黒いモバイレーツを開き、見覚えの無いレンジャーキーを取り出す楯敷君の姿を見ながら、ドクトル・バタフライに掴まれ、ススハムは赤ちゃんを、私は安居院さんを抱えて、部屋の外に飛び出す。
幻想虎徹は桐さんと逃げましたね。
「メーカイチェンジ」
■■■■■■■■!
真っ黒な海賊服は肥大化し、彼の身体を包み込んだ瞬間、ノイズを巻き起こし、黒い怪人が現れた。ダークディケイドとは違う。完全な別物とも言える怪人態に私は目を見開いてしまう。
「バスコ?」
「残念だが、オレはアイツじゃねェ!」
その発言と共に繰り出されたパンチが不破信二を殴り飛ばし、部屋の外へと吹き飛ばし、続けざまに放れる蹴りが楯敷君の身体を地面にめり込ませ、力任せに踏み砕かれ、部屋の床を貫通させる。
メーカイ。明快……?
「……思い出した。楯敷君、その姿はバスコ・タ・ギルですね」
「この世界線のアンタとオレは初対面の筈なのに、向こうのオレと同じで、楯敷君って呼び方はなのは変わらないのか?」
「楯敷君は、楯敷君ですから」
「ハアァァ……うざってえな」
KAMEN RIDE DARK DECADE
「調子に乗るなよ、オレェ…!」
私を殴ろうとするバスコ・タ・ギルの姿に変身した楯敷君の拳を、ダークディケイドが受け止め、頭突きを見舞い、殴り返した。
「俺も混ぜろッ!!」
そんな楯敷君の二人に飛びかかって、生身のまま怪人と仮面ライダーと渡り合える不破信二の異常すぎるタフネスさに私はこめかみを押さえる。
少し粗っぽいですが、丸く収まり掛けていたのに最悪の拗れ方をしてしまいました。止める方法を考え、グルグルと巡り合わせる。
「糸色家、もはや会議の段階は過ぎている。楯敷ツカサは似ているが、アレはもう別人だ。愛のために悪に成る男と、快楽のために悪に堕ちた男、助力するのは決まっているだろう」
分かっています。
しかし、そうなると困ることもあります。
「来い!戦闘員共!!」
「迎え撃つぞ、ゲンジロウ!シゲル!」
「憂さ晴らしだ。スパーク、
「パーティー用のケーキを仕込んでたんだがな」
ドロドロやマゲラッパ、ナナシ、和をモチーフとした戦隊の戦闘員達が空間を抜けて現れる。『炎神戦隊ゴーオンジャー』に存在する世界を通り抜ける空間に似ている。
いえ、実際にそうなのでしょう。
「呆れたわ。ヒーロー大戦の劣化版じゃない」
「す、ススハムさん、それは……不破さん、二人の動きを止めて下さい!」
ヒーロー大戦。
成る程、確かにそれならばいけるかも知れません。