聖剣の所在は不明です。
しかし、準備は進んでいます。
余計な介入や事件に組み込む事はないはずです。フラグを建ててしまう様な事を言っていますが、私は主人公補正を持っているわけではありません。
「景さん、ちょうど良いところに!」
「…あの、薫さん。さすがに我が家の門の前にいて、ちょうど良いところにというのは些か無理があると思うんですけど」
「ま、まあ、そう言わずにね?」
ぎゅっと私の手を握った薫さんに連れられ、私は神谷道場の正門を潜り、母屋と道場を抜け、更に敷地内の奥へと連れ込まれ、首を傾げてしまう。
誰かに聞かれたくない話でしょうか?
「……これ、どうしたらいいと思う?」
そう言って薫さんの見せてきたものを見て、私は思わず天を仰いでしまいました。見つけたら、絶対に触らないと思うんですけど。
薫さん、知らずに触りましたね。
「どこで拾ってきたんですか」
「あ、あの古びたお堂で」
申し訳なさそうに呟く薫さんの手の中に収まっているものは、千年アイテム同様に存在する戦骨が暴れていた戦国時代に、ばら蒔いたであろう代物を受け取り、私は静かにそれを見据える。
「(どう見ても
「世界忍者戦ジライヤ」に登場する「秘宝パコ」の所在を示したキーアイテムであり、本来は戸隠流の忍者が受け継いでいるはずなんですけど。
おそらく受け継ぐ前なのでしょうね。
────とは言えです。
私の知識だと世界忍者達は「秘宝パコ」を狙っているわけで、そうなると薫さんはとても危険な立場になるわけですけど。
そこはどうしましょう。
「とりあえず、預かっておきます」
「うん、ありがとう」
私の手の中に太陽に匹敵するエネルギーがあるわけですが、お父様に送って、いえ、そうなると粘土板を奪うために実家に殺到するわけですけれど。
いえ、うん、えと、どうしましょう。
普通に読めてしまいます。
宇宙の言語を知るなんて想像もしていませんでしたが、これはこれで楽しいかも知れませんね。いえ、やっぱり怖いので、やめましょう。
「ところで、それ何なの?」
「……宇宙の神秘?」
私がそう言うと薫さんは更に困惑しているけれど。一番、分かりやすい言葉がそれだったんです。その他の言葉はもう意味をなさない。
そう思ってほしいです。
「ああ、それとですね。薫さんのお家にも暫くですが、忍者を居候させていいですか?」
「どういうことなの!?」
そういうこととしか言えません。