「…胸を大きくする改造って何ですか。嫌味ですか?それともいじめですか?」
「信二君の書いたものだ」
ドクトル・バタフライに顔を赤くしながら私の胸を大きく改造するという企画書を手に取り、問い詰めると三人目の犯人が出てきました。
許せません。
酷いです。
悲しくて泣きそうです。
確かに、私自身は胸の大きさに多少なりともコンプレックスは感じていますけど。左之助さんは、私の身体はそのままのほうが良いと言ってくれました。
「薄くて細い身体に需要はないんでしょうか」
「私はふくよかなLadyが好きだね」
爽やかに告げるドクトル・バタフライにショックを受けつつ、また私は自分の身体を触り、小さくてか細い吐息をこぼしてしまう。
「ドクトル、そういうところですよ、もうっ」
「HAHAHA」
「笑って誤魔化さないでほしいです」
そう言いながらも男の人はやっぱり胸が大きな女性が好きなのかと想像し、左之助さんもそうだったらどうしようと不安を抱いてしまう。
いえ、そもそもです。
こういう話をしようとしていたわけではなく、むしろ普通に止めて欲しい事を伝えたくてですね。本当に困ったことばかりです。
「......すまないね。悪ふざけが過ぎた」
「本当ですよ。イタズラや悪ふざけは人を悲しませることもありますから、止めてくださいね」
「善処しよう」
それは善処しない人のセリフですよ。
さては、全く反省していませんね?とドクトル・バタフライの事を見上げると「なにかね?」と、にっこりと笑顔が帰ってきました。
「ドクトルはいつも優しくて意地悪です」
「人とは、そういうものだよ」
優しいだけで十分だと思いますよ。
「まあ、確かに私はよく君達に難題を強いているかも知れないが、世界を広げる要因はもう半減しているのだ。そう気負う必要はない」
「......その事ですけど。能力は確かに楯敷君に譲渡し、向こう側の私と一つの『物語を繋げる能力』を分けた筈なんです。───だというのにこの世界に『烈火の炎』は繋がりました」
「まだ、能力は半減していないと?」
「そうなります。いえ、そうとしか考えられない現象が多くてすごく困っているんです」
このままだと図書館の漫画がすべて世に放たれてしまうかも知れないという、新しい不安に私は目眩を起こしてしまいそうになっているわけです。
しとりとひとえは、私の血縁のため認知のカウント数に入っていないようですが、このままだと確実にカウント数に入るようになりますね。