邪悪な存在感を放つフランス人形を貰ってきた左之助さんを思わず、二度見してしまう。向こう側の世界は「仮面ライダー電王」と繋がっているのは、私も知っていますけど。
こちら側に存在する理由は?と聞きたくなりましたが、妖怪関連の出来事だと理解し、繋がりを探っていると『地獄先生ぬ~べ~』が頭に浮かぶ。
「ん!ふりふりしてる!」
「────フランス人形。いわゆるビスクドールという種類の人形ですけど。しとりは欲しいですか?汚れを落としてからになりますが」
「んーん、わたしは要らない。ひーちゃんは?」
「ひーも要らない!」
ゴロゴロと転がってきたひとえに戸惑いつつ、なぜネコの着ぐるみパジャマの格好をしているのだろう?とドクトル・バタフライを見据えます。
「Non,Non,Non」
「何が違うんですか?」
「今回は無関係だと私は思うのだよ」
「無関係……信じますけど、怖いので対策の方法を一緒に考えてもらえますか?」
「まあ、それぐらいならカマワナイガ」
なぜ、片言に?と首を傾げつつ、私の相談にも乗ってくれると了承してくれたドクトル・バタフライにお礼を言い、左之助さんの方を見ると人形を顔に張り付けて、動かなくなっていました。
とても怖いです。
「全く気を付けたまえよ」
チャフを操作してフランス人形を引き剥がしたドクトル・バタフライはガラス張りの小さなショーケースにフランス人形を納めてしまった。
────続けざまに、ショドウフォンを抜く。
「封印」「結界」「境界」とフランス人形を封じ込めるためにモヂカラを使おうとしましたが、折角、我が家に来てくれたのに閉じ込めるのは可哀想ですよね。
「あとで採寸して着物を作ってあげます」
「ん!わたしも手伝う!」
「ひーもほしいなー」
二人と手伝ってくれるそうなので問題はありませんね。しかし、三びきの妖怪動物、影茶碗が一体、西洋の妖怪人形が一体、だんだんと我が家はオバケ屋敷みたいになってきました。
「左之助さん、大丈夫ですか?」
「すげえカビ臭かった」
「それは、身体も洗いましょうか」
ショーケースに収まっているフランス人形にそう話しかけつつ、どうやって妖怪の注意を受けないようにするべきかと悩みます。
「……しとり、どうかしましたか?」
「睨んできた。ムカつく」
ユラユラと蒸気のように霊気の立ち込めるしとりにビックリしながらも、しとりの事を優しく抱き締めて、ゆっくりと頭を撫でてあげる。
大丈夫です。
しとりはゆっくりと学びましょうね。