なんか、気づいたら日間ランキングに載っていたようで、びっくりしました。
こんなGANTZの方と違って、その場のノリとテンションで書いてある作品を読んで評価していただきありがとうございます!
一応、短編とは書いていますが、この作品の結末である神野区編までは書きたいと思っています。
よろしくお願いします!
ハイエンド──High-End
最上位という意味を持つその単語を名として授けられたその怪物は、
PROJECT:MASTER-PEACEと彼らが企てた計画の一端──その基盤として作り上げられた脳無と呼ばれる人工的に作り出された改造人間は、その製作過程の関係上、自我を持てず、ただ与えられた役割と告げられた命令に答えるだけの人形だ。
だが、ハイエンドは違う。
不安定ながらも確立された意識を持ち、指向性を設定されてはいるが、己の脳で思考し、選択し、行動に移すことが出来る。
更に肉体は、他の生物とは一線を画し、
現状の段階では表舞台には出さないが、オールマイトを除くトップヒーローと交戦すれば、今の状態でも呆気なく勝利し得る程の戦闘能力を持つと憶測している。
ハイエンドとは、マスターピース──"個性特異点"に辿り着き、更にそこから人類が手にする可能性、他の何物にも侵されることのない完璧かつ究極の超越者に最も近づいた個体なのだ。
それほどまでの傑作。
これから魔王が手にすることになる超越者の力、その前段階に手を掛けた愛しい
それ故に──気になるのだ。
己が長い年月を掛けて辿り着いた境地に生まれながら辿り着いていた個体。
禪院甚爾
最も
◆◇◆
甚爾とハイエンドが衝突する──ことはなく、その直前に身体を翻し、すれ違うようにして回避する。そして、そのまま青龍刀をハイエンドの口元に差し込み、流れに身を任せ真っ直ぐと突っ切り──その身体を、水平真っ二つに斬り裂いた。
人体を刃物で真っ二つに分断することはフィクションの世界では簡単に描かれるが、実のところ困難である。骨、人体、筋肉──肉体を補強する構成物が存在するからだ。
"個性"が発現し、人類の身体能力がそれまでとは飛躍的に向上したとしてもそれは変わらない。"個性"を利用すれば兎も角として、それを生身で実現し得るのは不可能に近い。
それがこの強靭な肉体を持つハイエンドであれば尚更。
それを可能としているのが、禪院甚爾の持つ究極の肉体。
全盛のオールマイトに匹敵する程の身体能力を素で持ち合わせているという埒外の怪物。
現代の進化の基盤とは異なる進化を遂げた、生まれながらの天与の超越者。
(まぁ、俺の膂力だけでも十分だが……
手に持つ青龍刀に視線を寄越した後、向き直る。
そして、目を見開き驚愕する。
「……おいおい、マジか……!」
その巨体を真っ二つに分断した、それは事実だ。
しかし、甚爾の視界に映るハイエンドはまだ絶命しておらず、それどころかその肉体を忽ち再生し、再び起き上がったのだ。
(再生持ち? 真っ二つにしても再生出来る再生持ちの"個性"なんざ聞いたことねぇぞ)
再生を超える再生──超再生能力とでも呼ぶべきか。
ともなれば、ただ闇雲にダメージを与え続けても埒が明かない。エネルギーが尽きるまでダメージを与え続けるという方法もあるが、敵の体力の上限が見えない以上は得策とは言えない。
ともすれば──
「ま、マまダ、オ終わっ、終わっ、終わっ──」
ぼごり、と。
ハイエンドの腕が泡立つ──その瞬間、肉体が空気を切り裂きながらこちらに伸びてきた。
「!」
甚爾はそれを軽いステップで避けるが、真っ直ぐと伸びていた腕は、進路を変更し、横払いへと切り替わる。
「──終わっテ、なイ」
(問題な──あ?)
迫り来る巨大な黒腕。そこから
──衝撃。
伸びた腕は甚爾ごと森林を薙ぎ払う。
たった一振り。
それだけでハイエンドの前方にあった木々は100m近く倒され、だだっ広い空間が新しく生まれる。
攻撃はまだ終わらない。ハイエンドは腕を乱雑に地面へと何度も振り下ろす。叩きつけられるたびに地面は大きく揺れ、地響きが鳴り渡る。
しかし、それも長くは続かない。
「お、オオ?」
五度の振り下ろしを経たところで、ハイエンドが違和感を覚えたその直後、甚爾を掴んでいた腕が瞬く間に微塵になり、そこから何かが飛び出してきた。
何かの正体は考えるまでもなく禪院甚爾。
一瞬で距離を縮めた甚爾は、青龍刀をハイエンドの顔面へと振り下ろす。
しかし、ハイエンドは首を伸ばすことでそれを避け──その首が落とされる。
「──へぇ」
だが、首を落とされただけではハイエンドの命は奪えない。
首から骨、臓器、神経、筋肉──肉体を構成するあらゆる部位が瞬く間に形成され、象っていく。
正しく超再生と呼ぶべき力だろう。
「ハッ、マジかよ!」
「オ、おオおっ俺はその程度ジゃ、死ナナい!」
ハイエンドは拳を握り締め、獰猛に笑う。
「ち、チチチ力比べ」
「いいぜ?
拳を振るうハイエンドに対し、甚爾も合わせて拳を放つ。
先ほどのように突然避け、青龍刀による斬撃を繰り出すわけでもない。
ハイエンドの趣向に応えるように、その一撃を繰り出した。
衝突。
埒外のパワー同士が激突し、彼ら二人を中心に爆風が巻き起こる。
倒れた木々が更に吹き飛び、両者も互いに後方へと弾き飛ばされていく。
(パワーだけなら、俺が戦ってきたヤツらの中でもダントツだな)
甚爾は即座に体勢を立て直しながら、冷静に敵を分析する。
ハイエンドは──甚爾はその名を知らないが──まず間違いなく、これまで戦った中で1番強い相手だ。
ただの怪物かと思えば知性があり、それに加えて並外れた身体能力を持つ。
そして何より厄介なことがひとつ。
「モ、ももモっと、た、たたのしませロ!」
ハイエンドが吹き飛んだ甚爾を追ってくる。腕を変形させ、翼のような形状に変化させている。その翼からは火炎のようなものが噴射しており、それが更に速度を上げている。
それにより甚爾が立て直すよりも速く距離を詰めることに成功していた。
「
衝突。甚爾はハイエンドの迅速な頭突きを前腕で受け止めるが、ジリジリと後方へ押され始め、遂には足が離れてしまう。更に両翼から生やした腕で甚爾を固定し、逃れられなくする。
ブレーキがなくなる。木々や岩を背中に押し付けられ、破壊しながら加速していき──宙へと向かう。
ハイエンドの目的。
それは甚爾を遥か上空から叩き落とし、墜落死させること。
(標的とは異なった奴だが、コイツも"個性"を持っていることは間違いない。それも複数)
①自由自在に変形する腕による飛行の補助及び伸縮・分裂による拘束攻撃
②伸びた腕での攻撃を補強する"筋肉増殖"
③軽々と大木を纏めて破壊出来るパワー
④肩部のジェット機構による飛行と加速
⑤致命傷すら一瞬で回復する超再生
③と⑤に関しては"個性"ではなく、甚爾と同じく素のフィジカルの可能性もあるが、今はどうでもいいことだ。
ペースは完全にハイエンドが握っている。
甚爾は初撃以外はハイエンドに有効打を与えられず、逆にハイエンドは甚爾に対しダメージを与え続けている。
(そう思っているんだろうな)
甚爾の口角が吊り上がる。
「──全て、問題なし」
①→甚爾の持つ武器、あるいはフィジカルで十分に引き剥がせる
②→筋肉を増やそうと、甚爾に届くものではない
③→上記同様。素のフィジカルは甚爾が圧倒的に上回っている
④→五感で十分に捉えられるレベルであり、推進力は利用すれば有効打になり得る
⑤→再生能力には必ず限度があり、それも既に対策済み
そして、これ以上に何か手札を持っている可能性を考える。
それを踏まえた上で、甚爾はハイエンドを大した敵ではないと判断していた。
こうして勝負に乗ってやった理由は、一つだけだ。
甚爾の両腕を縛る拘束が外れたのは、一瞬の出来事だった。
ハイエンドは何が起こったか分からないのか、唖然とした表情を浮かべる。
「な、ゼ」
「力比べ。単純な話だろ」
力でおまえは負けたのだと、甚爾は嘲笑する。
「少し気になってな。オマエの性能がどんなものなのか。
タンッ、と甚爾が宙を蹴る。
並外れた膂力により、空気を爆発させて跳躍した──などという力技ではない。
甚爾とそれ以外とでは、見えている景色が違うのだ。
「ご、ォ!?」
ハイエンドの顔面に拳が突き刺さる。
それは、先ほどお互いに拳を打ち合わせた時とは違う──圧倒的な暴力。
たった一撃で首を引き千切られたハイエンドは、脳を揺さぶられながらも肉体を再生させる。
数秒あれば、全身を構築させることが容易に可能な"個性"。
たとえ死に瀕した状態であろうと、その再生能力に際限は存在しないのだ。
「ある条件を除いてな」
再生にかかるその数秒は、ただの脚力にて音速を超える甚爾の前にはあまりにも遅い。
既に甚爾はハイエンドの頭上におり、その手には青龍刀が握られている。
その切先の狙いは──
◆◇◆
仮称だが、超再生能力としておこう。
驚いたのは、その再生能力の限度の無さだ。
一般的には再生持ち、あるいは回復能力持ちの"個性"は、失った四肢や臓器などは再生出来ない。致命的な損傷に関しても再生は出来てもエネルギーを使い果たして気絶する。
リカバリーガールなどがその最たる例だろう。
彼女の回復能力は、致命傷すら治療が可能だが、その分大量のエネルギーを使用する。
この怪物のそれは、明らかにそういった法則からかけ離れていた。
四肢の再生どころか、首から下の肉体を0から再生するなど、普通はそれだけでエネルギーを使い果たして死ぬ。
だが、ハイエンドはその後も変わらないパフォーマンスを繰り出していた。
流石の甚爾も焦りを覚えた。
もしもエネルギーに上限がない、ないし消費エネルギーが極小、あるいはその両方だとするのであれば、少しばかり面倒臭いことになってたのは間違いない。
最初はハイエンドが再生し切れなくなるまでエネルギーを削るか、人格が存在していたため、徹底的に実力差を分らせて心を折るかの二択だったが、意外と答えはすぐに見つかった。
ブラフの可能性もあったが、試してみる価値はあった。
あの判断の速さ的にそれはほぼないと思っていたが。
一応、頭部を細切れにしてみたら、再生することはなかった。
甚爾の読みは当たっていた。
あとの流れは簡単だった。
ハイエンドの性能がどれほどのものかを知るために態と接戦を演じてやっただけ。
ハイエンドを初手で殺しにいったのは、面倒そうな雰囲気だったからだ。
だが、あの再生能力を見た後は話が変わっただけのこと。
そういう真似を甚爾は普段は行わない
ただ、
何せ、裏で関わっている人物。
その正体が、今目の前に立っているこの男だと推測していたから。
なぁ、オール・フォー・ワン
ハイエンド書くの難しすぎる。戦闘IQ高い描写とか書ききらんて。
はい、ということで、今回は甚爾vsハイエンド戦でした。
パパ黒、ハイエンドを目にした時点で、厄ネタ=AFOの関与を疑っていたようですね
AFO関係の話は義爛やペストマスクのヤクザからお話を伺っていたようです。あとは禪院家にあった書物。
前回、直毘人の名前を少しだしたけど、意外と触れられなくて少し寂しく思ったり。
【色々紹介】
・禪院甚爾
ハイエンドに対して、舐めプ出来るやべーやつ。でも超再生は結構ビビったりした。
再生で内臓なんざ回復できねえだろ!っとは言うものの、コイツ数分あれば普通に治るというオマエが言うな。
・ハイエンド
強い奴好き。でも、元々の素体が地下闘技場にいたファイターなので、パパ黒との実力差に気づかなかった。あと頭おかしくなってるからね。
お亡くなりになられたが、パパ黒の戦闘データを取ることが出来たため、今後現れる脳無やハイエンドはもっと強化されるかもしれない
・AFO
やっぱり気づいてたんだね(悪役スマイル)
感想欄で、オガミ婆枠とか散々言われてる魔王系ラスボス
・ドクター
ハイエンドがどこまで喰らいつけるかな?って思って、最初は拮抗してたから興奮してたけど、なんか普通に舐めプされてて泣いた。
【次回予告(今考えたからこれ通りにやるとは限らない】
「禪院甚爾……想像以上じゃな」
「"
「誰に命令してんだ、テメェ」
なんか書いてほしい話あったら教えてください
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原作突入しろや
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青龍刀とかの武器を何処で手に入れたかとか
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オバホとの関わり
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その他(メッセで)