折神達と戯れるゼクター。
空を飛ぶ烏賊折神と舵木折神とぶつかり合い、猛狒折神と力比べに勤しむゼクターを眺めつつ、いつ時間跳躍して戻ってくるのかと少しだけ考える。
右手首に装着する用のライダーブレス。私に渡しても無意味な代物だと思いながら、パソコンかデータを取り込める機械を用意すれば変身後の姿を確認できるけど。
やっぱり、それは早すぎるので却下です。
「(けど、仮面ライダーカブトにビーファイターの追加戦士をプットインするのはダメですね。なんですか?『私は仮面ライダーバタフライ』とかふざけすぎです。まあ、ゴールドカラーの蝶は格好良かったですけど)」
悶々と、沸々と、悩み事を考える。
別に嫌いな訳じゃない。が、流石に自分のオリジナル仮面ライダーを創作して、「仮面ライダーカブト」という『物語』に乗り込もうとするのは危ない。
「さっきからどうしたんだよ。ウンウン唸って、頭が痛てえならもう寝てて良いんだぞ?」
「ああ、いえ、大丈夫です。ちょっとドクトルのせいで悩ましく思っているだけですから……ひうっ、な、なんですか?」
ベチンとおでこを少し強めに触られ、ビクリと身体を跳ねさせながら左之助さんを見上げると「やっぱり、いつもより熱いじゃねえか」と言われた。
そう、でしょうか?
私の思考はクリアですけど。
言われると、いつもより身体は重いですね。
「気付きませんでした…」
「お前、本当になあ……」
「フフ、痩せ我慢する左之助さんみたいですね」
「それはお揃いじゃねえっての」
少し呆れたように溜め息を吐く左之助さんに、クスクスと笑いながら左之助さんにお姫様抱っこされ、寝室に運ばれ、いそいそとみんなが起きた後に押し入れに仕舞っていた寝具を出す。
「ひとえ、怖くないからおいで」
「いーの?」
「えぇ、少し疲れただけですから。あ、でも口布はしておきますね」
そう言って私はマスク代わりの口布を顔の下半分に当てて、咳や病原菌の拡散を防ぎ、枕元に寄ってきたひとえの頭を優しく撫でてあげる。
「景、手拭いと水桶持って……なにしてんだ?」
「頭を撫でています」
「なでられてます!」
ニコニコと笑うひとえの頬っぺたをなぞり、これからも元気に生きていける様に願いつつ、しとりと喧嘩しないようにと思ってしまう。
「……ひとえは出てような?」
「やっ!」
「やじゃねえぞ?母ちゃんの身体拭くからな」
「え?汗なんて掻いて」
「身体拭くからな」
「は、はい…?」
なんで、そんなに不満げになっているのでしょうか。そう思いながら、ぷくーっと頬を膨らませて、しとりのいる神谷道場に向かってしまったひとえに申し訳なく思い、左之助さんを見る。
「今のは大人気ないですよ」
「……分かってる、少し焦ってた」
そう言って左之助さんは私の身体を抱き起こす。
あ、本当に身体を拭こうとしてます?