ワイ無個性だけどプロヒーロー目指すンゴwww   作:一般通過なんJ民

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戦闘描写がムズすぎる。


襲撃と無個性(後半)

 

 

 

舞い降りた最強の無個性。

 

手だらけの男、"死柄木弔"とハジメの視線が交差した。

だが、ハジメはすぐに視線を外し、地面に横たわる相澤の安否を確認。

 

右腕をへし折られ顔を見れば鼻が折れてる。

地面には蜘蛛の巣状のヒビ。顔を何度も地面に叩きつけられたことが嫌でもわかる。

 

だが、息はある。死んではいない。

 

それに胸を撫で下ろし、この場で一番危険であろう脳みそ剥き出しの化け物に目を向けた。

 

「誰だお前…?」

「通りすがりのヒーローだ。よろしく」

「……ヒーロー気取りのガキかよ…!あ〜イライラするなあ……邪魔すんなよなあ…!」

 

視線は化け物へ。死柄木の言葉には端的に。

その目に油断はなく、口元には笑みを浮かべる。

 

"どんな時でも笑顔で人を助ける"

 

最高で最強のヒーローの姿。

無個性でそんなNo.1を越えようとする彼に恐怖はなかった。

 

「……もういい。脳無、殺れ」

 

死柄木の言葉を合図に化け物、脳無がハジメへと向かってきた。

 

捕まえようとその両の腕を伸ばす脳無に向かって一歩踏み出しハジメもまた腕を伸ばした。

 

胸ぐらあたりと腕下。その鍛えた握力で無理やり筋肉を掴みあげる。

そのまま向かってきた脳無のスピードを生かし体を反転。上体を倒し繰り出したのは柔道の一本背負い。

 

投げられた脳無はすぐに体勢を整え地面へと足から着地。

だがその一瞬の隙に懐へ潜り込んだハジメは人体急所の正中線。人中、首、水月、金的、合計4つの打撃を一瞬にしてぶち込む。

 

だが──

 

「─────!」

「っ!?」

 

──お構い無しに襲いかかる脳無。

 

違和感はあった。

初っ端のドロップキックで吹っ飛ばせたものの、"ダメージが通らなかった"。

もっと言うとクッションに蹴りをかましたかのような感覚。

 

そこから考えられるのは打撃を無効、もしくは吸収する個性持ち。

であれば、攻め方を変える。

 

今なお襲いかかる脳無へ一歩踏み出し……そのまま体勢低く脳無の足元へと潜り込んだ。

ハジメの体に足がかかり、よろける脳無。

 

腕を1本掴み、そのまま足を肩にひっかけ飛びつく。

反撃が来る前に状態を反らし、関節を決め……そのままゴキリと鈍い音を響かせ肩関節を外した。

 

打撃が無理なら四肢の骨を折り動きを止める。

そう判断したが──

 

「……無駄だよ。脳無は"ショック吸収"の他に"超再生"の個性持ちだ」

「……まぁじ?」

 

死柄木の嫌味ったらしい声に思わず声が漏れるハジメ。

すぐさま拘束を解き脳無から離れる。

 

直後振るわれる拳。

死柄木の言葉がなければ直撃の攻撃。風を切る音が聞こえ、当たってたと思うと冷や汗が流れた。

 

気がつけば外れた肩が戻ってる。嘘ではないようだ。

 

「これ、どうしよ……」

 

浮かべる笑顔に困惑が混じる。

 

そんな中でも脳無の猛攻は止まらない。

繰り出される拳に的確に反応し捌く。捌きながら攻略を模索。

 

そんな中、顔に当たる拳。

それをすぐに顔を逸らし受け流す。そのまま脳無の腕を顎下に通し一歩踏み込む。それと同時に拳を胴に入れ、足もかけることで脳無の体を宙に投げ飛ばした。

 

落ちる脳無の顔をつかみ……地面へと後頭部から叩きつける。

合気の技術をフル活用。

通常ならこれで脳に衝撃が通り、平衡感覚がおかしくなるが──

 

「まあ、そうなるわな…!」

 

──即座に攻撃してくる脳無。

 

ショック吸収、なんともいやらしい個性だ。

そんな中、焦れったくなったのか死柄木は声を張り上げた。

 

「〜〜〜!何モタモタしてんだよ…!もういい、他を狙え…!」

 

その言葉に踵を返す脳無。

反応が遅れたハジメ。

 

走り出す脳無を追うがスピードは圧倒的に相手の方が上。

 

「う、うわわわわ!こっちに来たぜ!」

「「………!」」

 

向かう先は緑谷達の方。

焦りが出てくる。だからこそ、この後の反撃に対してハジメは反応が遅れてしまった。

 

「脳無!後ろのガキを殺せ!」

 

死柄木の声に振り向く脳無は、手を広げ髪を掴んだ。

そのまま構える拳。

 

「やべ──」

 

言葉が途切れる。

 

顔面を撃ち抜くはずの拳は、多少髪がちぎれる事を覚悟に無理やり顔を逸らしたことで直撃は免れた。

が、左目の上。髪の生え際にめり込んだ拳。

 

ミチミチと肉が抉られる感触。

そのまま振り抜いた脳無の拳にはハジメの肉片と血がべっとりと着いていた。

 

ハジメもまた吹き飛ばされ地面を転がった。

 

「ハジメ君!?」

「「………っ」」

 

緑谷の声が聞こえる。

見てみれば隣の2人もまた言葉を失っていた。

 

「はは、はははは!ガキが調子乗るからそうなるんだよ!」

 

笑う死柄木の声も耳に入った。

近づく足音。トドメを刺すために脳無が近づいてきてるのだろう。

 

そして、すぐそこまで来た時……寝転んだ状態から脳無に足払いをかけた。

 

転ぶ脳無に向け、渾身のかかと落としを顔面へ。

地面にヒビが入るほどの高威力。

 

だがショック吸収で効いてるはずもない。すぐさま距離を取り、頭を押えた。

 

「緑谷ァ!」

「……!」

「梅雨ちゃんと峰田の3人で相澤先生を安全なとこまで頼む!」

「は、ハジメ君は……」

 

不安そうな顔の緑谷。

そんな彼にハジメは傷口を隠したまま顔を向け……とびきりの笑顔で答えた。

 

「俺は大丈夫だ。こんなんかすり傷だし、すぐにこの脳みそヴィランぶっ倒すよ」

「………っ……分かった…!」

 

沈痛な面持ちの緑谷。

それでもすぐに行動を始め、蛙吹と峰田の3人で相澤を運び出そうとした。

 

「逃がすかよ…!脳無、まずはあの3人だ…!」

 

そんな指示に従う脳無。

 

だが、この瞬間において、ハジメは"冴えていた"。

脳無の初動。筋肉の動き出しからどう動くのかの予測。脳よりも先に動き出した。

だからこそ、今回は脳無に追いついた。

予測によって素のスピード差を埋め、ハジメは走る脳無に向かってタックル。

 

しかし、このままだと押し負ける。だから、そのまま下に潜り込むように、自分の体自体を障害物に足を引っ掛ける。

おぼつかない足にさらに追い打ちをかけ、地面へと転がった脳無を上から首元に足刀を。

 

だが、決め手にはならない。

 

立ち上がる脳無はハジメへ向かう。

攻撃を捌き、捌き、捌ききって機を伺う。

 

距離を離せば、脳無は体勢低く突進してきた。

 

──ここ!

 

待ってたとばかりにハジメも脳無へ向かう。

 

体を掴まれるハジメだが……彼もまた脳無の首をがっちりと腕でロックしていた。

 

ハジメの"純粋なパワー"はオールマイトや脳無に比べれば"やや一歩劣る"。

オールマイト、脳無はその超パワーにさらにスピードがつく。ノーガードであの殴り合いに持ち込まれるとまず勝てない。

 

だが、ハジメには"技術"がある。

 

どれだけスピードが早かろうが動体視力が人並み以上のハジメにかかれば捌くことなどまず簡単だ。

 

そして、それ以上に得意なこともある。

それが"サブミッション"。

 

一度拘束すればどれだけの超パワーを持っていようとそれを抑え込むための技術を持つハジメ。それはこの脳無とて例外じゃない。

 

そして、ショック吸収と超再生を持つ相手。

ハジメが決め手に選んだ技は"フロントネックロック"。

 

打撃が効かず、ダメージを与えても回復するのであれば"オとせばいい"。

 

重心を落とし、脳無の首をギリギリと締め上げていく。

 

そうすると脳無はハジメの体に回していた腕を外し、握った拳を胴体へと打ち込み始めた。

だが、腰も入っていないパンチ。鍛えに鍛え抜かれたハジメの肉体にはもはやちゃんとしたダメージを与えるに至らない。

 

それでも脳無は軋むほどに歯を噛み締め首元に力を込め抵抗をする。

 

それを見てハジメもまたさらに力を込めた。

 

そんな膠着が続き、やがて──

 

バキンッ!

 

──歯が折れた脳無。

超再生を持ってる。すぐに治してくるだろう。

 

だが、この瞬間に首の筋肉の力が一気に抜けた。

ここを好機に足を踏み込み直し、状態を反らしさらに技をキメていく。

 

肩や脇に手を置く脳無、その万力のごとき握力でハジメの体を握り潰そうとするがもはや力が抜けてきている。

 

そうしてやがて、全身の力が抜けていく脳無は……ついにその腕をだらりと垂らした。

 

それを見て、拘束を解くハジメ。

 

「はぁ…はぁ…!」

 

息が切れる。

頭もぼーっとする。

 

血も流しすぎた。もはや限界だろう。

 

「……は?」

 

死柄木の声が聞こえる。

ありえないものを見た、そんな様子。

 

ハジメはそんな彼に対して目を向けた。

 

「なんだってんだよ…!お前はァ!おい脳無!起きろ!おい!」

「無理だよ。気絶してる。こうなればもうショック吸収も超再生も関係ないよな?」

「……!このガキが…!」

 

首を掻き毟る死柄木。

その目は狂気に染まり、殺意みなぎる目。

 

だが、もはやハジメに戦う気力は残っていない。

戦いになればおそらく殺される。

どうしたもんか。

 

「おい黒霧、合わせろ…!」

「…………」

 

ワープの個性を持つ黒いモヤの男と死柄木の2人がかり。

痛む頭を押え、構えを取ろうと………足から力が抜け地面に膝がついた。

 

しかし、迫るふたつの悪意。

 

まさにピンチ、そんな時だった──

 

 

 

 

 

「私が来た…!」

 

 

 

 

 

──眩い希望が到着した。

 

それを最後にハジメは地面に倒れ気絶。

 

怪人脳無と無個性の死闘は、無個性の勝利に終わった。

 

 




こう書いてみると主人公強すぎだなあと作者の自分でも思ってたりした。
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