきて本当に良かった。

 

別にパンチとキックだけでも倒せるが、ウィーヴィルは頑丈なので時間が掛かる。

 

ゲーム時代は動きの速さにターゲットがついていかなくて、最初は振り回されたものだ。

 

 

憑依転生した今は違う!

 

 

神経接続と強化人間によるマニュアルエイム!

余裕でターゲットが合う。

 

…どうして、みんなターゲットアシスト使ってるんだ?

 

これってイレギュラーなのか。

でも、みんな出来るならミサイルロック以外にFCS要らないしな。

今度、誰かに聞いてみよう。

 

イレギュラーな操作だとしたら、イグアスには普通に出来るような事いってしまって悪い事したなー。

 

と。

 

エネルギー切れで地上に降りて、クィックブーストも使えないでいるエアの機体がヘリアンサスに轢かれそうになっている。

 

「エアさん!?」

「エネルギー補充まで残り4.28秒。間に合いません!」

 

ユエ・ユーと高度を合わせながら、44-142 KRSVのチャージまでやってれば、EN回復も間に合わないのは道理だ。

 

アサルトブーストを発動。前クィックブーストキャンセル。パルスブレード…まだ距離が足りない。

連続キャンセルで速度を維持して、ACSを切って姿勢制御をマニュアルに切り替え…ヘリアンサスをドロップキック!

 

「レイヴン!?」

 

褒めて褒めて~。

横から機体重量を乗せたドロップキックを喰らったヘリアンサスはエアの機体を掠めて吹き飛んでいく。

 

「今だ撃て!」

「はい!」

 

フルチャージされた44-142 KRSVの複合エネルギーがヘリアンサスの横腹を食いちぎる。

弱点を付けば、ヘリアンサスは脆い。

 

動きの止まった俺を後ろから、ウィーヴィルの飛び蹴りが襲うが…。

 

見えてんだよ!

 

一寸、機体を逸らして回避。

すかって着地したウィーヴィルを逆にドロップキックで吹き飛ばす。

 

ブースタを吹かして、姿勢制御しながらナパーム弾ランチャーでウィーヴィルを狙う。

ナパーム弾は命中。全身が燃え上ったところで追撃の6連ミサイル。

 

C兵器の特徴なのだろう。

 

ある程度、走り回ると数秒間だけ動きが鈍くなる。

今回、それに合わせて飛び蹴りをしてきたようだが…逆にピンチになったな。

 

止めだ!

 

ルビコニアン縮地で距離を詰め、パルスブレードで必殺ぶった切る。

C兵器の特徴的な真紅の爆炎をあげて、ウィーヴィルは爆散した。

 

やっと壊れた。

 

ウィーヴィルはホント頑丈でめんどくさい。

 

「助かりました。レイヴン」

「気にしないで。…それより、そのジェネレータは癖が強い。無理にユエ・ユーに合わせないで、限界高度まで上がってからエネルギー回復を待った方が安全に戦えるよ」

「わかりました。やってみます」

 

「…?回転戦車は倒したよ」

 

俺たちのやり取りに不思議そうにツィイーが口をはさんでくる。

 

はっはっは。

この俺がいるんだぞ。

 

こんなんで終わるわけないじゃない。(涙

 

「はい。広域センサーに反応でました。第二波…これは!?第三波もきます!」

 

 

…一度に来んな。(涙

 

 

/*/

 

 

一度に来るとわかっていれば、ジェネレータは大きなものにしたんだが…。

ゲーム時代から武装採掘艦護衛には苦労させられる。

 

手早く第二波のウィーヴィルだけを仕留め、残りはエアとツィイーに任せる。

 

正直、ツィイーの残弾が心配だが仕方ない。

ストライダーに取り付いた第三波のウィーヴィルを追い掛ける。

 

「なんだ!?この機体はッ!?」

「作業用MTじゃないのか!?」

 

道中、ウィーヴィルに撃破されたMTの残骸が散らばり、オープンチャンネルからは驚愕、悲鳴の混声合唱が聞こえてくる。

大分、先行を許してしまったようだ。

 

だが、マニュアル操作ならロックオンしなくても近接ブーストが使える!

 

速い速い。

見える見える。

 

あっと言う間にストライダーの長い脚を駆け登り、右腹のサブジェネレータを破壊したウィーヴィルに追いつくと、(サブジェネレータも破壊されてるので)遠慮なくナパーム弾を浴びせかけ、6連ミサイルを叩き込み、ぶった切る。

 

ワンコンボで破壊できない頑丈さが恨めしい。

 

これは左側のサブジェネレータも破壊されてるな。

下のサブジェネレータは無事。

 

ウィーヴィルは上か下かすれ違ったら間に合わない。

 

とは言え、このウィーヴィルも放って置けない。

落下するウィーヴィルを落下しながら、壁も蹴って、追い掛け、もう一度。

 

ナパーム弾を叩き込み、6連ミサイルを叩き込み、パルスブレードを振って、ようやく爆散させた。

 

「サブジェネレータ破損!…このままでは!?」

 

通信からストライダーのオペレータの悲鳴が聞こえてくる。

そうか。

 

聞けば良いんだ!

 

「奴はどっちだ?サブジェネレータを破壊して、どこに向かっている?」

「!その声は独立傭兵レイヴンか!上だ!奴はアイボールに向かっている!」

 

どうやら、ウィーヴィルは行きがけの駄賃にサブジェネレータを破壊していたようだ。

 

オペレータに礼を言って、ストライダーの脚の中ほどから、壁を蹴って駆け登る。

アサルトブーストも、クィックブーストも、近接ブーストも、使えるものは全て使って、貧弱な機体ジェネレータが息切れする前に破壊されたサブジェネレータのところまで戻って見せる。

 

ジェネレータの回復を数秒待って、もう一度くり返す。

 

行きがけの駄賃に上部甲板のサブジェネレータを破壊しようとするウィーヴィルをターゲットに捕らえた。

まだ遠い。

取り合えずミサイルを撃って、ヘイトを取る。

 

ここからは特筆する事も無い。

 

ウィーヴィルを撃破し、アイボール破壊→ストライダー崩壊のコンボは避けられた。

地上を走り回っていたヘリアンサスも、援護に回って、エアとツィイー、ストライダー護衛部隊と協力して片付けた。

 

 

/*/

 

 

「…本当に必要経費だけで良いのか?」

 

申し訳なさそうにアーシルが問う。

 

「良くないけど、そういう契約だったから仕方ない」

 

ヘリアンサスにウィーヴィル撃破と大活躍だったが、護衛依頼の報酬は通行許可で他は必要経費としていたので、今更多く貰う分けにもいかない。

 

普通の独立傭兵なら、必要経費(修理費、弾薬費)で莫大な金額になるから数百万COAMの出費で解放戦線としても払いきれない額になっただろう。

 

今回は俺の弾薬費くらいなので、とてもお安い。

 

エアの出撃分も契約に入れて置けば良かったと思ったのは後の祭りだ。

普通ならストライダーが見えた時点で契約完了。ヘリアンサス討伐は別料金って言うんだろうけど…ツィイーをストライダーまで届けてない内にそれ言うのもなーとマイルールに照らし合わせて、そうしたのである。

 

貯金はまだあるし…色々やって減ってきてるけど、星外に出てるウォルターが相場で稼いでるようだし。

 

ウォルターは色々できて凄いなぁ。

 

俺なんて広告に乗せられてFXやって、貯金を溶かしてから「もう二度と触らない」と誓ったくらいなのに。

普通、1日で6円も乱高下するとは思わないじゃない!?

 

…ごほん。

 

自分の出撃分が金銭にならないと知って、しょんぼりしたエアの肩を叩いて一緒に輸送ヘリに向かう。

ACはもう収容してある。

 

ストライダーはコーラルを探して、メガストラクチャーの建築現場に近づきすぎたらしい。

 

そう言えば、ゲームでも武装採掘艦護衛の時は背景のメガストラクチャーが随分と近かった気がする。

じゃー本当にストライダーは野生のC兵器に襲われて破壊されたのか…えー。

 

 

/*/

 

 

 

「すみません、レイヴン。

 

 私は貴方と共に戦えると浮かれていたようです…」

 

 

パイロットスーツの上にぶかぶかの俺のジャンパーを着た義体のエアは、ジャンパーの裾を掴んで未だにしょんぼりしている。

 

一杯あるから気にしなくて良い、と言ったのだが「それでも貴方が失望を覚えたのは事実です」とまた人の脳波を読んで落ち込む。

そりゃまぁ…やっちまったなとは思ったけど、そんな僅かな感情の揺れを気にしなくても良いと言うのに。

 

私は自分が許せないのです…とか呟いている。

 

重いな、エアちゃん!

そういうとこも…好き!

 

ひとまず椅子に座らせて、キッチンを漁る。

俺は普段インスタントを飲んでるが、ウォルターの嗜好品であった筈。

 

コーヒーキャニスターを見つけ、コーヒーミルを見つける。

 

適量を計って、ミルで豆を挽く。

凄いな、凄く良い香りがする。

ねぇウォルター、これ100g幾らするんだろ。

 

そんな事を考えながら豆を挽いていると、コーヒーの良い香りが漂い始める。

 

「レイヴン。この…匂いは?」

 

香りに気が付き、顔を上げたエアは不思議そうにこちらを見る。

 

「珈琲だよ。今はフィーカって言った方が通りが良いかな?」

 

上手くお湯を注げる自信はないので、素直にコーヒーメーカーを使う。

コーヒーポットをセットして何杯なのか設定すると最適なお湯の量で美味しく淹れてくれる。

便利だ!

 

あとは…戦闘糧食からチョコバーを何本か抜いてきて…。

 

エアの前にコーヒーとチョコバーを置く。

ウォルターと違って、俺が使うカップはステンレスの保温カップだけどね!

 

「まだ少し熱いから、少し冷まして飲むと良いよ」

「冷却ですか…どうすれば?」

 

ああ、エアは生まれついての身体を持っているわけじゃないから分からないか。

人間の身体だと、こうやってやるんだ。

 

そう言って、口元に寄せた自分のカップにふーふーと息を吹きかけて見せる。

 

「なるほど!排気を使って物体表面の熱気を飛ばし、水分の気化熱での冷却を促進するのですね」

 

ふーふーと口元に持ってきたカップに息を吹きかけるエア。

その表情は先ほどまでより柔らかく、少し落ち着いたように見えた。

 

「苦いです…けれど、酸味と甘味?でしょうか。不思議な感じです」

「そこに激アマのチョコバーが合うんだよ」

 

まーウォルターの珈琲は良い奴だから、俺が普段飲んでる奴とは違うだろうけど。

 

そう続けて、チョコバーを齧って、コーヒーを飲む。

うん。美味い。

 

激アマのチョコバーに珈琲の苦味がブレンドされて良い。とても良い。

 

「…レーションのチョコバーは刺激が強くて苦手でしたが、これは悪くない…いえ、これが…美味しい、と言う感覚でしょうか?」

 

カーラ謹製の義体は味覚まで完全再現の逸品だったが、生身の感覚を知らないエアには色々と刺激が強かったようだ。

女の子なら甘いものだろうと思っていたんだが、レーションの激アマ・チョコバー単品では刺激強すぎたか…。

 

「レイヴン、ありがとうございます。貴方が元気づけようとしてくれるのが伝わってきます」

 

そう言って、柔らかく微笑んだエアの表情に…俺は見惚れてしまった。

 

 

 

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