某剣客浪漫世界で私は物書きをする。   作:SUN'S

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日本へ帰ります 急

「懸糸傀儡とは違う。自動人形(オートマータ)と類似した道具を幾つも有しているのか」

 

「折神、日本にも自動人形(オートマータ)のようにこういう不思議な道具は存在しているのね」

 

手のひらの上で動く舵木折神と猛狒折神に感心する才賀正二とアンジェリーナさんは思案顔に変わる。

 

おそらく自動人形に対抗する手段に成り得ると考えているのでしょうが、折神を扱えるのはモヂカラを持つ人間だけ、二人にはモヂカラは感じません。

 

……本当に悩ましい。

 

「糸色さん、此方を譲って貰えないか?」

 

「すみません。そのお願いは聞けないです、折神を使えるのは特殊な条件を満たした人間だけ。モヂカラという能力を使える人だけなんです」

 

そう素直に伝えると残念そうに眉を下げる才賀正二と、猛狒を手のひらで遊ばせるアンジェリーナさんは楽しそうで名残惜しそうです。

 

「では、君の技術を買いたい。糸色さん、私達と懸糸傀儡を何体か作ってくれないだろうか」

 

「お願いします、糸色さん」

 

どうしたらと左之助さんを見遣ると「お前の好きにして良いぞ。それに、お前の作った人形っていうのもかなり興味あるからな」と左之助さんに言われた。

 

それなら、受けても良いのかな。

 

未来の子供達のために交流する程度のつもりだったんだけど。そういうことなら私も何かお手伝いぐらいはしてもいいですよね。

 

「……分かりました。お受けします」

 

「ありがとう!」

 

二人は嬉しそうに笑っているものの、私は狙われるかも知れないという恐怖に気持ち悪さを感じ、不安になりながらも出来るだけ頑張ろうと決意する。

 

けれど。本当に出来ることなんて高々知れてしまっていますし。なにか人のために役立つ人形となれば、やはり「からくりの君」になりますね。

 

「相楽君、君は大鉾を持っているそうだが」

 

「蛮竜か?それなら大広間の方に飾ってるが、見ていくだけ見ていくか?」

 

「おお!」

 

男の人達はいそいそと大広間の方に移動し、蛮竜の吟味に向かってしまった最中、私はアンジェリーナさんと向かい合う形になっています。

 

どう、話すのが一番なんでしょうね。

 

「ふふふ、そんなに緊張しなくても良いのよ。私と貴女は同じ立場なんですもの。それに、貴女の噂にはとても興味があったの…世界の全てを知っているという噂、本当なのか知りたいわ」

 

そう言って笑うアンジェリーナさんに頬を引き釣らせ、私の噂の出所は多すぎて、どこで誰に聞いたのかを問うてもあまり意味はありません。

 

本当、私は普通の人妻ですからね?

 

 

 

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