「ニンニン巻物」とは、変化の術を使用できるひみつ道具であり、大抵は動物に変身するけれど。置き物や壁にも変身することは出来る代物です。
その「ニンニン巻物」に遁術(火遁・水遁・風遁・雷遁・土遁の五属性)をプログラムし、巻物を噛む行為と印を結ぶ事により、特定の忍術を使える。
「ん!わたしもやりたい!」
「おいおい、危ないかも知れねえぞ?」
「ん!平気!」
「フフ、じゃあ、私の真似をしてくださいね?」
「ん゛!」
左之助さんの忠告も天真爛漫な笑顔で潜り抜け、比較的に危なくない水遁を選んだしとりは小さな口で巻物を噛み、私の手の動きを真似て、忍術を使う印を結ぶ。
すると、塀の一部が変化し、生け簀に向かって水を流す小さな滝壺が現れる。「NARUTO」に登場する水遁・滝壺の術ですね。
「おー!」
「酒は出ねえのか」
「出ませんよ、流石に」
ですが、大気中の水分を集めて滝に変えるため、自然と生け簀内の水も利用し、増えず、減らず、穏やかな滝が流れ続けることになります。
折神達も喜んでいますね。
「かーさま、ひーもやる!」
「フフ、ひとえもですか?」
「あい!」
「じゃあ、お母さんの手をゆっくり真似してね?」
ペタペタと小さな手を動かし、私の手の動きを真似するひとえが目の前に小さな水の球体を作る。大きすぎると危ないので手のひらサイズで良かった。
「ねーさまにあげる!」
「ん!?」
ブンと左手を振り抜いて、水の球体を投げるひとえにビックリしながら電光丸を抜刀し、真っ二つに両断したしとりは「ん、危なかった…」と言いつつ、濡れた刀身を手拭いで拭いています。
「ひとえ、いきなり投げるのはダメですよ?ちゃんと投げるときは、投げてもいい?と聞かないとです」
「あい!」
「やべえな。二重の極みで水を吹っ飛ばせるか、試したくなるじゃねえか」
それは、ちょっとだけ気になりますね。
水は他の物質と違って、流動体です。
氷になってしまえば簡単に衝撃が伝播し、二重の極みは撃てるはずです。が、水になるとどういう結果になるのでしょう。
やはり、水柱を作る?
それとも内側に衝撃は浸透し、霧散する?
色々と頭の中を巡る考えにウンウンと唸りつつ、左之助さんを見ると生け簀に向かって二重の極みを放とうとして、折神達の猛抗議を受けている。
「左之助さん、そこは住んでいますから」
「まあ、そうだよな」
「あの、だから撃とうとしないでください」
そこで止まるべきでは?と困惑しながらも左之助さんの手を掴み、二重の極みを止める。撃つ前だから出来ることですね。