某剣客浪漫世界で私は物書きをする。   作:SUN'S

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発明品です 序

ドクトル・バタフライの用意して置いていったひみつ道具を私達は眺めています。ひみつ道具「ガリバートンネル」は名前の通り、小人化できる発明品です。

 

しかし、ドクトル・バタフライの作ってきたものですからあまり直ぐに使おうとは思えません。ガリバートンネル自体は悪くないんですけど。

 

どうしてもドクトル・バタフライが、良からぬ事をしていそうという事を考えてしまいます。別に嫌っていたり、悪いと思っている訳じゃない。

 

ただ、どうしようもなく不安です。

 

一度だけ失敗して怖い目に遇ったから、彼の身体に変化を及ぼすひみつ道具には触りたいとは思えないのですが、しとりとひとえは普通に触りましたね。

 

「すげえ、小さくなったな」

 

「ガリバーですからね」

 

左之助さんはちゃぶ台の上を探検するしとりとひとえを見つめています。私は手早く作った迷路の真ん中にカステラを置いてみる。

 

迷路の奥に眠るのは巨大なカステラです。

 

「フフ、かわいいですねえ♪︎」

 

「景、今のは黒幕っぽいぜ」

 

「……黒幕じゃないです」

 

左之助さんまで、そんなことを言うの?と悲しげに見つめると「悪い。悪かった。泣かないでくれ」と私の事を抱き締めてきた。

 

べつに泣いていないです。

 

悲しいと思っただけです。

 

「左之助さん、もう良いですから子供達の冒険を眺めていましょう。ね?」

 

「……おう」

 

私の事を胡座を掻いている足の間に抱き込み、迷路の中を進んでいたしとりは門番のように立つ紙製の力士に電光丸を構え、ひとえは爪楊枝を放り投げた。

 

ひとえはアグレッシブになりましたね。昔は「かーさまかーさま」と呼んでくれて、私のお膝に頭を乗せて眠ることが大好きな女の子だったのに、今では強くて可愛い最強の女の子になってしまいました。

 

お母さん、とても誇らしいです。

 

でも、あまり無理はしないでね?と迷路の中を歩いている二人に思う。そう思いながら見つめていたその時、何を思ったのか。

 

左之助さんは私のトランクケースを開け、ひみつ道具を漁り始めた。何をする気なんでしょうか?危ないことをするなら流石に止めますけど。

 

「景、前に使ってたよな?」

 

そう言うと差し出してきたのは手のひらサイズに縮んだひみつ道具「ラジコン宇宙人」です。それ、一度も使ったことありませんよ?

 

「多分、使っていたのはドクトルですね。私は見ていただけですから、どうするんですか?」

 

「しとりとひとえに会わせる」

 

「……意地悪な人ですね」

 

しとりとひとえが怖がったらどうするの?

 

 

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