「んっとね~! パスパレのマネージャーになって欲しいの!」
「……は?」
(え……!?)
今……日菜はなんて言ったの……!?
輝君を……パスパレの……マネージャーに……!?
「いきなり過ぎるよ……事務所の偉い人達や、他のメンバーの人達も困ると思うよ……?」
「え~? そんなの大丈夫だって~! きっと、るんっ♪ってなるからさ~!」
「出たよ、専門用語……」
「……」
私は隠れながら二人のやり取りを見てるだけ。
「紗夜ちゃん聞いたら、どうなるんだろう……?」
「分からないけど、応援してくれるのかも!」
「上手く行ってないの……?」
「うん、ずっと避けられてるの……」
日菜は私の話を彼に話し始める。
「昔のように仲良くしたいよね……俺もだけど」
「だよね~! あたしとるんっ♪ってする作戦でも立てようよ!」
「だよね~♪」
「……」
私は二人にバレないよう、その場を去った。
「ん~?」
「どうしたの?」
「今、お姉ちゃんが居た気がするんだけどなぁ……?」
「気のせいじゃない?」
「そうかな~?」
☆
「う……うぅ……くぅ……!!」
私は現実を受け入れれられず……ベッドに俯せになる。
「な……んでよ……! 私が……私が……!」
私の側に居てと……言うはずだったのに……!?
「嘘つき……! 噓つき……!」
私は絶望する……一人で……。
「私に残ってるのは……ギターだけ……私を裏切らないのは、ギターだけ……!」
私はギターを見て思い出した。妹にも譲れないモノ……ギターだけだと。
「妹よりも上手くなる……ギターでトップに立つ……!」
私の決心、絶対に邪魔させない……例え、実の妹や輝君だとしても…………!!
☆
「…………」
人気のない道中。今日もギターの練習をするために、私は一人で歩く。
「あ、紗夜ちゃん!」
「輝君……」
そんな時、会いたくない彼が私の元へやって来た……。
「紗夜ちゃん、この間は……ごめん」
「……別にいいです」
「え? 何で敬語で話すの……?」
「私の口調はいつも通りです」
「いや……明らかに、よそよそしいよね……でも、俺が悪いんだから……無理もないよね」
「別に貴方は悪くありません……」
「紗夜ちゃ……」
「もう名前で呼ばないで!」
「!?!?」
私は彼に名前で呼ぶことを否定した。
「貴方と私はタダの幼馴染! それ以上でも、それ以下でもないんです!」
「さ、紗夜ちゃん…………?」
「しつこいですよ、早く消えてください! でないと……人を呼びますよ……?」
「…………」
私が鋭い目付きで訴えると、彼は一歩後ろに下がった。
「それでいいんです。では、失礼します……」
「紗夜……ちゃん…………」
私の後ろを見ながら輝君は最後まで名前を呼ぶ。
ごめんなさい……でも、この選択がお互いのためなの……さようなら……私の愛しかった人…………。
FIN
これにて完結です!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!