「……石油の臭いかこれ?」
「石油って、あの?」
「不老不死の霊薬とは名ばかりでござるな」
「実際、不老不死より大量の石油を確保し、戦力を高めることに使えば相応の軍事開発は進みますよ。ただ、此処はガス田も多そうですね」
地面を軽く踏めば黒いものが染みだし、ジワジワと小さな黒い水溜まりが出来る。石油の油田として、此処を確保できれば高額収入は間違いないけれど。
掘削の火花を想定し、原始的な木製工具を使用して舗装する以外に利用は出来ませんね。
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此方に向かって不意討ちを仕掛けようと
馬に乗って現れた男は、古びたお堂で私達の事を狙っていた黒の騎士団の人間ですけど。やっぱり、乗馬槍を構えた姿は様になっていますね。
「景、あとで話がある」
「語学は本を読めば学べますっ」
「いやー、パパは無理だったよ?」
「世さんは似非てるものね。なぜかしら?」
「HAHAHAHA」
お父様とお母様のやり取りを聴きつつ、くの一を引き連れている彼らに目を向ける。その、破廉恥すぎる格好はダメだと思うのですけれど。
いえ、あれは鎖帷子ですよね。
「ん!透けてる!寒そう!」
「しとり、ありゃあ鎖帷子だ。忍者が刀や槍の刃を防ぐために着込むヤツだから、服があんなに透けてる訳じゃねえんだ」
「? そうなの?」
「そうだ」
「左之、向こうのくの一が睨んでるでござるよ」
「なんでだ!?」
なんでって、変な事を言うからでは?と首を傾げながら、しとりとひとえを連れて後ろの方に向かい、左之助さん達と黒の騎士団は向かい合う姿を見つめる。
「霊薬の在処と知恵の女も一緒だ。傷つかず、他の人間は始末しろ」
その言葉に合わせて動き出す軍服の男達は剣や斧を構える。左之助さんと明神君の二人が構え、私達は更に先へと向かうことになりました。
しかし、ですね。いくら左之助さんが強くても素手で斧に挑むのはダメだと思います。怪我したら危ないですし、せめて鎧か防具を身に付けてほしいです。
爆心の鎧、呼ぶべきでしょうか?