某剣客浪漫世界で私は物書きをする。 作:SUN'S
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絶景編
改悪の手 序
ドクトル・バタフライの訪問。楯敷ツカサの来訪。どちらも時間を見計らって、人の少ない時間や止まった時間の中を進んできました。
二人とも視線を集めやすい人ということは分かっていますけど。やっぱり、気になるものは気になってしまいます。
しかし、聞けない。
みんな、誰にも言えない秘密を抱えているように、ドクトル・バタフライや楯敷君だって言えない秘密を抱えているのは当たり前の事です。
「かーさま、どうしたのー?」
「母ちゃんは考え事だな」
私だって人に話せない秘密はあります。
未だにこっそりと左之助さんの春画を売っていたり、緋村剣心の錦絵を薫さんに渡していたり、春画を描いていたり、ちょっと裸婦画を描こうかと悩んだりしてます。
だからこそ、考えないといけない。
暴露ほど怖いものはありません。
「ん!母様、起こす!」
「しとりも止めとけー?」
いえ、いっそのこと隠している秘密を暴露してしまえば憂いも蟠りもなく、いつものように過ごせる可能性もあります。が、今とそんなに変わりませんね。
「(問題は、私の蔵書に関してです。確実に未来の子供の誰かが世に放つ事は分かりきっていますし。幾つか読めないように細工を施すべきですね)」
「母様、抱っこ!」
「え?ああ、ふふ、いいですよぉ」
「ん!」
まだまだ甘えん坊さんなしとりを抱っこしてあげ、左之助さんの方を見ると逆さまになっているひとえを掴み、少しだけ焦っているようにも見える。
私が考え事をしている間になにが?と困惑しつつ、しとりの背中を優しく撫でていると、ひとえが左之助さんの手でグルグルと回り始めました。
なぜ?
「ん!ひーちゃん、ぐるぐるしてる!」
「おー?」
「景もやるか?」
「え?い、いえ、流石にそれは」
恥ずかしい、というか。
私、重たくないですか?
「ん!わたしもやる!」
「しとりにしてあげてください」
そう言うと左之助さんは残念そうな表情を浮かべ、しとりとひとえの事を片手で抱き上げ、ぐるぐると中庭の真ん中で回転し始め、私はそれを眺めています。
「「おー?」」
「目ぇ回してねえな?」
私に似ずに酔いやすい体質ではないようですし。しとりとひとえはお船にも飛行船にも乗って、どこまでも自由に飛んでいけますね。
きっと、それはとても素敵な事です。
「ど、どうした?なんで泣いてんだ?」
「え?あ、あはは、なんででしょうね」
目元の涙を指先で拭い、ハンカチーフを使って涙を拭き取っても拭ききれず、ちょっとだけ二人の大人になる姿をみれない悲しさが溢れてしまいました。
「某剣客浪漫世界の物書きお姉さん」が本誌だったら?という感じのスレっぽいやつです。▼【本編】▼https://syosetu.org/novel/327970/▼【黒死の蝶の唯一留まる花】▼https://syosetu.org/novel/381420/▼【風薫る日陰に寄り添う妙花】▼https://syosetu.org/novel/387840/▼【か…
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