先日の襲撃以降、黒の騎士団は来ていません。
彼らの目的は諏訪湖の地下に存在するのですが、その事実を知っているのは私だけです。アニメオリジナル編「黒騎士団」のキーパーソンを務めるハンス博士は老年だったため、既に亡くなっています。
故に、私なのでしょうね。
外印はどの様に私の事を伝えているのかは分かりませんが、未来予知や神通力の事を話しているのでしょう。ただの原作知識によるものなのに、そんなに持て囃されても私は困ります。
「景、あの外国人共はどうする」
「日本に滞在している人数は分かりません。ですが、実働部隊はあの三人でしょうね。目付きの鋭い彼の肩や胸の勲章は将校に与えられるものです」
「その感じだと国も分かってるな」
「ドイツです。黒の騎士団の隊長は不明ですが、明神君と戦っていた青年の名前はシュナイダーですね。迂闊に名前を呼ぶあたり、まだ向こうは油断しています」
そう伝えると左之助さんは「まあ、向こうからすりゃまだまだ島国だわな」と同意してくれる。
しかし、問題は真田忍群です。
私の記憶は絶対に忘れることは無いので、以前の御前試合に真田忍群の家紋はありました。その時に私の情報を得ることも出来るわけです。
「忍者には忍者です」
「……それ、なんだ?」
七色の仮面を取り出す私に左之助さんは困惑しています。これこそ秘策のひとつです。
「超忍者隊イナズマ」に続いて、御庭番衆の方々に用意していた「忍者キャプター」装備です。まさか、こちらも日の目を見ることが出来るなんて感無量です。
「お前、忍者を何だと思ってるんだ?」
「影に潜む者です。けれど、忍ばずとも良いことだってあると思っていますよ」
そう言うと家のあちらこちらで音が聞こえました。寝るときも視線を感じますから、常在してくれている人もいるのでしょう。
でも、お風呂場は止めてほしいです。
しかし、悩ましいです。本当ならあの時に決着をつけてほしかったのですが、斎藤一が「不老不死の霊薬」の廃棄を目論んでいる。
「お前は良いことを言ってるんだろうが、あそこに隠れてるひょっとこを見やがれ」
そう言って左之助さんの指差す場所にいたのは生け簀の近くに生えた木の後ろに隠れるひょっとこさんです。ですが、大きすぎる身体ははみ出ていますね。
アレはアレでかわいいです。
「元気そうですね」
「景もたまに阿呆になるな。あれを楽しそうなんて思えるのか。せめて岩か何かに隠れるほうにしときゃいいのに、なにしてんだ」
まあ、そういうときもありますよ。