秘宝パコ。
その正体は簡単に言えば宇宙のエネルギーです。この地球にやって来た宇宙人の子孫や末裔に意思を送り、秘宝パコは存在を伝えることになります。
しかし、問題はエネルギー問題です。太陽に匹敵し得る高次元的エネルギー生命体を利用しようとする人間や忍者は多く、極めて危険な存在でもあります。
「景、なんだそれ?」
「……二千年前のまな板?」
「まな板じゃねえだろ」
まあ、ウソを吐けないので薫さんが偶然にも見つけてしまい、私に相談してきたという事も伝えると「お前、いっつも巻き込まれるな」と言われました。
誰も好き好んで巻き込まれているわけじゃないんですが、そう言うことは言わないでほしいです。とても悲しくて泣きそうになります。
悩ましいです。
左之助さんが悪いわけではないのですが、こういう大変な物を受け取ってしまったときは、そうっとしておいてほしいです。
「要するに危ないヤツか」
「そ、そうなります」
私の持っていた粘土板を受け取った左之助さんの呟きを肯定しながら私は粘土板を返してもらい、秘宝パコが眠っている場所を意図せず突き止めてしまった事を悩みつつ、そっと粘土板を仕舞います。
あんなものは見えなくて良いんです。
いえ、見つからないというべきですね。
「ところでよ。景」
「はい。なんですか?」
「この前の催眠術、また試していいか?」
「私は掛かりませんよ?」
内側に作用するものは無理ですが、外側に存在するものは完全にシャットアウトしているので、催眠術に掛かることはありません。
破廉恥なことをしようとする左之助さんが相手なら尚更掛かるわけにはいきません。───とは言えです、ふりはしてあげるべきでしょうか?
「銭で本当に掛かるのか?」
「(古典に乗る催眠術……)」
「……聞いてるのか?」
ヒラヒラと私の顔で手を揺らす左之助さんになんと言えば良いのかと悩んでいると、いきなり帯を引かれ、内帯が出てしまう。
……いえ、それよりも何故脱がして?
「あの、なにを?」
「なんだ掛かってなかったのか」
「いえ、なぜ脱がして?」
「............さて、寝るか」
「まだお昼ですよ?」
いったい、なんだったんでしょうか?と首を傾げながら、襦袢が見えるほどはだけていた着物を直し、ゆっくりと左之助さんを追いかけます。
しっかりと説明してもらいます。
やっぱり、怪しいです。
......まさか、破廉恥なことを?と考えながらも左之助さんがそんなことをするわけがないと頭を降る。