目を開くと、知ってるのに知らない天井であった
遠くから流れてくるやかましい企業のコマーシャルを目覚まし代わりにムクリと起きて伸びをしたところで、血で汚れたアタッシュケースが目に入る
…うん、コレはそのまんま持ってたらヤベェ
とりあえず金銀プラチナの類に変えておくか?
しかしそんな伝手が自分にあるのか?
と思いつつ自分のホロコールの連絡先とにらめっこしていたらとある名前を見つけた
エル・キャピタン
何故かここで大物フィクサーの名前が出てきた
どういうコネだよ
とりあえず現状頼れるのは彼しかいないので連絡してみる
独特の呼び出し音を数コール繰り返した後に少しテンション高めな声が聞こえた
「Mr.クロサワ!生きているようで何よりだな!俺が紹介した仕事だったが、予想外にゴタついたと聞いてこっちもヒヤヒヤしたぜぇ…まぁともかく報酬は既に送っておいた。確認してくれ!」
どうやらあの大金はキャピタンが紹介した仕事絡みで手にした物らしい
彼の態度から察するに、その大金が俺の元にあることは知らないらしいが…
そんなことより本題に入ろう
報酬のお礼を割と丁寧に述べてから貴金属を取り扱ってる店を知らないか訪ねてみる
「貴金属の販売業者?あー、知ってはいるが…何だ?コーポ連中の資産運用の真似事か?」
若干訝しげに聞かれてしまった
厳密には違うが似たようなものであることを答えておく
「新人の傭兵にしちゃ堅実なこって…まぁ、俺もこの仕事は始めてそんなに長くないから他人に新人だの言えんがな…連絡先は送ってやる!粗相すんじゃねぇぞ?また仕事があれば紹介してやる!またなルーキー!」
というワケでどうにか販売業者の連絡先ゲット
しかしエル・キャピタンがまだ新人フィクサーだとは…これから2077年にかけて大成していくのだろう
今のうちに仲良くしておこう
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「またなルーキー!…ふぅ…」
ホロコールを切ると、俺はその背中を音鳴りの酷い椅子に預ける
ギィギィと音を立てさせながら回転式のそれでユラユラと左右に体を揺らしつつ考えるのは、先程まで話していた新人の傭兵と、彼の請け負った仕事の件であった
ナイトシティでフィクサー業を始めてようやく1年経とうとしている所に舞い込んできた、新人フィクサーにはデカすぎるヤマ
ナイトシティの支配者たるアラサカが手に入れようとしている極秘資料を破壊してもらいたいという内容であった
しかも依頼主は海の向こう側のニッポンであのアラサカ相手に堂々と喧嘩を売って未だ無傷の謎の企業、
現代においてクローム技術が広く一般化したのはひとえに彼等の功績と言ってもよいだろう
医学的に高い壁のあった機械による人体の置換を彼等はいとも容易く成し遂げ、そのノウハウを世界中に広めたのだ
…彼等の技術を独占しようとしたアラサカの機密情報、現在におけるサンデヴィスタンの雛形ともいえる加速装置の設計図とともに…
まさか己が延々と搾取しようとしていた相手から逆に機密を奪われて世界中にバラ撒かれるとは思ってなかったアラサカはその後東弊重工本社に突撃部隊を送り込んだが、本社の建物は既にもぬけの殻
以後幾度となく移転した本社の位置を突き止めては突撃を繰り返すが結果は同じ
噂じゃアラサカはニッポンでコケにされまくって地に落ちまくってる企業としての威信をナイトシティで取り戻そうとしてるとか…
話が逸れたが、そんな感じで東弊重工と言えば、ミリテク以外でアラサカと真正面から渡り合える謎の技術者集団として今やアメリカでも有名だ
そんな相手から舞い込んだ仕事であったが、俺は己の直感を信じて最近ナイトシティに来たばかりのルーキー、Mr.クロサワに託すことにした
ナイトシティで偶然出会って話をして仕事を紹介しただけだが、何と言うか、このニッポン人は後にこのゴミみたいな夢の街の中で何か伝説を残しそうな予感がしたのだ
しかし、仕事の実行者が決まったと連絡した途端に自社の試作クロームを直接クロサワに送りつけて「コイツをテストしてみてくれ!多分大いに使えるはず!」とメッセージで頼み込むとか頭ぶっ飛んでるな、あの変態技術者集団
まぁ、結果としてその試作クローム…確か、コンパクトPBだっけ?ソイツはこの仕事をやり遂げるのに大いに役立ってくれたようだ
掃除屋から聞いたら、その場にあった死体は全部顎から脳天にかけて一直線にぶっといニードルをブチ込まれた跡があったんだとか…
おっかねぇ…アイツ大人しそうな顔して意外と脳筋なんだな…
さて、今回のデカい仕事は無事に終わり、Mr.クロサワもこの俺も少しばかりの金と名声を手に入れた
この調子で積み上げていこう
またなクロサワ。次も期待してるぜ
ハイラル救おうとしてたらいつの間にかコログを延々と爆発させてました
コログを爆発させてる間にまた新しく戦争だとか物騒な世の中になりました。やーねぇ
四年間積み続けたガンプラに手を付けるので失踪します