某剣客浪漫世界で私は物書きをする。 作:SUN'S
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聖剣云々 破
九能家の倉に「剛刀・風林火山」は在った。
残り八本の聖剣は存在しているということになりますが、恐る恐る「前世の記憶の保持」を使って、鳳凰天舞の事を確かめると刀々斎様でも灰刃坊でもなく、全く知らない人間が、刀を打っていました。
転生者の可能性もありますが、何処かで見た記憶のある風貌に記憶の中を探っていると、一人だけ該当しました。この鳳凰天舞を初めとした聖剣を打っていたのは、私も会った事のある幻想虎徹です。
「元々は鍛冶に携わる人でしたからね」
「? どーしたの、母様」
「何でもありませんよ。しとり」
幻想虎徹自身も聖剣ですし、そうなると聖剣の見た目を決めるために刀剣を打っていた事も用意に想像できます。江戸時代に生まれた、真新しい聖剣達の事を考えると危険性は少ないですね。
「しとり、あと聖剣は八本あります」
「ん!わたしが集める!」
「では、お母さんのオススメを言いますね。しとりは黄金剣を見つけると良いです。あの長刀ならば、しとりにも使えますからね」
サイキック。
いわゆる超能力を使えるわけではありませんが、しとりの目は私の遺伝と彼女独自の特異体質も加わり、数種類の効果を持っている状態です。
どれもしとりの証言と私の記憶にある特殊な能力を持つ目に因んで名付けています。
先ず「見稽古」です。
此方は仮称ですが、目視できる技術を完全模倣し、自分の体格や身体に適した物に、しとりはその技術をカスタマイズする事が出来る。
二つ目は「支配眼」です。
しとりは集中すると見て避ける事が多く、周囲の風景や人間がスローモーションになるそうです。ただ、こちらは「集中した一瞬」の発展系に思えますね。
正直、この二つの能力だけでも凄いです。
それなのにしとりはまだまだ隠しているようにも思えるのです。左之助さんや緋村剣心、瀬田宗次郎、比古清十郎、不破と陸奥を除けば女性最強の剣客になることは間違いない。
「ん!ほうおーてんぶ!」
ブン!と鳳凰天舞を振り抜いた刹那、カイザーフェニックスめいた衝撃波は空に向かって舞い上がり、私は何とも言えない気持ちになりました。
アレは流石に危ないですね。
あとで左之助さんに叱って貰いましょう。
「母様、鳥が出た!」
「フェニックス。鳳凰でしたねえ」
「ふぇけす?」
「フェニックスです」
まだ、子供には言いにくい発音なんですねと納得しながら、モゾモゾと縁側に寝転ぶひとえの頭を優しく撫でてあげ、フェニックスを出し続けるしとりを見る。
すごいですねえ。
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