新門紅丸のヒーローアカデミア   作:キノピオ隊長

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爆豪からの呼び名どうするかな……紅ちゃんの特徴と言えば、やっぱ○‪✕‬の目か


──ついに、雄英高校入学!!





『雄英入学 “個性把握テスト”』

 

 

 

国立雄英高等学校。

偏差値七十九、倍率は三百オーバー。国内最難関にして最高レベルの人気を誇る高校である。そんなエリート校の前に二人の男女が立っていた。

 

「……入学式、めんどくせェな」

 

「何を言っているんですの? 今日から私達も栄えある雄英の生徒なんですからシャキッとしてくださいまし!」

 

八百万はそう言って紅丸の背中をバシッと叩いた。

 

「痛ぇよ」

 

彼は顔を顰めながら文句を言うが、特に怒っている様子はないようだ。

 

そんなやり取りをしながら二人は校門をくぐり抜けて敷地内へと足を踏み入れた。

 

 

 

 

 

雄英高校1-A教室に2人は無事、巨大な校舎の中を迷うことなく辿り着いたのだが……。

 

「机に足をかけるな!雄英の先輩方や机の製作者の方に申し訳ないと思わないのか!?」

 

「思わねぇよ!テメェどこ中の端役だ!?」

 

「俺は聡明中の飯田天哉だ!」

 

「聡明中? エリートってヤツか、ブッ殺し甲斐がありそうだなぁ!!」

 

(……うるせェ)

「……品のない会話ですわ」

 

隣で眉を顰めている八百万を見て、紅丸は内心で同意する。すると突然教室の扉が開かれると、そこから現れたのは寝袋を纏った長身痩躯の男性だった。その男は教壇に立つなり自己紹介を始めた。

 

「担任の相澤消太だ、よろしくね」

 

((((((小汚ッ!!!))))))

 

クラス全員が心の中でそう叫んだ瞬間だった。そして、早速体操服に着替えるように指示された一同は更衣室に向かった。そこで着替えを済ませるとグラウンドに集合するように言われたので移動することにした。

 

 

 

 

 

「では、これより個性把握テストを行う」

 

「いきなりですか!? それに入学式は!? ガイダンスは!?」

 

「プロになるならそんなモノ出てるヒマはない。時間の無駄だ」

 

それを聞いた生徒達は動揺するが、そんなことはお構いなしに話を進める相澤先生に対して、抗議の声が上がるが一蹴されてしまう。

 

「雄英は自由な校風が売り文句。そしてそれは先生側もまた然り。中学の頃からやってるだろ? “個性”禁止の体力テスト……今年の推薦入試のトップは新門だったな、試しにコレを投げてみろ……個性も使ってな」

 

天竜大火災の英雄(ヒーロー)“新門紅丸”……プロ並みと噂される力、試しておくべきだろう)

 

(めんどくせェ……)

 

そう言って手渡されたソフトボールを受け取った紅丸に周りからの注目が集まるが、特に気にすることなく軽く振りかぶってからボールを投げる姿勢を取る。

 

それを見たクラスメイト達が様子を見守るが、当の本人は特に気負うこともなく淡々とした様子で投球した。

 

 

肘や手の甲から火炎を噴出し、その勢いを乗せた上で投げたボールはロケットの様に火炎を噴出して遥か上空へ飛んでいき、やがて見えなくなったが相澤の持つ端末に記録が出る。

 

『3194.0m』

 

「……まず自分の最大限を知る。それがヒーローへの第一歩だ」

 

紅丸が出した記録。それは生身では絶対に出せない超記録。それは個性解禁を自覚させられる事になり、彼等を刺激した。 

 

「なんだこれ……すげぇ面白そう!!」 

「3194mって、バケモンかよ!」

「個性が使えるってすげぇよ! 流石ヒーロー科だ!」

 

沸き立つ生徒達……しかし、その雰囲気に水を差す一言が担任の相澤から告げられた。

 

「楽しそう、か……これからの三年間でそんな腹づもりでいく気なら……そうだな、こうしよう。トータル成績最下位の生徒は見込みなしと判断して除籍処分としよう」

 

それを聞いた瞬間、先程まで沸いていた生徒達が一気に静まり返る。

 

「生徒の如何は先生の自由……ようこそこれが──雄英高校ヒーロー科だ

 

 

 

 

 

 

最初の種目は50m走。次々と生徒がゴールしていく中、遂にその時が来た。

 

(……百にドヤされねェように、程々に頑張っとかねェとな)

 

順番待ちをしている間、軽く準備運動をしていた紅丸はスタートラインに立つ。

そして合図と同時に地面を蹴り上げ、火炎を噴出して勢いよく飛び出した。

 

あっという間にトップスピードに到達し、そのまま走り抜くと記録は3秒ジャストだった。

 

『3秒00!』

アナウンスが流れると、周囲が一斉にざわつき始める。

 

「……新門紅丸、有名人だよね!!」

「やっぱ、滅茶苦茶速いな!?」

「俺、ファンなんだよ!! 新門は漢だぜ!」

 

そんな声が飛び交う中で、轟焦凍だけは別の事を考えていた。

 

(あの炎……まるでアイツの様な!!)

 

忌まわしい存在を思い出しながら、彼は密かに闘志を燃やし始めたのだった。

 

第二種目は握力測定。これは特に問題無く終わった。問題は第三種目である立ち幅跳びであった。炎を噴出することで飛行できる紅丸の記録は……。

 

『測定不能』

 

そう表示されたのだ。それを見たクラスメイト達は驚きの声を上げる。

 

「またとんでも記録かよ! どんだけだ!?」

「これ、無限大記録とか出るんじゃね!!」

「流石にそれは無理でしょ!」

 

(……絡まれると、めんどくせェ)

 

盛り上がるクラスメイト達を尻目に、紅丸は一人静かにその場を後にするのであった。

 

第四種目は反復横跳び、これも難なくこなして問題なく終わった。第五種目のソフトボール投げでは、麗日お茶子が∞という驚異の数字を叩き出し、周囲から歓声が巻き起こる。

 

「すげェ、∞が出たぞ!!!」

「面白くなってきたっ!!」

 

(∞って、すげェな…おい)

 

興奮冷め止まぬが順番は周り、次の生徒が投げるが……。

 

『46m』

 

相澤の言葉に紅丸は視線を移す。どうやら、今は緑谷がボールを投げていた様だが、どこか様子がおかしい。

 

 

相澤も何か指導でもしているのか緑谷に近付き、あれこれと伝えていると指導は終わったのか、相澤は緑谷から離れて二球目が始まろうとしていた。

 

そんな光景に、緑谷と近い者達は心配する者や疑問に思う者もいた。

 

「何か指導を受けていた様だな……」

「ハッ! 除籍宣告だろ!」

「うぅ……心配だよ」

「心配してる?……僕は全然!」

 

「……どうでもいいだろうが」

 

紅丸の言葉に麗日を始め、周りにいた者達の視線が一斉に向けられる。特に爆豪の視線は、尋常ではない。

 

今にも飛びかかってきそうなほどの敵意を感じるほどだ。そんな視線を気にすることなく、紅丸は続ける。

 

「他人のことを気にする暇があるってなら、自分のことに集中しな」

 

「○‪✕‬野郎……!!」

 

「でも!……あの地味目の人、まだちゃんとした記録出してないんだよ!?」

 

「俺は、アイツのことを知らねェ。別に興味もねェ。アイツが除籍になったとして、覚える名前が1人分減るだけだ」

 

「……ッ!!?」

 

その言葉を聞いた瞬間、怒りが込み上げてきたのだろう。麗日は顔を真っ赤にして、顔を顰める。

 

(……言い過ぎちまったか)

 

「……まともな力も持たねェ奴が、一体どれだけのヤツを救えるって話だ。まァ、アイツも入試っつー篩を超えてきてんだ……可能性はあんだろ」

 

「ハッ! 可能性?! “無個性”の雑魚だぞ!!」

 

緑谷が相当気にいらないのだろう。爆豪の緑谷に対する言葉は激しく感情的だ。だが、その言葉には反論の声が上がる。

 

「無個性!? 何を言っているんだ! 彼が実技試験で何をしたのか知らないのか!? 」

 

そう叫んだのは飯田天哉だった。彼は眼鏡を上げつつ、言葉を続ける。

 

「彼は巨大仮想敵ロボットを一撃で粉砕しているんだぞ!!」

 

───SMASH!!

 

それと同時だった。緑谷の投げたボールが空高く跳んでいったのは。

 

『706m』

 

機械音声による結果発表に辺りから歓声が上がる。そしてそれは、驚きへと変わった。

 

「ヒーローらしい記録でたぁ!」

「指が腫れ上がっているぞ」

「どういうことだ……?」

 

皆口々に今の現象に対して意見を出し合っていると、突然大きな声が辺りに響き渡った。

 

「どーいうことだ!! ワケを言えデクてめぇ!」

 

(……こいつ、本当にうるせェな)

 

その声に反応し、その場に居た全員が声の方へと視線を向けるとそこには激怒する爆豪の姿があった。

 

彼の視線の先には、指を腫らした状態で立っている緑谷の姿がある。どうやら先程の一撃に関して納得がいっていない様子で詰め寄っていくが……担任の相澤に拘束されて注意が入り、そのまま個性把握テストは進んでいった。

 

 

『総合結果』

1位 新門紅丸

2位 八百万百

3位 轟焦凍

4位 爆豪勝己

……

 

 

 

 

 

 

────終業後の帰り道……

 

「やりましたわね、紅丸さん! 個性把握テスト、私達でワンツーフィニッシュですわ!」

 

「……別に大した事ねェ」

 

「むっ!……そんなことないですわ! 栄えある雄英ヒーロー科のテストですのよ!!」

 

そう言って頬を膨らませる八百万だったが、それに対して紅丸は軽くあしらうように返事をするだけだった。

 

「……百、お前はすげェんだよ。一々、些細な事で騒いでんじゃねェよ」

 

「なっ!? わ、私が凄いのは当然の事ですが……紅丸さんの方が、ずっと凄いですわ」

 

頬を赤く染めながら小さな声でそう呟く八百万に対し、紅丸は彼女の頭に手を置いて優しく撫でる。すると彼女は更に顔を赤くしながら俯いたのだった……。

 

 

 





ボールからロケットのように火炎を噴出して飛ばすのは、原作(炎炎)で纏に着火してミサイル風に飛ばしてたやつのイメージ。

マジ、書けば書くほどヤオモモがかわいい……

次回『戦闘訓練』──“最強の片鱗”

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