「外印は日本に帰国していると」
「はい。それと、申し訳ないんですが。しとりが迅雷義塾の生徒に『烈火の炎』を読ませてしまったらしくて、もしかしたら広がっているかも知れません」
「ふむ……確かに繋がっている。だが、そう気負う事はない。世界規模の危機を引き起こす出来事は起こらず、少しバトル漫画の比率がまた上がるだけだ」
ほのぼの系を描くと格闘漫画やバトル漫画の悪役の方の餌食や標的になってしまう可能性もあり、おいそれと描くわけにはいかないんです。
比率を考えると描くべきなんですが、ギャグ漫画の時空を描けば緩和する代償として、物理法則は変化して殴り飛ばして星に変化したりと大変な事になる。
そうなると必然的にバトル漫画の法則も変わるわけです。空中浮遊したり、いきなりビームを撃ったりと大変な未来になることは簡単に想像できます。
私としても危険な事は避けたい。
「しかし、烈火の炎か。私も読んだ事はない」
「……読みますか?」
「良いのかね?いや、ありがとう。次回の定例会議まで内容を把握し、その議題を話すつもりだ。ススハムも第二子を出産したそうだが……」
「えっ、私聞いてませんよ!?」
「心労を与えないためだよ」
その心遣いは嬉しいです。
でも、お友達のお祝いはしたかったです。
「うう、どうして私だけ……」
「まあ、次の会議でお祝いしてあげなさい」
「そうします、ぐすっ」
私だってお祝いしてあげたいのに、黙っているなんて悲しいです。私の事を思うなら、一言でも子供が生まれると教えて欲しかった……。
過ぎてしまったことを嘆くのはおしまいです。
────とは言えです。
そうなるとススハムに外印を探して貰うのは難しくなりました。彼女の足の速さを借りて、外印の事を探して貰うつもりだったんですけど。
やはり、他力本願すぎましたね。
ススハム並みに速いとなると、緋村剣心か瀬田宗次郎の二人になりますけど。二人にお願いすると、また怪しまれたり勘繰りを勝手に始めそうなんですよね。
いい加減に黒幕と考えるのはやめてほしい。
「では、次の会議で会おう。刈羽と安居院君にも話を進めるが構わないかね」
「構いません。今回の議題は子供達も聞いておいて損はないでしょうし。安居院さんは華族の家系、おそらく魔導具も幾つか流れ着くはずです」
「ふむ、あり得るな」
問題は、その魔導具の数です。
増えている可能性を考えるべきですね。
安居院さん、「ゴールデンカムイ」が始まる前に、魔導具をそのまま鯉登少尉に渡したりしてしまうかもしれませんからね。