某剣客浪漫世界で私は物書きをする。   作:SUN'S

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古い傷 急

ワイイン。

 

外印の清国で名乗っている名前を知り、私達の今後の方針は外印の確保もしくは撃退ということになりますけど。緋村剣心を狙う理由は、分かりませんでした。

 

彼の事を止めることに一役かった記憶はあります。が、そこまで怨み恨みを重ねるほど緋村剣心は関わっていない。いえ、雪代巴の件を考えると、二度目の絶望を与えるためかも知れない。

 

「(向こうで何を研究しているのか分からない。動物型とヒト型のホムンクルスでは性能差は歴然───皮肉を込めて、蛾のホムンクルスを作っているかもですね)」

 

そう一人で考える最中、左之助さんと緋村剣心は悩んでいます。外印は、私と薫さんを拐って改造しようとした人ですから警戒するのは当たり前ですけど。

 

ホムンクルス化。

 

ドクトル・バタフライと違って完全独学のため通常の変態とは異なる成長を迎えている可能性もあり得る。もしもそうなら私と緋村剣心を求めるのは、その失敗作を投与し、仲間に引き込むためでしょうね。

 

「景、なにか分かるか?」

 

「流石にこれだけでは分かりません」

 

「で、ござるか」

 

大陸の妖怪や自動人形、他にも女傑族や呂家など外印にとって「素材」に成り得るものは豊富です。もしも、人を使っているのなら日清戦争は更に酷いものになるかも知れません。

 

「あんま難しく考えず、あの爺の好きなように動かれずに戦えば良いんじゃねえのか?」

 

そう明神君は口ずさむ。

 

それも可能と言えば可能です。いえ、むしろ一番現状の打開に繋がる行動です。

 

「ソイツは外印が日本に居たらだろ。あの爺はだだっ広い清国に逃げて、虎視眈々とオレ達の隙を狙っている。戦おうにも相手がいない」

 

「じゃあ、どうするんだよ」

 

「乗り込むか。来るのを待つ。あの爺は自分の手柄や才能をひけらかして自慢しねえと我慢できない馬鹿だ。ソイツがただ待っているだけだと思うか?」

 

「……確かに、拙者達の前に何度も顔を出し、自分の芸術品の素晴らしさを説いていたでござる」

 

緋村剣心もまた同意する。

 

「私と景さんもよく分からない手記や研究成果を語られたけど。あれもそうなのかしら?」

 

「内容次第ではそうかもですね」

 

ほとんど中二病前回の馬鹿げた台詞でしたけど。

 

ああいうのはダメです。自己中心的すぎますし、誰かの発明品を自分の物のように語るなどしてはいけません。なにより泥棒は悪いことです。

 

しかし、危険な事は変わりませんね。

 

「姐さん、オレらゲインとかいうの知らねえんだが」

 

「え?あ、ああ、えと、外印というのは元々緋村さんを狙っていた人を手伝っていた人で、妄想と現実の区別が付かなくなってしまった人です」

 

「要するにヤバいヤツだな」

 

長谷川君の忌憚のない発言に苦笑を浮かべる。

 

事実ですけど、オブラートに包みましょう。

 

 

 

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