黎明のフリーレン   作:新グロモント

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閑話:シュタルクへの教育

 シュタルクは、ボンドルドに連れられて街路地の隅に来ていた。少し離れた場所では、プルシュカが美味しそうにホットケーキを食べている。目を離した隙に良からぬ輩が近付かないようにする為、娘を視界の隅に入れていた。

 

 ボンドルドは、アイゼンに恩がある。彼の弟子であるシュタルクに対して、一生思い出に残る初体験をプレゼントしようと色々と画策していた。高所恐怖症を笑われた事に対する仕返しに……だが、思いとどまった。

 

「シュタルクさん、実は貴方に謝らないといけない事があります。フェルンさんをエスコートする為に必要だと教えていた事や渡した書物は全て嘘です」

 

「だよな~。やっぱり、おかしいと思ったんだよ。子供ってキスしたら出来るんだろう。コウノトリが運んでくるとかキャベツ畑で取れるとか…俺だってその位の知識はあるんだぜ」

 

「……失礼ですが、その知識は何処で?」

 

 ボンドルドは目の前に居るピュアな生物に混乱する。

 

 このご時世にフリーレンレベルの情緒の男が居た事が奇跡だ。男なんて欲に塗れた存在として、女性を食い物にしている奴も多いのに……どうなっているんだと。こんな生物を肉食獣の女性達の前に放ったら骨すら残らないだろう。前線を支えている女戦士達は、そりゃ凄いらしい。

 

「そりゃ、師匠からだよ。それにしても、ボンドルドさんも酷いぜ。○ん○ん亭とか、退○忍プレイとか、メ○ガ○プレイとか、そんなの有るはずないじゃん。ボンドルドさんが渡してくれた書物のせいで信じるところだったよ」

 

「あると言えばあるんですけどね、そう言うのも。しかし、貴方にとんでもない知識を教えたのは、アイゼンさんですか~。もしかして、私がシュタルクさんに保健体育の学科を教える事になるとは……」

 

 他にも色々渡して一般的には必要で無い知識を覚えさせている。だが、それはそれとして、別の意味で不安な事をいうシュタルクにボンドルドは対応を考える。今からでも高級娼館に放り込んでそっち側の常識を教えさせた方が良いと感じるレベル。

 

 だが、それを実現するとフェルンがゾルトラークを打ち込んでくる未来が見えるボンドルド。

 

「安心してくれ、ボンドルドさん。俺はこう見えてフェルンの事をしっかりと理解しているつもりだ。前回のデートだって上手くいったんだ次も大丈夫だって」

 

「全く大丈夫では………いえ、これはこれでありか」

 

 無知なシュタルクをフェルンに献上する方が案外上手くいくのでは無いかとボンドルドは思った。下手に知識がある相手より扱いやすい。それに自分色に染めるという観点で言えば、フェルンの性癖にもあっていると。フェルンは、間違いなく肉食系女子だ。

 

 つまり、ボンドルドがやる事は上等な肉をトリミングして美味しく召し上がれるように準備する事。

 

 風呂で身体を綺麗に洗い、理髪店で髪の毛を整え、服飾店で着飾る。最後の仕上げに一ヶ月間無補給でヤり続けられるように環境を準備し魔法を掛けてあげる事だけだ。楽しくなってきた~と思わず思ってしまう。

 

「なぁ、ボンドルドさん。俺は、何を準備しておけばいいんだ」

 

「このボンドルドに全てお任せ下さい。貴方を最高のえさ…じゃなかった、供物にして差し上げます。まずは、身だしなみを整えましょう。――プルシュカ、銭湯に行きますよ。その後は、フェルンさんが好むようにシュタルクさんを一緒に料理して差し上げましょう」

 

 ニッコニコのプルシュカ。

 

 プルシュカのセンスは良い。彼女ならば、フェルンが望むシュタルクを用意できる事は間違いない。無論、餌として。

 

「仕方ないな~。プルシュカがシュタルクの事を料理してフェルンお姉ちゃんにプレゼントしてあげます。上手くいったら、プルシュカにアイスクリームをご馳走してね」

 

 シュタルクは、ボンドルドとプルシュカにドナドナされていった。

 

 一流の生け贄へと進化を遂げるシュタルク。衣服をプルシュカが選ぶ間に、ボンドルドは夜の小道具や叡智な気分になる香水などを多数用意して彼に持たせていた。鴨が葱と鍋とコンロまで背負ってやってくる様子にフェルンも喜ぶだろうとボンドルドは考える。

 

 夕方になり、フリーレン達と合流したボンドルド。若い二人を見送り、親子三人は別の道へと行った。夕食からデート、夜戦へとコンボを決めさせるためだ。

 

 フェルンとシュタルクの子供は、魔力面でも肉体面でも優れているだろうなとボンドルドは考えている。子供ができたら、アンブラハンズに血を取り込みたいとすら考えていた。フリーレンと要相談だと考えている。

 




二人の叡智はキングクリムゾン!!
結果だけが残る感じです。
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