理由は今話に繋げられなかったからです。
日間ランキング2位になってて流石にビビりました。
ありがとうございます!
あと感想めっちゃ嬉しいです!
全盛期オールマイトの身体能力どんなだったっけ、って忘れてたから調べてたら時速36000キロとかいう化け物で笑った。
今の死柄木あのレベルかよ。よくデク以外くらいついていけてたなって。
超常黎明期。
"個性"という異能が突如として誕生し、"人間"という存在、その枠組が崩壊した。それまで世界に秩序を齎していた法は一切の意味を失い、人類文明は歩みを止めた。
"荒廃"
当時の偉人は『超常が起きなければ今頃人類は恒星間旅行を楽しんでいただろう』と予測していた。"個性"の発現により現代科学は更なる発展を遂げたが、しかしその一時期の停滞は文明の進化に対して多大なるダメージを負わせてしまった。
多くの人間が傷つき、死に絶えた。
混沌の時代。
一つ間違えれば、戦乱の世が時を超えて再現されていてもおかしくはなかった。
そんな世の中で、誰よりも早く人々をまとめ上げた人物がいた。
教科書等にも記されてはいないが、今でもインターネットの海などでは噂として流れている。
他者から"個性"を奪い、そして与える"個性"
超常社会において、これほどまでに凶悪な力はなかった。
その圧倒的な力により、その人物は瞬く間に勢力を広げ、狡猾に動き回り、悪の支配者──魔王とも呼ぶべき存在として日本に君臨した。
その名を──
「なぁ、オール・フォー・ワン」
◆◇◆
ハイエンドを下した甚爾。
青龍刀に付着した血を払い、ぴくりとも動かなくなったその骸に蹴りを入れる。
サッカーボールを蹴る──そんな感覚で、300kgを優に超えるハイエンドの身体を50m以上かっ飛ばす。
地面を何度もバウンドし、砂浜へ向かったそれを悠々と歩きながら追いかける。
ハイエンドの弱点は突いた。
再生も止まっており、甚爾の聴覚はその心音が止まっていることを確認していた。
だが、通常の生物とは一線を画す異形の怪物だ。
念には念を入れて、死体蹴りを行っておいた。
今回の戦闘は良い経験になった。
これまで戦ってきた相手と同様に格下であることに違いはなかったが、まず間違いなくその中でも最強に位置付けられる。
複数持ちの"個性"に、そのひとつである失った部位さえも修復することが可能な再生の力。
この程度であれば初見で対応することは可能とはいえ、より洗練された個体であれば"もしも"もあり得る話だ。
(コイツの性能実験か、あるいは
おそらく今回の任務の金は払われることはなく、雲隠れされることだろう。
タダ働きは勘弁願いたい。
(とりあえず、今はここから脱出することを考えるか)
先ほどから義爛に信号を送っているが、反応がない。
この島全体に外部との連絡を遮断する電波のようなものが張られているのだろう。
(海の上を走って帰るしかないか──)
太陽の位置から方角は分かるし、徒労だが帰り着けると考え、海へと駆け出す──その瞬間だった。
「──おっと」
目前に突如として現れた黒いモヤ──そこから這い出てきた人間の手を、甚爾は斬り飛ばし、距離を取る。
視線はモヤから外さない。
切断した手の主を、甚爾は最大限に警戒していた。
「酷いじゃないか、いきなり」
現れたのは、一人の男だった。
ネクタイのない黒いスーツに身を包んだ高身長の男性。身なりは整っており、一目で身につけている衣服は相当な高級品であることが見て取れる。
しかし、最も目を引くのはその顔を覆っている物々しい仮面だろう。
視界すら覆っているそれが何の意味を持つというのか。
甚爾は直感でそれが生命維持装置のようなものであると判断した。
この男が現れた瞬間、空気がガラリと変わった。
透き通った海に、雲一つのない青空。ハイエンドの死体が砂浜に転がっていることを除けば、素晴らしい南国の離島であることに異論はない。
今では、ここがあらゆる生命が死に絶えた地獄にしか見えない。
吹いていた夏風すらぴたりと止まり、木々のざわめきすら聞こえなくなった。
ただならぬ雰囲気に甚爾は警戒心を強くする。
間違いなくこの男が依頼主であり、甚爾にハイエンドを接敵させた黒幕。
「俺にはその権利があるだろ。舐めた真似しやがって」
「言ってることの意味が分からないな。僕は私有地を荒らす不届者がいると聞きつけただけの資産家さ」
「茶番はいい。要件を話せよ」
無駄話に講じるつもりは甚爾にはなかった。
(噂には聞いていたが、得体が知れねぇな。手首から先も再生しているようだしな)
頬に付着した血を拭い、目を細める。
甚爾がハイエンドに対し、ある程度拮抗した勝負を演じ、情報を吐き出した理由。
実のところ、二度目の再生を終えた時点で甚爾はハイエンドを次の一手で殺すことが出来ていた。
明らかな頭部へのダメージを回避する行動。
ブラフの可能性もあったが、あの判断速度を鑑みれば、ほぼ間違いなくそれが弱点であることを見て取れていた。
それを実行しなかったのは、この戦いを裏で手を引いていた人物を予測していたから。
それこそが──
「なぁ、オール・フォー・ワン」
個性黎明期より存在する巨悪の魔王。
表社会では都市伝説として微かに語られているが、ある程度の深さに住みつく裏の人間は、それが実在していることを知っている。
「はは、嬉しいなぁ。裏で話題沸騰の"殺し屋"──いや、"禪院殺し"に知られてるなんて」
「笑うなよ気色の悪い」
「そう言ってくれるな。僕の知り合い曰く、"笑っている奴が1番強い"らしい。僕はそれに則って、笑顔でいるだけだよ」
そんな似合わない臭いセリフを吐く魔王を暴君は鼻で嗤う。
「頭ん中にお花が咲いたおめでたい知り合いだな」
「僕もそう思う。気が合うね?」
性格の悪い奴だ、と自分のことを棚に上げながら呟く。
「理想だけが先行して、実力の伴っていないバカな女だったよ。多くの人間を見てきたが、あれほどの道化は早々お目に掛からなかったさ」
「要件を話せ、と言わなかったか? 殺すぞ」
「はは、悪いね。君という存在を知って、ついつい興奮して口が滑っちゃうんだ。まぁ、年配者の話は黙って聞いてお」
それ以上、AFOの言葉が続くことはなかった。
甚爾の姿が音もなく掻き消える。
その速度に思わず感心の声を漏らす。
全盛期のオールマイト級の速さ。少しばかり劣っているが、それを技量で補うことで全く遜色のないポテンシャルを発揮している。
動きの初動を全く感知することが出来なかった。
振り返る。
そこに甚爾の姿はない。
甚爾が現れたのは、AFOの背後ではなく、懐。
姿を隠した人間が奇襲をする際に現れるのは、大抵死角と決まっている。
無論、それを鵜呑みにするわけではないが、AFOの感知系統の"個性"は甚爾が背後にいることを認識していた。
しかし、その感知が届くよりも速く、甚爾は動いていた。
「終わりだな」
ハイエンドの肉体を斬り裂いてもなお刃こぼれ一つしていない青龍刀。
それが魔王の頭部に向かって伸びていく。
呆気ない決着。
──違和感
甚爾は突如として矛を納め、その場から飛び退く。
それに対し、伸びるものがひとつ。
魔王の手が、甚爾に向かって突き出されていた。
「君がね」
『空気を押し出す』
+
『筋骨
『瞬発力』×4
『膂力増強』×3
"個性"の重ね掛けになる合成攻撃。
相性が良く、コンビネーション能力のあるプロヒーローが集まり、ようやく可能なそれを、AFOはその"個性"故にたった一人の力で実現することが可能となる。
「
懐かしく思う。
禪院家の翁──禪院直毘人。
あの矍鑠も"個性"を利用し、その戦いで行われた数ある攻防のたった一つとはいえ、AFOに冷や汗をかかせた。
「面白いものだよ。君が禪院の血筋を滅ぼそうとも、生きている限りその事実から逃れることは出来ないんだ」
たとえこの先、禪院の名を捨てようとも、彼に流れるのは正真正銘の禪院の血だ。
「……やはりこの程度では効かないか」
「ハッ、口撃か? 悪いが、そういうのは俺には無意味だ」
「どうやらそのようだ」
当然、無傷。
煙が晴れた先には、当然のように無傷で佇む甚爾の姿があった。
解析系の"個性"を使用し、内部の損傷を確認するも結果は変わらない。
ハイエンドを難なく撃破したその実力が本物であると改めてその身を持って実感する。
「ハイエンドが手も足も出ないわけだよ。あの程度じゃ相手にならない」
「ハッ、ネーミングセンスが厨二臭えな」
「それは
同様に、甚爾もAFOに対して更に警戒を強めていた。
("個性"を存分に利用しつつ、それに頼り切りじゃねぇ。おそらく、さっきも俺のブラフには"個性"で勘づいた。だが、その後のカウンターは"個性"抜きの判断だろう)
身体能力では圧倒出来るが、積んできた経験の厚みが違う。
知能戦──というより、先を見透す先見の明に関しては、甚爾よりもAFOに軍配が上がる。
(俺の攻撃に対し増強系"個性"による反撃をしなかったっつーことは、俺の攻撃が奴にとって有効打になる。見せ札の可能性もあるがな。反撃の手段が今の衝撃派だけってことはコイツの"個性"上、まぁ有り得ねえ。組み合わせ次第じゃ、無限に手札はあると考えていい)
オールマイトであれば、自傷覚悟で次々とフィジカルのゴリ押しで攻めていくのだろうが、生憎と甚爾はAFO相手にそこまでのリスクを背負いたくはない。
ただ、ひたすらに面倒。
勝てない相手ではないが、その評価が何よりもこの魔王に対して相応しいものだ。
(ズラかるにしても、こいつにワープがある以上はな……まぁ、やるしかねぇか)
腕を振るう。
そこから射出されたのは、ただの石ころ。しかし、甚爾の膂力により放たれたそれは、忽ちに音速を超え焼き尽き、衝撃波となってAFOに襲いかかる。
「『衝撃反転』」
AFOに直撃した衝撃波の向きが反転し、甚爾の方向へと返っていくが、そこには既に甚爾の姿はない。
「君はリスクを何より嫌う性格だと思っていたんだがね」
「この程度、リスクにすらならねぇってことさ」
「強がりだな」
声が聞こえたのは、AFOの背後。
接近戦の間合い。
フィジカルによるゴリ押しはリスクが高い──甚爾の考えは今でも変わらない。
しかし、このまま時間をかけて
そして、その判断は正しかった。
AFOが二年前より裏社会に対して一時的にその影響力を落とした理由。
それは、オールマイトとの戦いに敗北し、生死を彷徨うほどの致命傷を負ったからだ。
それにより、AFOは五感のうち、視覚と嗅覚、味覚を失い、循環器系統の臓器にも多大な損傷を受けたことにより、感覚を"個性"で補助し、生命維持装置を付けていなければ活動することさえ叶わないほどに弱体化してしまった。
全盛のAFOであれば、甚爾に接近戦に持ち込まれても、上手く"個性"を利用することで立ち回ることで勝負というステージに立つことは可能であった。
しかし、今は"個性"や道具に頼らなければならない状態。
甚爾の身体能力に対し、『"個性"を発動して感知し、"個性"を発動して対処する』というプロセスは大幅なロスタイムとなる。
故に。
(『衝撃反転』『ベクトル拡散』『衝撃緩和』『地質操作』『衝撃反転』『風力操作』『敏捷上昇』『肉体柔軟化』『ベクトル拡散』『肉体変化』『衝撃反転』『ショック吸収』『ショック放出』『地質操作』『反射神経向上』『衝撃反転』────────────────────!!!!!)
AFOの周囲を残像が残るほどの速度で囲い込み、凄まじい速度で攻撃を繰り出し続ける。
甚爾のその猛撃に対し、AFOは、繰り出される攻撃と甚爾の姿勢等を把握し、演算系"個性"を総動員にして活用することで、それに合わせて防御系"個性"で対応していた。
(マズイな。このままだと確実に押し切られる)
『
"個性"に頼らずとも同時に複数のことを思考できるAFOが使えば、この極限の状態においても普段と変わらぬ思考を保つことが出来る。
しかし、それも時間の問題。その証拠に、段々と"個性"の取捨選択と状況把握へとリソースが割かれていく。
(諦めるか? いや、以降は禪院甚爾に警戒される。今回が1番勝率が高い)
AFOにも目的がある。
禪院甚爾のデータは十分過ぎるほどに手に入れることが出来たが、しかしその肉体を直接回収することが最も望ましい。
(布石は打ってある。あとは禪院甚爾に対し、意識の隙を作ればいいだけだ。で、あるなら──この"個性"だな)
AFOが、策を思いついたと同時に、並行で行っていた思考が甚爾の手に追いつかなくなる。
その明確な隙を彼が見逃すはずもなく、その顔面を潰すべくして拳を振り上げる。
それと同時にAFOは甚爾の攻撃に対して手を翳す。
甚爾が獰猛な笑みを浮かべる。
(オマエの防御系"個性"は超再生能力と違って自立型じゃなく、発動型の"個性"だろ。発動のタイミングの癖は掴んでる。当たる直前で寸止めし、誤発を誘導させる──!)
天賦の肉体が繰り出す渾身の一撃。
ハイエンドに対して繰り出した手加減を重ねたものではなく、正真正銘の全力。
それをAFOに触れる直前で寸分狂わずに停止させ、その破壊の一矢を撃ち放つ。
二人がそれを確信したのは、同時だった。
◆◇◆
「──僕の勝ちだ」
◆◇◆
その瞬間、甚爾の視界が赤く染まる。
思考が一瞬静止するが、しかし肉体は止まることなく駆動する。
拳が肉を貫き、骨を破壊し、脳を潰す。
遅れて、空気を切り裂く音と地面が大きく揺れる轟音、そして周囲の海に荒波を発生させるほどの衝撃波が迸る。
そして、それと同時に。
ひたり、と甚爾のうなじに何かが触れる。
甚爾が振り返る──それよりも速く、
「『
ブレーカーが落ちるようにして、甚爾はその場に倒れ伏した。
この作品にチートとかのタグがついていないのは、そういうことです
弱体化したAFOは甚爾に勝てはしませんが、全盛期オールマイトとかいう、常にPuls ultraして来る怪物と戦っているので、ある程度対応することが出来ます。
あとは、単純に生きた年月による経験の差もありますね。
最終決戦において、AFOは結構小物くさいこと言ってますが、多分慣れない負の感情の荒らしに振り回されてるの思います。ガキと一緒。
それがない死柄木に取り憑く前のAFOは、思考能力という意味では、ヒロアカで1番厄介と判断。
明日は仕事も休みなので、朝起きたらまた書くつもりです。
なんか書いてほしい話あったら教えてください
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原作突入しろや
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青龍刀とかの武器を何処で手に入れたかとか
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オバホとの関わり
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その他(メッセで)