下水道を歩いてきたジョン・ドゥの登場にさっきまで私の隣に立っていた筈のDr.ピーベリーはいつの間にか路地に移動し、ジョン・ドゥを睨み付け、無動作のビンタを死角側の右頬に叩きつけた。
会話は聞こえませんでしたけど。
やっぱり、ジョン・ドゥは原作と変わらずに記憶を失ったまま何も覚えていないのでしょう。記憶を呼び覚ます事なら直ぐに出来ますけど。
そうすると、余計に面倒事を起こしそうです。
「アシュヒト、どうしたの?」
「エルム、なんでもありませんよ」
「ケイ、降りてこい」
何故、私を呼ぶんですか!?と叫びそうになる口許を押さえながら、窓枠の下に座るように隠れるも「ん!母様、隠れた!」という、しとりの言葉によって私は直ぐに逃げたことがバレてしまいます。
しとり、お母さんは怖がりですから、ね?
むにむにっと彼女の小さな顔を両手で挟み、触って平常心を取り戻すために深呼吸を繰り返し、恐る恐る窓から下を見下ろすとジョン・ドゥが私を見ていた。
「お前、死にかけだな」
「ひぐっ」
「オイ。勝手な事を言ってんじゃねえよ」
「あんなか細い心音聴いたのは初めてだ。何回か死にかけてるだろ?うっすらと死人の臭いがするぜ」
そう言って笑うジョン・ドゥに左之助さんが近付き、睨み付けたまま向かい合っています。ど、どうしましょうか。不安と恐怖に苛まれながら、警備の人達を避けて、一階のドアを開け、左之助さんに近づく。
「…………小せえな」
「触ろうとするんじゃねえよ」
「そうだ。ケイは私の愛玩友人だ」
あいがん、ゆうじん?
初めて聴く言葉に困惑しながら、左之助さんから引き剥がされ、Dr.ピーベリーの腕の中に収まった私を死体卿がじっくりと観察してきます。
多分、死に掛けの言葉に反応したんでしょうね。
「さて、役者は揃ったわけだが」
「敵と壊し屋、全殺し野郎か」
「死体卿君、大英帝国の答えはNOだ。即刻、大英帝国を出ていって貰おう。それともこの人数差で戦うつもりなら受けて立とう」
「ふむ。リリィを失うのは惜しい。今回は退くとしよう。ああ、それとMrs.糸色は不老不死になりたかったらいつでも歓迎するよ」
「お断りします」
どうして、喜ぶと思ったんでしょうね。
そう私は首を傾げながら電光丸を投げ渡してきたヒューリー・フラットライナーを見た瞬間、四肢が千切れ、崩れ落ちる彼を見てしまった。
「動きすぎだ、バカめ。幸い、
「興味深い話のようですね。聞かせて貰いますよ」
「え?え、あの…?」
左之助さんに助けを求めるも倒れたヒューリー・フラットライナーの回収を手伝っていました。助けて、改造手術を手伝わされます!