某剣客浪漫世界で私は物書きをする。   作:SUN'S

1085 / 1085
発明品です 序

ドクトル・バタフライの用意して置いていったひみつ道具を私達は眺めています。ひみつ道具「ガリバートンネル」は名前の通り、小人化できる発明品です。

 

しかし、ドクトル・バタフライの作ってきたものですからあまり直ぐに使おうとは思えません。ガリバートンネル自体は悪くないんですけど。

 

どうしてもドクトル・バタフライが、良からぬ事をしていそうという事を考えてしまいます。別に嫌っていたり、悪いと思っている訳じゃない。

 

ただ、どうしようもなく不安です。

 

一度だけ失敗して怖い目に遇ったから、彼の身体に変化を及ぼすひみつ道具には触りたいとは思えないのですが、しとりとひとえは普通に触りましたね。

 

「すげえ、小さくなったな」

 

「ガリバーですからね」

 

左之助さんはちゃぶ台の上を探検するしとりとひとえを見つめています。私は手早く作った迷路の真ん中にカステラを置いてみる。

 

迷路の奥に眠るのは巨大なカステラです。

 

「フフ、かわいいですねえ♪︎」

 

「景、今のは黒幕っぽいぜ」

 

「……黒幕じゃないです」

 

左之助さんまで、そんなことを言うの?と悲しげに見つめると「悪い。悪かった。泣かないでくれ」と私の事を抱き締めてきた。

 

べつに泣いていないです。

 

悲しいと思っただけです。

 

「左之助さん、もう良いですから子供達の冒険を眺めていましょう。ね?」

 

「……おう」

 

私の事を胡座を掻いている足の間に抱き込み、迷路の中を進んでいたしとりは門番のように立つ紙製の力士に電光丸を構え、ひとえは爪楊枝を放り投げた。

 

ひとえはアグレッシブになりましたね。昔は「かーさまかーさま」と呼んでくれて、私のお膝に頭を乗せて眠ることが大好きな女の子だったのに、今では強くて可愛い最強の女の子になってしまいました。

 

お母さん、とても誇らしいです。

 

でも、あまり無理はしないでね?と迷路の中を歩いている二人に思う。そう思いながら見つめていたその時、何を思ったのか。

 

左之助さんは私のトランクケースを開け、ひみつ道具を漁り始めた。何をする気なんでしょうか?危ないことをするなら流石に止めますけど。

 

「景、前に使ってたよな?」

 

そう言うと差し出してきたのは手のひらサイズに縮んだひみつ道具「ラジコン宇宙人」です。それ、一度も使ったことありませんよ?

 

「多分、使っていたのはドクトルですね。私は見ていただけですから、どうするんですか?」

 

「しとりとひとえに会わせる」

 

「……意地悪な人ですね」

 

しとりとひとえが怖がったらどうするの?

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

読者層が似ている作品 総合 二次 オリ

もしも「るろ剣」の世界に糸色景がいたらのスレ(作者:SUN'S)(原作:るろうに剣心)

「某剣客浪漫世界の物書きお姉さん」が本誌だったら?という感じのスレっぽいやつです。▼【本編】▼https://syosetu.org/novel/327970/▼【黒死の蝶の唯一留まる花】▼https://syosetu.org/novel/381420/▼【風薫る日陰に寄り添う妙花】▼https://syosetu.org/novel/387840/▼【か…


総合評価:979/評価:6.42/短編:333話/更新日時:2026年05月27日(水) 22:35 小説情報

泥棒一家の器用貧乏(作者:星乃 望夢)(原作:ルパン三世)

出逢いなんていい加減なものだ。▼砂漠で別れた女と出会すほど偶然に左右される癖に、時にはゲームみたいにソイツの人生を変えちまう。▼なら自分の出逢いも、正しくそういった出逢いのひとつだと言える。▼※ルパン側でガッツリてあんまないなぁって思って出来上がりました。映画とTVSPの知識しかないニワカですけど許して。 ▼今更ですけど、ノワールのイメージ画をうpしてみたの…


総合評価:19478/評価:8.69/連載:41話/更新日時:2025年10月18日(土) 12:00 小説情報

後方支援者面で行けない0084(作者:乾燥海藻類)(原作:ガンダム)

本作は拙作『後方支援者面で行けない宇宙世紀』の続編です。まずはそちらをご覧ください。


総合評価:3677/評価:8.51/完結:16話/更新日時:2025年12月30日(火) 12:40 小説情報

転生して型月版・沖田総司になったけど、労咳を克服したら明神弥彦の母になっていた件 〜るろ剣世界で最強のママやってます〜(作者:だいたい大丈夫)(原作:るろうに剣心)

かつて京都を震撼させた「人斬り抜刀斎」と並び称された、新選組一番隊組長・沖田総司。▼労咳の運命を越え、彼女が手にしたのは平穏な明治の世と、亡き夫が残した一人息子・弥彦だった。▼しかし、その剣はまだ、錆びついてはいない。▼「たまには人を斬っておかないと、腕が鈍るでしょう?」▼昼は息子の教育に頭を悩ませる士族の未亡人。夜は月夜に紛れ、暗殺者として死体の山を築く。…


総合評価:3084/評価:6.92/連載:83話/更新日時:2026年05月26日(火) 23:15 小説情報

新任教師『次元大介』(作者:レイゴン)(原作:ブルーアーカイブ)

▼色々な二次創作を見ていたらふと頭の中に思い浮かんでしまった概念▼「あれ?次元って銃教えるの上手そうだし、大抵の銃使えるから絡ませやすくね?」と……▼アビドス編1~2章 完結▼花のパヴァーヌ編1~2章 完結▼エデン条約1~4章 完結▼カルバノクの兎1章 完結▼Vol.EXEXは、コラボ、もしくは記念イベント回ですので、一部章のネタバレを含みます。▼ご了承くだ…


総合評価:9173/評価:8.82/連載:138話/更新日時:2026年05月24日(日) 02:03 小説情報


小説検索で他の候補を表示>>