ワイ無個性だけどプロヒーロー目指すンゴwww 作:一般通過なんJ民
てか、お気に入りが増えすぎです。
何の気なしにお気に入り増えてるかなーとか思って見てみたら1000人超えてるとか時止まりました。
その日の"彼女"は気合いが入っていた。
朝早くに起き、鼻歌交じりに出かける準備。
あーでもないこーでもないと服をとっかえひっかえし多少のおめかしも。
集合時間は10時。
しかし、彼女はワクワクした気持ちを抑えられずに8時半には家を出ていた。
今日は常日頃から色々と頑張っている、いや、頑張りすぎている"あの子"へのご褒美。無理やりにでも休息を与えないといつまでも休もうとしないとある男の子。
そんな建前で遊びに誘った。
親にそんな報告をすれば『あらデート?いいじゃない』なんて言葉が返ってくる。
そんなつもりは無かったのだが、それを意識すると少しだけ顔が熱くなる。
年下なのに、前だけしか見ない彼。
無個性なのに卑屈にならずに揺るぎない自信を持ち続ける。
そんなひたむきな彼のことは年下ながらも尊敬している。
これが恋慕の感情なのかは定かではないが、しかし、確かにそこには憧れに似た感情はあった。
そんな彼との初めてのお出かけだ。やはり心は弾んでいた。
さて、そんなこんなで家を出てルンルン気分で集合場所へ向かっていたその時だった。
「うえぇぇぇぇん!!」
泣いている子供とばったり出くわした。
彼女の将来の夢は"彼"と同じヒーローだ。用事があるとはいえここで見過ごす理由にはならない。
何よりそんなことを彼なら絶対にしない
「どうしたのー?」
屈んで視線を合わせ、子供に駆け寄る彼女。
泣きじゃくる子供から何とか聞き出すとどうやら親とはぐれた様子。
秋田の田舎とはいえ秋田市であればやはり人は多い。
一緒に探してあげようと手を握り、親探しを始めた。
あれから時間も経ち、何とか親元へ子供を引き渡せた彼女は急いで集合場所へと向かっていた。
時間は10時を過ぎている。と言っても5分も経ってはいない。
それでも息を切らせながら急いで走る。
やがて見えてきた目的の場所。
そこは行き交う人が多く目当ての彼が一目ではどこにいるのか分からなかった。
走っていた足を歩きに変え、キョロキョロと辺りを見渡しながら進んで行く。
やがて開けた場所に出ると目の前には普段のイメージとは違った雰囲気を纏う彼がいた。
小柄な体躯ではあるが、露出した色白の前腕には既に筋肉の筋がうっすらと出ていて、普段から着ているジャージとは打って変わってオシャレに身を包んだ少年。
いつもはヘアバンドで後ろにまとめた黒髪を下ろしていてガラリと変わったイメージ。
それを視界に収めた瞬間、少しばかりドキリとした彼女。
やがて、視線を手元のスマホへと落としていた彼が顔を上げ彼女と目が合った。
「あ、ねえちゃん、おはよー」
にへらと笑いながら手を振る彼。
そんな彼に向かって彼女、【波動ねじれ】もまたはにかみながら手を振り返した。
波動ねじれと並乃一の初めての出会いはハジメがまだ1年の頃の時だった。
『いつも一人でいるよね。寂しくないのー?』
校庭の隅で1人寂しくブランコを漕いでいたハジメにそんな風に話しかけてきたねじれ。
言葉だけ聞けば"なんて失礼なやつなのだろうか"と思うが、ねじれは気になったことをどストレートに聞いてしまう癖がある。
それでたまにクラスメイトと気まずい雰囲気になることもある。
普通ならデリカシーのない発言にイラッとするところだが、この頃からハジメは明るい性格をしていた。
『俺無個性だからハブられてんだ!』
元気いっぱいに笑顔でそう言い放つ。
『じゃあ私と遊ぼ!』
『いいよ!それじゃあ───』
似た性格をしていた2人はすぐに意気投合した。
『俺、無個性だけどヒーローになる!』
ある日にハジメはポーズを決めてねじれにそう言い放った。
『無個性で?……難しいと思うよ?』
『難しい。そう!難しい!でも、難しいだけ!出来ないわけじゃない!………と思う!』
この頃には既にねじれも小学5年生になる。
無個性でプロヒーローになるというのはどれほどの難しさなのか、それをしっかり理解できる歳。
だから、止めようと声をかけようと──
『んじゃ!早速筋トレしてくるわ!』
『え?あ……』
──する前に走り去ってしまうハジメ。
ポジティブさは昔から。やろうと思ってやってみればなんでも出来る精神の持ち主。行動力の化身である。
ちなみにこの日はあの初の掲示板を使っていた日の翌日。
安価で指定された筋トレを早速実践しようとしていたが……案の定、体力を使い果たし道路の隅でバタンキューしていた。
『……無茶しすぎだよ』
『うへー』
ねじれに回収され、おんぶされるハジメ。
ねじれの背で心地よい揺れを感じながら家へと運ばれていた。
そんな中でねじれはハジメに向けて口を開いた。
『……ねえ、なんで君はヒーローになりたいの?』
『えーだってかっこいいじゃん』
『それだけ?』
『それだけって……失礼な。かっこいいからなる。立派な理由だと俺は思いますけどね。初の無個性ヒーロー、いい響きじゃない?……それに無個性の俺がヒーローなったら俺みたいな人達が仲間はずれにされることだってなくなるんじゃない?』
軽い口調でそう答えるハジメ。
そんな彼の返答に対してねじれは笑った。
『そうかも』
『でっしょー?サイキョーの無個性ヒーローだよ。つよつよヒーロー』
『うんうん、そうだね』
『よーし明日からも筋トレがんばっていこー、オー』
『……無茶のし過ぎはやめてよー?』
そんな会話をしながら2人は帰路へと就いた。
「あー、おっしぃ!……もう1回やろ」
「使いすぎは良くないよ?」
時間は戻り現在。
ショッピングモール内のフードコートでお腹を膨らませた2人はゲームセンターコーナーに居た。
目の前のUFOキャッチャー。
中にあるのは狼をモチーフにした動物のぬいぐるみ。
ねじれが何となくハジメに似てるなーと口にしたことで取ってみるかーと挑戦したが……既に1000円使っていた。
取れる気配がない。1000円なんて小学生からしたら大金である。親から貰ったお小遣いは5000円。更に既にお昼代で1000円弱飛んでいる。
しかしこの男諦めない。
「んー、この首元を……いや、タグを狙って……それなら足と足の間……?」
ブツブツとどうやると取れるかをイメージする。
こういう時こそ掲示板を使いたいところだが、それはスレ民達から禁止されている。
何とか己自身で取りたいところだが。
「「あ……」」
と、そう思っていたら上手い具合にアームの爪部分にぬいぐるみの隙間が引っかかった。
そのまま穴へと向かって運ばれ──
「よぅし!」
「おー、すごいね!」
ガッツポーズのハジメとそれに拍手するねじれ。
ハジメはぬいぐるみを取りだしそのままそれをねじれに渡した。
「はい」
「え?でも……」
「プレゼント!」
半ば押し付けるように渡す。
その勢いに押されねじれもそれを受け取った。
「……っ、ありがとう」
そうしてねじれが微笑み、それにハジメが満足気に頷いた。
──その時だった
BANGッ!!
銃声が鳴り響いた。
お気に入りや感想くれる人に多大なる感謝。
感想に返信してないけど応援してくれる感想みて気持ちの悪いニヤニヤ顔になってます。
そういえばあの筋トレ出来たらもはや身体強化の個性持ちじゃないか?という意見ありましたが、この筋トレ、誇張はあれど似たようなトレーニングを昔やってたりしてたんです。
1km逆立ち歩きは現実味は薄いけど二次創作だし許して。