本日快晴。
なので、倉に仕舞っていた道具のお片付けです。
流石にやることは多いですが、私には力持ちの旦那様と子供達がいますから大丈夫でしょう!と意気込みつつ、虫食いに遭っていないかを確かめる。
着物や書物は危険なのです。
「ひゃあっ!?」
しとりの大きな声にビックリして尻餅を突きそうになる私の事を片腕で支えてくれた左之助さんにお礼を言いつつ、しとりの方を見ると、あからさまに人ではない何かに手を掴まれているのが見えました。
「……左之助さん、あの木箱私は知りませんよ?」
「ん?ああ、一月前の南蛮品のヤツだな。景に見せるのをすっかり忘れてたぜ。しとりよひとえも父ちゃんとこに来い」
「ヌメヌメ、ぬちょぬちょ!!」
「ねーさま、まってぇ」
うっすらと見えるしとりの腕を掴んでいた手に近付き、恐る恐る木箱の蓋を開けると白く濁った目と見合ってしまう。お化け?と一瞬、考えるも────。
直ぐに理解してしまった。
「貴方、鮫ですね?」
「う、海に、帰りたいぃ……」
左之助さんに目配せして、木箱を倉の運んで貰う間に「氵」に「毎」の文字を合わせて「海」のモヂカラを使い、桶に海の塩水を蓄える。
「しとり、ひとえ、お願いします」
「ん!さっきのぬちょぬちょの仕返し!」
「ひーは、えと、んとね、えいっ!!」
バシャバシャと木箱の中に放たれた海水を受け、鮫は復活し、大きな身体を弾き上げる。
やっぱり、予想通り────。
「シャッキーン!!オレ、復活だよ!」
「……なんだこいつ」
「サメさん!足ある!ねーさま!サメさん!」
「ん、ん?さ、め?ん?ん?ん?」
お船の上で見たことのあるしとりは困惑し、左之助さんの事を見遣る。しかし、左之助さんも本当に戸惑っているので答えを知っているのは私だけですね。
「(どう見てもシャッキー・チェンなんですよね)」
しかし、なんでこんなところに?と悩む。
プレシャス関連ということは「VSシリーズ」も世界は踏襲することになるのですが、私は下手したらプレシャス扱いを受け、あんな玩具のように扱われる?
……ベリアロクみたいにはなりたくないですね。
そもそも私の顔だけアイテムも欲しがる人はいないでしょうけど。プレシャス扱いを受けるとしたら、私の使っていたショドウフォンぐらいですね。
「助けてくれてありがとう!オレ、激獣シャーク拳のシャッキー・チェン!よろしく!!」
「お、おう、宜しくな。サメ」
「サメさん、ちゃっきーていうの?」
チャイルドプレイですか?
違いますね、やめよう。