【転生者は】多次元式転生掲示板【助け合いでしょ!!】   作:DestinyImpulse

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 今回はみんな大好きはあの方が登場です!

 因みにフィリアの武器強化といった道中のイベントは全て消化しています。


SAOテイマー・消えた筈の殺人鬼

 

238:炎のヒロアカセイバー

いや〜、マリンキメラモンは強敵でしたね。

 

239:地球が恋しいレイオニクス

だな、テイマーニキ達もクタクタだ。

 

240:異種族派カセキホリダー

 でも、マリンキメラモンって本来なら有り得ない進化ですよね?

 

241:極み主任

 ああ、キメラ系のデジモンは正規の進化ルートでは決して辿りつかない異質な進化だ。

 恐らくミミックモンがこれまで取り込んだデジモンのデータを生命の危機でリミッターが外れて無理矢理進化した結果だろう。

 

242:超マサラ人

 同じキメラでも、“あっち”じゃなくてよかったぜ。

 

243:SAOテイマー

ホントですよ。

 “あっち”、だったらウォーグレイモンに進化させる必要があったんですから。

 

 ……-……………ん?

 

244:IS世界のリュウカンドー

 ?、どうした?

 

 

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 マリンキメラモンとの戦いを終えて、拠点としている管理区へと移動している最中、視界に映った“違和感”をカナタは見逃さなかった。

 

「?、カナタ…どうしたの?」

 

「シッ…静かに…」

 

 そんなカナタに気づいたフィリアを連れてカナタは近くの茂みに身を潜める。勿論、アグモンやベタモンも側で身を屈めている。

 

 カナタが視線を向ける先には()()()()()()()()()プレイヤーが複数人で屯しており、……誰かを待っている様だった。

 

「……あのプレイヤー」

 

「……知ってるのか?」

 

「………………うん」

 

 それを見たフィリアが若干怯えた様に小さく呟く。

 カナタと出会う前、突然ホロウエリアに飛ばされたフィリアは今の様に管理区に出入りはできず、ダンジョンの安全地帯で身体を休めていた。しかし、付近で一人を集団でPKするプレイヤーを発見し、安全地帯は悪質なプレイヤーは防げないと悟り、ベタモンと共に碌に休めぬ日々を過ごしていた。

 

 それを聞いたカナタはフィリアとベタモンが、今でこそ緩和したが初期の疑心暗鬼も必然だったと納得する。

 

「……カナタもアイツ等を知っているの?」

 

「…………正直言って認めたくはないが……っ!?」

 

 苦虫を噛み潰した様にカナタが呟いた次の瞬間…

 

「遅ぇじゃねぇか。なに手間取ってやがったんだぁ?」

 

 ポンチョとフードを目深に被った、男の姿と声を聞いて目を見開いた。信じられないと言わんばかりに…

 

「いや〜案外手強かったんすよ」

 

「言い訳はいいんだよ!次はしっかりやれよぉ?……それで?NEXT TARGETは…んん?」

 

 苛立った様に部下達を叱咤する男は何かに気づいた様に……カナタ達が身を隠す茂みに目を向ける。

 

「……ふぅん?」

 

(………っ!)

 

「なんかあったんすか?ヘッド?」

 

「……いいや、何でもねぇ。少し場所を変えるぞ、ここは人が来るかもしれん」

 

 そう言って男は部下を引き連れて何処かへと去っていった。

 

 

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265:炎のヒロアカセイバー

 ………行ったみたいですね。

 ……アイツは一体…どう考えても普通じゃない。

 

266:超マサラ人

 その認識は合ってるぞセイバーニキ。

 

267:極み主任

 

 奴の名はPoH。

 

 殺人ギルド「ラフィン・コフィン」のリーダーで冷酷で狂気的な思考を持った殺人鬼だ。

 

 強烈なカリスマ性でオレンジプレイヤーを扇動し、狂的なPKに走らせていた。直接のPK以外にもシステムの穴を突いたSAOでは命の危険に繋がる悪辣な行為を考案・実行し、多くのプレイヤーが犠牲になった。

 

 それはテイマーニキの世界でも同類であり、テイマーニキ達の前に悉く現れ、攻略組を苦しめた。

 

 現在ではラフィン・コフィンは攻略組との全面戦争で壊滅し……ヤツは消えた筈だ。

 

 

268:炎のヒロアカセイバー

 ………消えた筈?

 

269:IS世界のリュウケンドー

 この世界のPoHはテイマーニキに固執してな、奴はテイマーニキのパートナーであるコハルを殺し、テイマーニキを破滅させようとし、悪のデジモンである“デビモン”と暗躍したんだ。

 

270:地球が恋しいレイオニクス

 デジモンにも人の様に良いヤツ、悪いヤツが居る。

 例えば、テイマーニキの知り合いにはピッコロモンやレオモンの様に人間と友好的なデジモンが居るが、デビモンはアインクラッドを我が物にしようとPoHとは互いに利用し合う関係だった。

 

271:異種族派カセキホリダー

 だが、PoHの企みはテイマーニキ達の手により打ち砕かれ、デビモンもメタルグレイモンに倒された。

 

 これで事態は終わる……そう誰もが思った時だった。消滅を待つだけだったデビモンが突然PoHを喰らい何処かへと消え去った。

 

 どうなったのかは誰にも分からない。普通に考えて、生きてる筈がない。

 

272:炎のヒロアカセイバー

 じゃあ、さっき見たPoHは…?

 

273:極み主任

 ………分からん。

 しかし、消滅間近のデジモンに喰われて五体満足、精神すら異常を来していないのは有り得ない。

 

274:SAOテイマー

  …………

 

275:超マサラ人

 テイマーニキ、無事に管理区に着いた様だな。

 

276:極み主任

 ならば急ぎフィリア嬢達を連れて帰還しキリト達や攻略組にこの事を報告するべきだ。

 壊滅した犯罪ギルドの残党どころか、その頭目が居たのだ。看過できる問題ではない。

 

277:SAOテイマー

………それが、フィリア達は此処に残ると…

 

278:IS世界のリュウケンドー

 なに?

 

279:SAOテイマー

奴等の事は説明したんですが……頑なにアインクラッドに戻ろうとはしないんです。

……決して自惚れとかではなく、表情には悲しさが見て取れました。

 

280:異種族派カセキホリダー

 ………ここ迄くると、単純な問題ではないな。

 どうするんだ?

 

281:SAOテイマー

………俺達だけ一旦、アインクラッドに戻ります。

 

282:極み主任

 ………テイマーニキ、分かっていると思うが…

 

283:SAOテイマー

……勿論です。

 

 

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「……分かった、俺達は戻るよ。この事を皆にも伝えないといけないし」

 

「……ごめんね、我儘言って」

 

「気にしないでくれ、直ぐに戻る。奴らは狡猾だ、フィリアとベタモンなら正面からなら負けないと思うけど、基本的に正々堂々なんて言葉を知らない連中だ。………どんな言葉であっても決して耳を貸すな」

 

 申し訳なさそうなフィリアから目を離す事なく真剣な表情で注意を促したカナタはアグモンと共にアインクラッドへと帰還する。

 

「………行っちゃったか」

 

 消えたカナタ達を寂しそうに思うフィリア。

 彼女に取ってカナタは不思議な人だった。最初に切り掛かった自分を信用して気遣って……ベタモン以外を信じられなかった自分に優しさと温もりをくれた“お人好し”。

 

 今だって、本気で自分とベタモンを気遣ってくれた。でも、自分はその手を取る事はできない……

 

「……やっぱりカナタは()()()()()なのかな…」

 

「フィリア…」

 

 だって自分は()()()()()では無いのだから…

 

「よく分かってんじゃねぇか」

 

「!!、誰っ!?」

 

 その時、後ろから聞き覚えの無い声が聞こえフィリアは仮想現実でない筈の心臓が飛び上がる感覚になり、後ろを振り返り短刀を向ける。

 

「おっと危ねぇそんなモン突きつけるなよ。怖くて膝がブルッちまうじゃねえか」

 

 其処には先程、見たラフィン・コフィンのリーダーであるPoHが笑みを浮かべて立っていた。

 

「アンタ!どうやって此処に!?」

 

「そんな事はどうだっていいだろう?世の中不思議な事だらけだしなぁ」

 

 此処は権限を持つカナタと、カナタが許可をしたプレイヤーしか入れない管理区……無関係の奴が入る筈はない。しかし、ベタモンの指摘にPoHが答える筈もない。

 

「私達を殺しに来たの?そう簡単にやられると思って……!」

 

 そう言って短刀を構えるが、内心では騒ついていた。ベタモンはマリンキメラモンとの戦いで進化できる程回復していないし、相手は息をする様に人を殺せる殺人鬼だ。

 

「おいおい、落ち着けよ。別にお前等を殺しに来た訳じゃねぇよ。同じオレンジ同士だろぉ?オレンジ、オレンジ、オレンジ オレンジ、肩身の狭いオレンジ同士……仲良くやろうぜ」

 

「ふざけないで!フィリアとアンタを一緒にすんじゃないわよ!」

 

 PoHの言葉にベタモンが電気を発生しながら威嚇する。しかし、そんな物は無いも同然だとPoHはフィリアから視線を外さない。

 

 

「知ってるぜ俺は…お前が何をしたか」

 

 そのPoHの言葉はフィリアの“心”を震わせた。

 

「それは……どう言う意味?」

 

「言えないよな?あのデジモンテイマーには… お前え………あいつと一緒にいたら死ぬぜ」

 

 平常を保とうとするフィリアだが、そんな彼女を嘲笑う様にPoHは少しずつフィリアの心の牙城を崩そうとする。

 

「カナタと居ると……私が死ぬ?」

 

「俺の推測が当たってるとしたら…お前えはそろそろ()()()()()ってヤツに気づいているはずだ。…… 違うか?オレンジ()()()のフィリアさんよぉ」

 

「…………………ホロウ?」

 

「お前えとあの王子様とじゃ住む世界が違う。別に言葉の綾とかじゃなくそのまんまの意味………でな」

 

 その言葉にフィリアの表情がピクリと動くのを狡猾な殺人鬼は見逃さなかった。

 

「お前えは所詮影の世界……そう()()()()()()()の住人なんだよ。俺達はデーター……人じゃあ無い」

 

「でまかせよ!フィリアはーー「じゃあ、なぜそいつはあっちに帰れないんだ?」ーー……そ、それは」

 

 ベタモンが否定しようとするが、PoHの指摘に押し黙ってしまう。

 最初はフィリアのオレンジのせいだと思って、カルマ回復クエスト探したが…何も成果はなく時間だけが過ぎていった。

 

「私はお前らとは違う…!」

 

「ただ認めたくねぇだけだろ、自分が人じゃぁないって!俺等とな〜んにも変わらねぇよ!」

 

 PoHの容赦のない言葉がフィリアの心に突き刺さり、最初は敵意に溢れていた表情にも陰が差し始めた。

 

「WoW!その表情……いいねぇいいねぇ!思わずよだれが出ちまうよ」

 

 そんなフィリアにPoHは更に畳み掛ける。

 カナタはフィリアを利用してるのでは無いかと…最初に切り掛かったフィリアに本心で手助けする筈もない、カナタに取ってフィリアは便利な案内人に過ぎないと…

 

 そんなの嘘だと声を荒げるフィリアだが、PoHが打ち込んだ言葉の棘は深く、ヅキヅキと彼女に痛みを与えていた。

 

「んで、此処からが本題だ。このホロウ・エリアであの男…カナタは確実に強くなる。アイツとパートナーのデジモンが居りゃ…アインクラッド攻略も夢じゃねぇ……そうして、このSAOがクリアされた時、データーに過ぎないと俺達は…」

 

「……まさか…」

 

「ザッツライト! SAOがクリアされればデータである俺達は消える。俺達はアイツに……殺されるってこ事だ」

 

 理由は過程、関係なく結果として自分達は消える。

 “死”……その概念がフィリアから更に冷静さを奪っていく。

 

「アイツがやったことで俺たちが死ぬ俺はそれを止める…だってよぉ……死にたくねぇしな。……だから、お前の力を借りに来たって訳」

 

「…………」

 

「なぁに、裏切れって訳じゃねぇ。事が終わるまで邪魔しないでもらうだけだ、別に殺す訳じゃねぇし…アイツなら死にはしねぇよ。……お前は何もしない、何も知らない…後は勝手に物事が進むだけだ」

 

 死にたくない……それは至極当然の感情だ。

 フィリアは、自分でも気づかない内に傾いていた。

 

「死なずに 俺達と同じ世界の住人になるだけだぜ?よ〜く考えてみろよ?このままアイツと別々の世界で誰にも知られずに死ぬか、アイツと同じ世界の住人になって永遠に存在し続けるか…」

 

「……わ、私は…」

 

 フィリアには、もう何が何だが分からなくなっていた。翡翠の様な瞳には涙が溢れて怯えていた。このまま、アインクラッドにも()()にも帰る事なく誰も知られず消える……それなら…

 

 そんな考えがフィリアに染まり…彼女は危険と分かっていてもPoHの手を取っても不思議じゃない…

 

「電撃ビリリン!!」

 

 しかし、それはフィリアが一人だった場合だ。

 彼女にはパートナーな居る。先程まで黙っていたベタモンがPoHに向かって電撃を放つ。

 

「………おいおい、いきなり何すんだよ?」

 

「……ベタモン」

 

 間一髪の所で躱わすPoHの、良い所を邪魔された苛立ちが若干籠った声をベタモンに向ける。

 

「騙されないでフィリア!さっきから黙って聞いてたけど、コイツは“肝心な事”は何一つ話してないじゃない!」

 

 そう。ベタモンの言う通り、何故フィリアの事を知っているのか?など、PoHはコチラの質問を逸らかし、自分の言いたい事しか言っていない。

 

「それにアンタ言ったわよね?“事が終わるまで”、“物事が進む”…って、アンタは何かを企んでて、それはカナタ達が知れば絶対に邪魔される……悪どい事を考えている」

 

「…………………」

 

「だからアンタはカナタに邪魔されない様にフィリアを利用しようとしている……図星かしら?」

 

 

 ベタモンの指摘にPoHは小さく舌打ちしたが直ぐに調子を取り戻した様に口を開く。

 

「おいおい、全部が嘘って訳じゃねぇさ。……そいつがホロウだってのーー「デジモンである私にそんなの関係ないわよ」ーー……なに?」

 

「例えフィリアが本当にデーターだったとしても、言ってしまえばデジモンである私と変わらないって事でしょ?だったら、私はずっとフィリアと一緒に居るわよ……私達はパートナーなんだから!」

 

「…ベタモン!」

 

 フィリアが本当にデーターであってもベタモンには大して問題ではない。嘘偽りなくハッキリ答えるベタモンに暗かったフィリアの眼に光が灯り始まる。

 

「カナタは言ってたわ。アイツは言葉巧みに人を操り、その様を見て笑う外道。故に…どんな言葉であっても決して耳を貸すな…って、私はカナタの言葉を信じるわ。……フィリアはどっちを信じる?」

 

 どんな言葉であっても耳を貸すな……それは別れ際にカナタが言った言葉…何処まで真っ直ぐで自分を気遣ってくれたカナタの言葉は……目の前の震える自分を嘲笑い、明らかに何かを隠しているPoHの言葉よりも信用がないのか?

 

「…………そんなの…カナタに決まってる!」

 

 そんな筈は絶対にない。

 溢れた涙を拭いフィリアは最初の強い眼差しでPoHを睨み、短剣を強く握りしめる。

 

「……ありがとうベタモン」

 

「水臭い事言わないでよ……パートナーでしょ?」

 

 笑みを浮かべて笑い合うフィリアとベタモン…そんな空気に水を刺す様にPoHが声を荒げて叫ぶ。

 

「美しい友情だなぁー!あ〜〜〜!!吐き気がする!……もう直ぐ死んじまうとは思えない!」

 

 反吐を吐く様な仕草の後、PoHは肉切り包丁の様な武器を構える。目論見が失敗した以上、此処でフィリアとベタモンを亡き者にする腹積りなのだろう。

 

「……行くよ、ベタモン!」

 

「ええ!」

 

 進化はできないがやるしかない。臨戦体制になるフィリアとベタモンを切り刻もうと笑みを浮かべて突撃するPoH。その時だ、PoHとフィリア達を遮る様に青い…転移の光が現れ…

 

 

「悪い……待たせたなフィリア」

 

 

 現れたカナタが左腕の盾で、PoHの一撃を受け止めた。

 

 

 

 

 





 次回予告!

 ホロウのPoHと対面するカナタ。
 狂気の企みと笑みを浮かべて襲いくるPoHを前にカナタはヒースクリフより託されし力を持って迎え撃つ。

次回【復活の神聖剣!】

 インテグラル・ファクターは終わらない。



 少し巻きになってますが、フィリア編を後、二、三話で終わりにしたいで、ご了承ください。

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