某剣客浪漫世界で私は物書きをする。 作:SUN'S
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燃ゆる水面 序
「本当にあったわね」
洞穴の中に入ると明らかに人為的に掘った場所を見つけ、地下へと続く階段に薫さんはそう呟き、みんなは私の事を見てきます。
「木々に細工もありましたから」
「あったのか?」
「知らん」
「おろぉ」
明神君の問いに左之助さんも緋村剣心も答えられず、やっぱり私は怪しまれます。でも、実際に目印は有りましたからね。
「ほら、この壁もそうです。九字護身法の内獅子印を彫っていますから、印の意味は『悪を退ける』。外敵の侵入を拒むという意味があるわけです」
そう伝えるとお父様とお母様まで感心したように頷いていますけど。九字護身法は身固めの法ですから、普通に霊能力関係の技術ですよ?
「忍者も印を結ぶんだね。パパは知らなかったよ」
「公演で印を結んでるのに、何を今さら」
自分の美貌に絶対の自信を持つお父様は「いやあ、アレやると大ウケだからね!」と大笑いした瞬間、カラカラカラと音が聴こえてきた。
音や重さに反応する原始的な警報装置の「鳴子」の存在を伝え忘れていた事を思い出す。いえ、別に伝えなくても問題はないけれど。
「誰か来るでござるよ」
濡れた土を踏む音に緋村剣心が気付き、私に言ってきました。まるで私が何かしら準備している前提で話すので少しだけ困ってしまう。
「操さん、お願いします」
「任せなさい!」
私の言葉に飛び出す操さん率いる御庭番衆の方々は私の送った「忍者キャプター」の特殊装束を身に付けていますが、操さんは四乃森蒼紫達と同系統の「超忍者対イナズマ!!SPARK」に登場する「飛燕」の忍び装束を身に付けている。
ものすごく頼み込まれて、ドクトル・バタフライと一緒に使った装備です。過剰戦力に思えるかも知れませんが、御庭番衆は糸色家の忍びを束ねるため、相応の強さを示す必要があるのです。
「景、お前……」
「な、なんですか?」
「いや、怪しまれるのも仕方なく思えてな」
「なんでですかっ」
ちょっとだけショックを受けつつ、操さんの高笑いが聴こえてくる。忍び装束の性能は遺憾無く発揮できているようで安心しました。
「とりあえず、先に進むか」
「ああ、斎藤が外で待っているでござる」
斎藤一は洞穴に入ってこなかった理由は分かりません。あの人なら着いてきてくれると思ったんですが、意外と暗いところが怖かったりするのでしょうか?
「多分、怖がっては違うと思うぞ?」
「声に出てましたか?」
「いや、景ならそう考えるだろ?」
成る程、これは夫婦の信頼ですね。
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