ラジコン宇宙人を打倒したしとりとひとえはお皿に乗ったカステラにキラキラと目を輝かせて、一緒に小さくなっていたスプーンを使って生地を掬って、可愛らしくいっぱい食べています。
とても可愛くて素敵ですね。しかし、左之助さんと一緒に子供の事を見つめるのは日常的にしていることですが、小人化した姉妹を見つめるのは珍しいです。
「流石にオレの子供だな。化け物だろうが何だろうが無視して斬りに行きやがったぜ」
そう言うとカステラを食べていた二人を手のひらに乗せた左之助さんは大きく手を振っているしとりとひとえに笑みを向ける。
「次は何か作れるか?」
「即席になりますけど。お家なら」
「よし。やってみるか」
ドールハウスとも言える物をひみつ道具を使って手早く作り上げ、しとりとひとえを招く。玩具のお家に住むのは、女の子は何度か思い浮かべる夢ですね。
もっと可愛く仕上げてあげたかった。
そう思いながらも玩具の建物を走り回り、ハンカチーフや綿を使って作ったベッドやソファに座り、にこやかに天真爛漫に笑う二人に胸の奥が温かくなります。
「景もこんくらいになったら籠に詰められるのにな。そしたら全部世話してやれるのになあ」
「は、はあ……?(あれ?でも籠に閉じ込めてお世話って、私のお世話をするって奥さんなのに立場がペットと変わらない?)」
ちょっとだけ困惑するも、左之助さんは冗談でそんなことを言わないことを思い出し、不安と恐怖で顔色を悪くしながら、顎に手を添えて考え込む。
私の事に気付いていない左之助さんにバレないように、ゆっくりと深呼吸を繰り返して、平常心を保ちながら楽しく遊ぶ三人を見つめる。
「(私は危ないことはしたくないんですけど。左之助さんをガリバートンネルに押し込めば……ああ、逆に押し込まれて、虫籠か鳥籠に詰められて、本当に私はどこにも逃げ場を失くしますね)」
それだけは怖いのでやめましょう。
私の方を見て首を傾ける左之助さんに「なんでもないですよ」と伝えて、しとりとひとえの姉妹が楽しく遊べるものを、もう少し作ってみようと考える。
しかし、本当に怖くなりますね。
左之助さんの愛が重くどろどろとしているのは理解しているけど。もしも、二度目の転生があったのなら、きっと私はまた左之助さんに出会うはずです。
「(それは素直に嬉しいことではありますね。まあ、あまり素直に喜べないところもありますけど)」
普通は奥さんを閉じ込めないはずです。
……閉じ込めませんよね?