少し気だるさを感じながらも家事をこなし、私はゆっくりと娘達と過ごす。左之助さんも一緒に過ごして、みんなが寝静まった真夜中、私はドクトル・バタフライと一緒に彼の屋敷に来ている。
「こんばんは、楯敷君」
すでに集まっている二人の楯敷君に加えて、向こう側の私も席に座っています。まだ、本当に辛うじて向こう側の私の方が元気ですね。
ちょっとだけ羨ましいです。
「お久し振りです」
「はい。お久し振りです」
自分がもう一人いるという光景にクスクスと笑いながら、私は向こう側の私の傍に座り、白黒のドクトル・バタフライの近くに腰掛ける海賊服とジャケット姿の楯敷君の事を見据える。
「で、どっちのヤツを貰うんだ」
「『スーパー戦隊』側の糸色景の能力だ。ドクトル、お前達の案を使う。それから『仮面ライダー』側の糸色景にも協力してもらう」
その言葉に、みんなの視線が集まる。
けど、ススハムは来ていない。
やっぱり相談もなく決めたこと怒っているんでしょうね。それでも私は未来の子供のために出来る事を信じて、この命も捧げるつもりです。
「糸色……いや、仮面ライダーの」
「呼び方、変えますか?」
「いえ、私を名前で呼んで貰えれば」
そう言って私達は名札をつける。
「A景とB景は手を繋げ」
しかし、呼び方はあまり変わりませんでした。
「触るけど。暴れないでくれよ?」
「はいっ」
仮面ライダー側の楯敷君の手が私の胸に触れ、身体の中にあるものを引きずり出される感覚に気持ち悪さと恐怖を感じ、手を握る強さが増してしまう。
「んッ…いっ、あ゛ああぁっ!!?」
バチバチと弾ける力に楯敷君の手が焼け、彼は苦し気に息を吐き捨て、それを自分の身体の中に押し込み、ゆっくりと取り込んでしまった。
もう、私の『物語を繋げる能力』は無くなった。
ぽっかりと穴が開いて……。
「あえ?……鼻血が、あっ、げほっ」
「「「────ッ!!!」」」
「わ、私が死んじゃいます!早くドクトル達の考えていた案を教えてください!」
私の焦った声が響く最中、海賊の楯敷君が向こう側の私の胸に手を押し当て、もう片方の手を鼻血と吐血、耳血に血涙を流す私の胸にも手を押し当てた。
「糸色、アンタの能力を半分に別ける」
「ッ、分かりました。それなら惜しみ無く託せます。それで、もう一人の私が助かるなら力でも寿命でも何でも使いとって下さい!」
私の言葉が聴こえる最中、欠けた穴に何かが入り込んでくるのがわかった。彼女の描いた物が、頭の中に流れてくる。