ワイ無個性だけどプロヒーロー目指すンゴwww 作:一般通過なんJ民
「──そう言えばハジメも増強系か?」
午後一番、5時間目のレスキュー訓練。
話題はクラスメイトたちの個性について。
そんな中で上鳴はハジメへと向けてそんなことを聞いた。
スマホを弄っていたハジメ。
それに反応し、スマホをしまう。
そうして彼は気まずそうに頭をかいた。
「……あー、ぶっちゃけ言うと……俺、無個性」
「へー、無個性なのか……」
「「「…………」」」
無言の車内。
笑顔の上鳴。
気まずいハジメ。
目を見開く緑谷と青山。
「「「えぇぇぇぇぇッ!!??」」」
直後に落ちた轟音。
まさにバスが揺れるようなレベルのそれにハジメは耳に指を突っ込んで栓をした。
「む、むこ、無個性!?」
「いやいやいや冗談、だろ…?」
「あんな身体能力が素とかありえないだろ…!」
驚く面々を見渡すハジメ。
そんな中で目に止まったのは2人のクラスメイト。
緑谷と……そして"青山優雅"。
声は上げないがその顔は驚愕の表情を浮かべていた。
轟も普段のクールな雰囲気を崩し驚きを顕に、爆豪も驚いている様子だったが目が合うと"ケッ!"なんて反応で目を逸らした。
「小さい頃から体鍛えてたからな」
「それにしても"アレで"個性無いとか超人にも程がないか?」
「実は個性持ちだったとかは?」
「何度検査しても無個性だったよ」
「「「…………」」」
穏やかな笑みでそう言うハジメに言葉を無くすクラスメイト達。
「……ハジメは、なんでヒーロー目指してんの?」
「無個性って今の時代風当たり強いだろ?だから1人でも無個性でプロになったやつがいれば多少は緩和されるかなって。無個性でもヒーローになれることを証明すりゃ世の無個性たちも自信はつく。それに初の無個性ヒーローとかかっこよくない?」
「……お、男らしいじゃねえか!」
ハジメの言葉に強く反応したのは"切島鋭児郎"。
性格はまさに熱い漢。
そんな彼は目を輝かせハジメを見ていた。
「せ、先生は知ってたんですか!?」
「そりゃな。……というよりそろそろ着くぞ。静かにしてろ」
「あ、はい……」
相澤の言葉に口を閉ざすA組一同。
しかし、皆の視線は一点……ハジメに集中していた。
「すっげーー!!USJかよ!?」
「水難事故、土砂災害、火事…etc、あらゆる事故や災害を想定し僕が作った演習場です。その名も……
((((USJだった…!))))
たどり着いた目的の場所。
待ち構えていたのは宇宙服のようなコスチュームに身を包んだ雄英教師のプロヒーロー、13号。
その場所はもはや遊園地。
あらゆる災害を想定したエリアがいくつも設置された広大な敷地。
この訓練場を作り出したのは何を隠そう13号。さすがのハジメもこれには感嘆の声を漏らした。
さて、そこから始まる13号の演説。
要約すれば個性という力は危険だということ。簡単に人の命を奪える力。だからこそ人助けのために正しい使い方をしましょう。
そんなとこだろうか。
そんな話を聞きながらハジメは身を包むコスチュームを正し、グローブをはめる。
手首や足首の軽めの柔軟を終わらせ、準備を整えた。
13号の演説も終わり、相澤が指示を出す──
「そんじゃあまずは──」
──と思ったその時だった。
中央の広場、そこに突如現れた黒いモヤ。
そこからぬるりと現れる全身に"手を巻いた"異様な雰囲気を纏う男。
それを先頭にかなりの数の人間がモヤから出てきた。
「……っ、一かたまりになって動くな!!13号!!生徒を守れ!」
「何だアリャ!?また入試みたいなもう始まってんぞパターン?」
「動くな!あれは……ヴィランだ」
さて、時間は少し飛んでハジメは気がつけば山岳ゾーンにいた。
ヴィランが現れ、相澤が中央のヴィランの対処。
その隙に黒いモヤの男がA組の元へ。13号が何とか対応しようとしたが戦闘慣れはそこまでしてないスペースヒーロー。
一瞬の隙を突かれ、こうしてハジメのように敷地内にクラスメイト達が散り散りに飛ばされていた。
ハジメのいる山岳ゾーン。
そこには彼以外に3人がいる。
「ハジメさん。こちらをお使いになられますか?」
「刀か。刃は潰してるのか……うん借りとく」
「まずいよ、囲まれてるよ…」
「ハジメ……な、何とかしてくれ……」
原付の子、"八百万百"。伸びた耳たぶの先にイヤホンジャックがある"耳郎響香"。そして、電撃小僧の"上鳴電気"。
そんな彼らを囲むように立ちはだかるヴィランたち。
「………っ」
手にした刀を投げるハジメ。
それに驚くヴィラン。その隙に急接近。
鳩尾へ肘を入れ一撃で意識を刈り取る。
そのまま、倒れるヴィランを盾にしつつ、近くにいる別のヴィランの顎へ蹴りを。
脳が揺れ、ふらつくそのヴィランの胸ぐらを掴みあげ振り回すように。
そのままヌンチャクのごとく周りのヴィランを制圧。
離れたところにいるヴィランには手にしたヴィランを投げ隙を作る。
そうしてまた急接近を繰り返し……この流れを幾度となく。
「……あれほんとに無個性?」
「ば、バケモンかよ…」
「おふたりとも!ハジメさんの援護を!少しでも負担を減らしましょう!」
そんなハジメを見て行動を開始する他3人。
そんな中でもハジメは止まらない。
投げて地面に落ちていた刀を拾い、遠距離攻撃を持つヴィランの攻撃を弾いていく。
逆手に持ち、やり投げのように投げひるませる。
手近のヴィランを掴みあげ、迫る他のヴィランへと投げ飛ばす。
まさしくちぎっては投げちぎっては投げの一騎当千。
そうして気がつけば──
「うし、終わり」
──地面に倒れ伏すヴィラン達しかいなかった。
「お疲れ様でした」
「クソ強いじゃん、アンタ」
「やば、これからハジメは怒らせないようにしよ…」
タオルを渡してくれる八百万。
さて、次は中央広場にいる異様な雰囲気を纏ったあのヴィラン。相澤に任せておこうにもハジメの中に嫌な予感が過ぎる。
「相澤先生の援護に行ってくる。みんなは先に避難を──」
そこまで言って言葉が止まる。
少なくともこの場にいる以上はヒーローの卵。先に避難をさせようとするのは"失礼"なのでは。そんな考えが頭に浮かんだ。
だが、今から行こうとしてる場所はこの場の制圧したヴィラン達以上の危険を秘めた化け物がいるところ。そんなことを直感で感じるハジメ。
だが、それを言って聞き入れる彼らか?そんなわけないだろう。
だから彼は"指示を飛ばした"。
「俺は相澤先生のとこに行く。3人は他のクラスメイトたちの安否確認。怪我人がいたら運んであげて」
「お、おう…!」
「分かりましたわ」
「……大丈夫?無茶だけはしないでよ?」
心配そうに声をかける耳郎にサムズアップで返す。
そんなやり取りを経て4人は行動を開始。
中央広場へ一直線のハジメ。そして、途中で進路を変える3人。
「ハジメ!死ぬなよ!」
「大丈夫ー!そっちも頼んだよー!」
上鳴とそんな会話をしながら足は止めない。
そうしてやがて見えてくる広場。
そこには見た目が化け物と言ってもいいオールマイトに匹敵する筋肉ダルマが相澤を組み伏せていた。
近くには緑谷と"蛙吹梅雨"と"峰田実"がいる。
まさにピンチ、ほっとけば緑谷たちも危険だ。
ハジメはさらに足に力を込め、スピードを上げた。
そうしてそのままの速度でドロップキック。脳みそ剥き出しの筋肉ダルマを蹴り飛ばした。
「「……!?」」
「ハジメくん…!?」
驚く2人のヴィランと思わず声を上げた緑谷。
そんなその場にいる彼らに向かってハジメはその顔に笑みを浮かべて言った。
「ヒーロー登場、だ」
主人公の戦い方は色んな作品の戦闘シーンを参考にしてたりする。