左之助さんと斎藤一、ドクトル・バタフライによって私の偽物は謝罪と撤回を続けています、そもそもの話し、私の名前を騙ったところで得るものは少ない。
むしろデメリットは多いです。
人を狙う人は多く居ますし、怖いことばかり。普通の人には耐えることは出来ない恐怖だって見ることになってしまうのはダメです。
恐ろしいのです。
私のせいで傷付いて欲しくありません。
「左之助さん、お帰りなさい」
「ただいま」
「……お酒臭いです」
今日は、お酒を飲んで帰ってきたようですね。
ぎゅうっと私を抱き締める腕の強さは以前の死にかけたときより優しく押し潰してしまわないように細心の注意を払ってくれています。
とても嬉しく思います。
手加減してくれています。
「布団に行きまッ、あ、あの?」
「んー?」
抱き締めていた手が背中を這いずり、私のお尻を掴む。しとりとひとえはもう眠っていますが、玄関先で不埒な真似はやめてください。
破廉恥なおふざけは苦手です。
「景は柔らかいなあ」
「……お尻が大きいと?」
地味にショックを受けてしまいます。
「んッ、やめてくださいっ」
「なんでだ?イヤなのか」
「いや、では、ないです...けど」
もうちょっと心の準備をですね。させてもらえると助かると言いますか、しないといけないと申しますか。兎に角、いきなりは困ります。
「お水、飲みましょう?」
「………わかった」
のそのそと私の後ろを着いてくる左之助さんを台所に座らせて、囲炉裏のある料理の間に座って貰っている間に一度沸騰させて、冷やして、一升瓶に詰めておいたお水を湯呑みに注ぎ、左之助さんに持っていきます。
「どうぞです」
「ん」
ゴクリと湯呑みのお水を一気に飲み干した左之助さんは深く息を吐いて、まだ酔いの抜けていない目を私に向け、顔に触れ、キスをしてきた。
「…っ、苦い」
「ハハ、酒臭かったか?」
ケラケラと笑いながら、左之助さんは笑って私の顔に触れ、肩を掴み、痛くないように私を押し倒し、首筋に顔を近付け、首筋に噛みつき、笑う。
「このまま噛み砕いてやろうか」
「ッ、ど、どうぞ」
「……ウソだよ、痛くなかったか?」
首筋のズキズキとした痛みのことを言葉にしようとしたけれど。左之助さんに「だいじょうぶです」と伝えたながら、彼の首に腕を絡め、彼の頭を優しく包み込むように抱き締める。
「生きてますよ、ほら」
心臓の音を聞かせてあげ、冷静さを取り戻した左之助さんを待つも何故か顔つきが、またちょっとだけ怖くなりました。
なぜ?