翌々日。
凍座白也は左之助さんと緋村剣心、明神君の三人と楽しく戦って満足していました。半死半生のままやって来たときは泣きそうになりましたけど。
左之助さんの激怒っぷりも怖かった。
いったい、何をしたんでしょうね。とても怖いですし、聞きたいとは思えませんけど。怖いものは怖いので聞かないことにします。
「二度とやるか。阿呆が」
「お疲れ様です」
よしよしと傷だらけの包帯まみれの左之助さんの頭をお膝の上に乗せたまま撫でて上げつつ、ここまで喧嘩の後に怒っている彼にも珍しさを抱く。
「景の頼みでも二度とアイツと戦わんぞ」
そう言って私の太股に顔を押し付けるようにうつ伏せになった左之助さんに戸惑いつつ、後頭部をよしよしと撫でてあげる。
これは、いいんでしょうか?
窒息なんてしませんよね。
少し不安になっていると腰を捕まれ、お腹に頭を押し付けるように抱きついてきた左之助さんに、またビックリしていたそのとき、しとりとひとえも左之助さんと同じように飛び付いてきました。
「お前ら、軽すぎるぞ?」
「ん!父様が重いだけ!」
「とーさま、ムキムキ!」
「脂肪はありませんからねえ」
「お前は先ず太る努力だな」
私は脳の使用量が常人の数千倍はありますし。太ろうにもカロリーを消費するスピードのほうが速すぎて、まともに太ることは出来ません。
爆弾級の高カロリーを摂取し続ければ太ることは出来るでしょうけど。明治時代にそんな高カロリーすぎる食べ物なんてありません。
作ろうと思えば出来ますけど。
やっぱり、怖いのでしません。
「しとりとひとえもいっぱい食べろよ。そうしねえと母ちゃんみてえに悪い男に捕まっちまうからな」
「とーさま、わるいおとこぉ?」
「ん!父様は悪い男!」
「いや、オレじゃなくてだな」
まあ、左之助さんのしたことを現代風に言ったら「中学2年か1年生の私と結婚した高校3年生」ですけど。この明治時代では普通の事ですからね。
その事を加味しても中々の色男です。
未だに女学生や婦人会の人達に根強いファンを持っているので、左之助さんの春画は今年も飛ぶように売れ、私はとても満足しています。
やはり、筋肉質な男性は素敵ですよね。
「また、変なこと考えてるな」
「いえ、左之助さんは人気者だと思っていただけですよ。悪を気取る人より、左之助さんのように硬派な人のほうが私は大好きです」
「ん!わたしも父様が好き!」
「ひーもすきだよ!」
「お、おお、悪くねえな……」
でも、悪いことを隠すのはやめてほしいです。