某剣客浪漫世界で私は物書きをする。   作:SUN'S

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揮毫敷奏 破

しとりとひとえは「てるてる坊主」を作り出して、今日も遊んでいます。以前よりも集中力は増し、二人の瞳孔は光る瞬間も増えてきた。

 

表向きはモヂカラを高めて、護身用の相棒を作り出す練習。ですが、コンセントレーション・ワンという超集中状態を自己的に発動する感覚を覚える特訓でもあり、しとりとひとえの姉妹の成長率は花丸です♪︎

 

集中した一瞬(コンセントレーション・ワン)」自体は私も使える。いわゆるゾーン状態に近しく、私の場合は『前世の記憶の保持』を発動し、未来予測と未来予知の高速演算処理に使用してしまったけれど。

 

あれはダメですね。

 

普通に鼻血を出して、血涙しました。

 

「んにゃー!ねーさま、つよい!」

 

「ん!ひーちゃん、くすぐったい!?んんんっ!」

 

てるてる坊主を倒されたひとえはしとりに飛び付き、ワシャワシャと実姉の頬っぺたや髪の毛、脇腹をコチョコチョとしている。

 

しかし、問題は遊び場が書斎なところです。

 

居間やお部屋でも遊べるはずですけど。

 

何故、私の目の前に。

 

ああ、いえ、私が危ないことをするときはお母さんの目の前で見ているときにするように伝えたんでした。それなら納得です。

 

しかし、どうしましょうか。

 

あまり危険な行為は控えてほしい。外印の襲撃を想定し、二人に教えているわけですし、そうなると二人の反応は真面目で良いものです。

 

「かーさま、ねーさまつよい!」

 

「モヂカラの質の濃さですね。」

 

「しつこいの?」

 

「ん!わたしはねばり強い!」

 

そういうことではないんですけど。いえ、二人がそれで納得しているなら、問題ないのかも知れませんね。…やっぱり、だめですね。

 

危ないことには関わってはいけません。

 

「良いですか?普通に絵を描くのではなく、筆に『強くなって』『負けないで』と思いを込めて、描けばひとえのてるてる坊主も強くなります」

 

「つよく……つよーーーーい!!」

 

そう言ってひとえの描いたてるてる坊主をしとりのてるてる坊主が真っ二つに分離し、緩やかに倒してしまいました。

 

「ん、わたしの方が強い。お姉ちゃんだから!」

 

「むううぅっ、んにゃああーーー!!」

 

「ん゛ん゛ん゛ん゛ッ!!!」

 

フンスと自信満々に胸を張るしとりの顔に飛び付き、逆肩車を披露するひとえに感心しながら、落ちても大丈夫なようにひとえの背中に手を添える。

 

「危ないですから、お母さんのところに」

 

「あい!!」

 

ガバッと飛び付いてきたひとえを支えきれず、背中から床に倒れそうになるも個魔の方の影の中に沈み、痛みも衝撃も受けずに済みました。

 

 

 

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