【完結】聖女勇者見習いたちと追放された魔界最恐王子のハーレム性春記   作:アニッキーブラッザー

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第28話 オー、一体ナニをしているの?

「ごめんくださーい! シャイニでーす!」

 

 もう慣れ親しんだいつもの道、いつもの門を潜り抜け、手入れの行き届いた綺麗な庭も通って屋敷の扉を叩く。

 そしていつものように執事のおじさんが顔を出して迎え入れてくれる。

 

「シャイニお嬢様、ディヴィアスお嬢様、ようこそいらっしゃいま……おや? そちらの方は……?」

「クラスメートのセカイくん! 今日は一緒に特訓なんです」

「……ほう……」

 

 小さい頃からお世話になってる執事のおじさん。

 私たちにすごくよくしてくれる優しい人なんだけど、今日はピクッと眉が動いた。

 

「失礼ですが、お嬢様とどういった御関係で?」

 

 いや、本当に失礼だよ!? クラスメートって言ったじゃん。

 

「あ? どういったって……」

「んも~、クラスメートって言ったじゃん。セカイくんは編入したばかりなんだけど、今度の合成魔法発表会で私たちと同じ班になって、それで今日は一緒に特訓するの!」

「……ほう……そうでしたか……ふむ……」

 

 うわぉ、これはアレじゃん。大切なお嬢様に近づく悪い虫? みたいな目だよ。

 

「執事さんも心配性なのね。でも、大丈夫よ。セカイは……セカイは……」

 

 そこでセカイくんをフォローしようとしたディーちゃん……だけど言葉に詰まってる。

 うん……セカイくんは……

 

 アネストちゃんに大量のエッチ本とエッチな水晶をプレゼントした。

 

 アネストちゃんがセカイくんのこと「いいな」って思ってるような雰囲気を出してる。

 

 セカイくんはクラスメートたちをすっぽんぽんにした。

 

「ダイジョブヨ」

「ソウネ。ダイジョブアルデース」

「おい、コラ」

 

 うん……フォローできないや。

 

「ディヴィアスお嬢様? シャイニお嬢様?」

「せ、セカイはこう見えて編入試験でもすごかったみたいで、しょ、将来有望なのよ?」

「ほう? それはそれは……ちなみにご両親の御職業は? 年収はいかほど――」

「ちょ!?」

 

 あ~、もうこういうとこさえなければなんだよね。

 ま、それはウチのバトウラさんも同じなんだけどね。

 

「んもう、いいでしょ! はい、お邪魔しまーす!」

「あ、お待ちください。旦那さまからも、アネストお嬢様に近寄る男性についてはしっかりと―――」

「大丈夫だって。セカイくんはアネストちゃんの味方だから!」

 

 確かにセカイくんのことはうまく説明できないし、なんかフォローもしづらい。

 

「んもう、執事さんもちょーっと失礼だよね~」

「セカイ、あとでアネストにもフォローしてもらうように言っておくから、あんま気を悪くしないでね……というか、私もフォローできなかったけど……その……」

 

 でも、私はセカイくんのこと、いいなって思う。

 私たち、三ゆる世代にはない何かを感じる。

 それをディーちゃんも、そして何よりもアネストちゃんも分かっているから……

 

 

「別に、フツーだろうが」

 

「「え?」」

 

「大事なお嬢様の傍に現れた、ガラの悪そうなどこの馬の骨かも分からねえ奴……お嬢様に悪い影響を与えるかもしれねえ……警戒して正しいさ。そこから信頼を得られるかどうかは、俺次第」

 

 

 意外にも、セカイくんは執事さんが向けた視線や訝しむ態度に対して、特に腹を立てた様子もなく、何だか少し「慣れている」かのように鼻で笑っていた。

 

「……セカイ……あんた……ふふ、ま~、そうね。あんたの所為でアネストったらエロスな本を大量に入手しちゃったりしたから、どう考えても悪い影響を与えてるわよね」

「あん? だって、それはあいつが欲しがったから……」

 

 セカイくんがどういう人と接し、どういう環境に居たかは分からないけど、でもなんか自分のことをそういう風に言うのはちょっと寂しいかも。

 ディーちゃんもそれを察してか、冗談交じりで笑いながら誤魔化そうとした。

 うん、そうだよね。

 悪い影響ばかりじゃないよ。

 確かにセカイくんのことを私たちはまだよく分からない。

 でも、アネストちゃんだけじゃなく、私たちのクラスも何かが少しずつ変わり始めて――――

 

 

「アネストちゃーん、お邪魔しまーす! きたよー!」

 

「あ、すごいです……こんなところまで丸見えで……ん♡ あっ、こ、こんな根元まで……うわ、の、飲み込んで……」

 

「「「ん??」」」

 

「……ふぇ?」

 

 

 そのとき、アネストちゃんの部屋まで辿り着いた私たち。

 扉を開けて、いつものように「ノックしなさいといつも言ってるでしょ」って怒られるまでがセット。

 なのに、今日は……

 

「あ……え? シャイニ……ディー! せ、セカイ!? え、あ、え!? えええ!? あ、ま、まさか、もう、そんな時間……あ、あ、え!?」

 

 えっと……い、今、目の前の光景を、せ、整理すると……

 

「あ、アネストちゃん……」

「……なんかゴメン……」

「う……」

 

 顔を真っ赤にしながら自分のベッドの上で座っているアネストちゃん。

 清楚な白いワンピース……なんだけど、そのスカートをまくって……なんていうか……手を……自分のお股に……隣には白くて脱ぎたてホカホカと思われる……おぱんつ……

 

「あ……うぅぁ……」

 

 そんな狼狽しているアネストちゃんの目の前には……セカイくんからもらったエッチ本……えっと、な、

 

「アネストちゃん……オ~……一体、ナニをしているのかな?」

 

 ご、ごめん、私もうまく整理できなくて思わず聞いちゃったけど、聞いちゃダメな奴だよ。

 っていうか、見ただけで察しろよ私。

 十年以上の付き合いのある私たちでも初めて見て、そして見られたアネストちゃんがどれほどショックか……何よりも……

 

「せ、せかい……」

 

 何よりもクラスメートの男の子に見られた。その事実がどれだけ……

 

 

「うっ……ぉええ」

 

「ッッッ!!???」

 

 

 あうとおおおお! それ、あうとおおお!

 いや、セカイくんが女の子のエッチな姿ダメなのは分かるけども!

 別に喜べとは言わないけども!

 それでも、あそこ丸出しの女の子を見てえずいちゃダメだよ、失礼過ぎるよぉ!

 

「セカイくん……」

「ばか……」

 

 もはやセカイくんをフォローできず、そしてついに混乱と恥ずかしさが頂点に達したアネストちゃんが……

 

 

「いやああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!??」

 

 

 絶叫を上げるのは避けられないことだった。

 

 

「お嬢様、い、いった、なに―――ふぁがっ!?」

 

「入ってこないでくださいいいいい!」

 

 

 そして、慌てて駆けつける執事さんだったけど、アネストちゃんは咄嗟に枕元にあった時計を執事さんにぶん投げて気絶させ……哀れ。

 

 うん。やっぱ……セカイくん……アネストちゃんに悪い影響与えちゃったね。

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