元禄の時代は戦国時代。
ちょうど「犬夜叉」や「戦国の三日月」など起こっていた時代であり、私は正確にその時代の出来事を知っている訳では無く、前世の概ねの概要を知っているだけ。
この世界の戦国時代は知りません。
そもそも戦骨という規格外すぎる転生者の存在に加えて、「修羅の刻」の不破と陸奥もいるわけです。ひょっとしたら「信長のシェフ」も加わっている可能性だってあり得るわけですし。
他の武将や大名もいる。
その中に妖怪も混じるわけで、規格外の戦骨を御せる大名は一人も居なかったのは事実。当の本人も傭兵として戦場を駆け抜ける兇鬼です。
「(向こうの世界だと、おそらく『仮面ライダー響鬼』も加わるわけです。そうなると戦骨一行の戦力はどうなっていたのでしょうか……)」
此方だと「蛮竜を振るう過剰戦力の戦骨」「獣の槍を使える草太郎」「黒巫女の椿」と名だたる猛者がいるわけですが、あの頃から何年も経って、おそらく向こうは「半妖の夜叉姫」の物語でしょうけど。
───何故、今さら戦骨の事を思い返すのか。
それは、呂虔の話を聞いたからです。
「外印の手記に残っていたモノから考えるに、大陸に渡った戦骨の亡骸か木乃伊を利用するつもりなのかも知れませんね」
「ふむ、私も同じ考えに至っていたが肝心の魂は牙鬼軍団に差し出した千年パズルの中だろう」
「そうです。だからこそ、外印は最強の手札を手に入れるために千年パズルを探しに来るはずです。その過程で私か緋村さんに襲撃を仕掛ける」
ドクトル・バタフライの肯定に更に言葉を続け、左之助さんの方に視線を向ける。
「あのバケモンを引っ張り出して何したいんだよ」
それは、同意しますけど。
化け物と揶揄するのはダメですよ?
「ところでよ、オッサンはさっきから景の背中に何してんだ。ぶん殴るぞ」
「肺機能を刺激して呼吸を整えているだけだが?」
「オレでも良かったろ」
「左之助さんだと力が強すぎるので」
申し訳なく思いながら、そう告げると左之助さんは不満そうに私の事を引っ張り寄せて、ドクトル・バタフライの事を見据えています。
「んッ…苦しいです」
ぎゅうっと私の事を抱き締める左之助さんにそう伝えるもドクトル・バタフライに対抗心を燃やすばかりで全く私を見てくれない。
ちょっとだけ寂しく思ったりしつつ、左之助さんの頬っぺたを両手で挟み、目線を下げてもらう。ちゃんと私の事を見て、判断して下さい。
「私はあなたの妻ですから、ね?」
「さては、当て馬にしたね?」
そんなことはしていませんが?