ーーー辺境の町に居る冒険者
何時もゴブリンスレイヤーの隣に居る姉ちゃん、あいつはすげぇや、普通神官なんて後衛だ、なのにあいつは剣と盾を持って前衛をしているし、この前なんて人喰い鬼に得意の奇跡をぶちこんで頭吹き飛ばしたって話だぜ? なのに誇る訳でもなく、偉ぶる訳でもねぇ、聖人ってのはあいつみたいなヤツじゃねぇかな?
ーーー辺境の町に居る新米戦士
あの人かぁ、何時も訓練してくれるんだけどさ、未だに当てれてないって言うか、打ち合いにもなんないんだよな、筋力は俺と同じくらいなはずなのに疲れ知らずみたいに何人も連続で打ち合って、なのに型が崩れる様子もない、そっからまだ色々やってるんだからすげぇよなぁ、あ…この前教えてもらった型、すげぇ使いやすくてさ、ちょっと分厚めの剣でやったら大鼠退治もすげぇ楽だった!
ーーー辺境の町に居る修道女
あの方は毎日ゴブリン退治の依頼をしているのに、休みの日には手伝いなどもしてくれるので助かっています、最近では神様を小さな彫り物として作っているらしく、あの方曰く、薪の王、太陽の姉の神、暗月の弟の神の3柱を作られました、今は確か太陽の戦士と暗月の女騎士の彫り物を作っているとか
ーーー辺境最強の冒険者
あ? あいつか、真面目でやる気もあって、知恵もある、冒険者に向いてると思うぜ? まあ筋力とか体格は向いてねぇな、だが神官と違って戦士として見るならだ、だからあいつには盾を片手で構える筋力と、パリィ出来るだけの技量があればいい、それをよくわかってるから筋力だけに頼らねぇ、俺もうかうかしてらんねぇよ、防御が特に上手いからな、この前一本取られそうになったぜ
ーーー辺境のギルド職員
あぁ、あのゴブリンスレイヤーさんと一緒に居る、模範的でない冒険者とは言えますね、冒険者の方って基本的に荒くれものですから、まあそういった方々はあの人かゴブリンスレイヤーさんになんくせつけて更正しましたけど
ーーー辺境の一党
あいつか、武器の扱いやモンスター、薬草などの識別、奇跡は勿論だがとにかく手札が多い、剣や槍はいいが、体術や弓術なども使える、ゴブリン以外は興味ないが、あいつが居なければ難しい場面もあった、前の…なんだったか、呪文を使う…そうだ、人喰い鬼だ、もしあの時一撃で終わらなければ手を1つ使っていただろう、手とはなにかだと? お前がゴブリンに捕まる可能性があるから無理だ
あの子ね、いい子よ? この前も2人で訓練してた時に弓の腕を見たんだけどね、流石に私みたくはないけど、真っ直ぐ飛ばしてど真ん中は撃ち抜けるくらいには上手いわね、コンポジットボウが一番使いやすいみたいよ? まあ自分で作ったからっていうのもあるでしょうけど…あれ? 知らなかった? 普通に作り方教えてたわよ?
あの娘っ子か、筋力とかなら半人前じゃが、技量だけで一流じゃわい、ただ綺麗過ぎて防御以外使いづらくなっとるの、ゴブリン相手なら大丈夫じゃろうが、他は儂らがサポートせにゃならん、まあデカブツにゃ雷をぶん投げる奇跡があるからの、戦士として見るなら十分一流じゃわい
おぉ、あの方ですな、この前拙僧に二刀流の心得を聞いてこられましたな、いやはや、飽くなき探求心には感服しました、最近ではチーズの食べ方を色々教えてくださってな、感謝してもし足りぬよ、いやぁ…甘露甘露
「すごいですね…改めて」
「どうかしたか?」
「いえ、今日皆さんに印象を聞いてきたのですが、弓って自作されてたんですね」
「ん? あぁ…弓手か、彼女には未熟な弓術を見せた、彼女の様な物には程遠いが、あるのと無いのとでは大きく違うからな、使えても物が無い…というのより、少し時間は掛かるが用意出来た方がいい」
「なるほど、手軽に使える投擲武器ってありますか?」
「ふむ…スリング、クロスボウ辺りか、クロスボウなら作り方もわかるし腕は必要ない、やってみるか?」
「はい! よろしくお願いいたします!」
「わかった、紙には起こせんがいいか?」
「またゴブリン対策案ですか?」
「あぁ、万一があるからな」
「心配し過ぎです、まあ確かに危ないですけど」
「あれは矢さえあれば手軽に過ぎる、まあゴブリンどもの粗悪な矢ではまともに飛ばない様に細工はしてあるが」
「弓はともかく、クロスボウなんて、作り方どこで覚えたんですか?」
「もう無いが、村でな、狩人の兄弟に習った」
「もう無いって…まさか」
「あぁ、私がゴブリンスレイヤーについていく切っ掛けだ、ゴブリンの大群になす術なく…な、私もあと一歩までは行ったんだが、ホブに負けてな、ギリギリでゴブリンスレイヤーが駆けつけて、その場で雷の槍の奇跡を授かって倒した、気付いた時には村は半壊していたからな、仕方ないさ」
「………」
「なに、気に病むな、よくある話だ…よし、出来た」
「それは?」
「修道女から聞いていないか? これは太陽の戦士の彫り物だ、あと1個作るんだが、また今度だ」
「太陽…ですか」
「信心深きかの戦士は陽の無い世界で太陽を探す、それまで自身が太陽であると主張し、伸ばす手はあまねくを助ける剣となり、盾となる、しかして太陽は見つからず、だがここなら」
3つの彫り物の前に、片膝をついた彼の彫り物を置いた、そこは陽がよく入り、太陽を背にした3柱を崇める様な
「これで彼も太陽を見つけれよう、二度と…さ迷わぬように」
そういって祈る彼女は…本当に…綺麗だった