「寂しがり屋なチョウチョ」という題名をつけて、ドクトル・バタフライの出来事を絵本にしたら女の子に人気を博してしまった。
イケオジ大好き女学生達によって、デフォルメかされたドクトル・バタフライの本来の姿を描いた絵画を美術の講師として出向いた際、観賞したりしています。
左之助さんの春画をまだ描いていますが、此方も大好き過ぎて困ってしまいます。私の夫なのに、まるで浮気現場を目撃した気分です。
私自身の自業自得の末の事ですけど。
ちょっとだけ悲しくて泣きそうです。
「なんかオレの事を新聞に乗せたいとか言う奴らがいてよ。めんどくせぇーから阿爛に任せてきた」
「それ、お仕事のお誘いだったんじゃ…?」
「いや、克の新聞ならまだしも話したことねえ奴らが書いた新聞なんぞ読みたいか?」
「津南さんは優しいですもんね」
そう言うと左之助さんは嬉しそうに頷くものの。自分の親友が未だに世帯を持たず、仕事に打ち込んでいる事を危惧しています。
いわゆる仕事人気質の彼と分かり合え、支える人となるとかなり根気のいる女性でなければいけません。私の知り合いにその様な女性は……かなり居ますが、みんな旦那様がいます。
「景、この前の話だがよ」
「今日もしたいんです、よね。私は、左之助さんと過ごせて楽しく幸せですから、せめてもの恩返しに、好きにしてください」
「......そうじゃねえんだよ。オレはお前を愛しているからお前を感じたいんだ。一緒に居れるなら別に無理に襲ったりもしねえよ」
「.........フフ、じゃあ、私とお揃いですね。いっぱい触れ合って仲良く過ごしましょう。(私が、死んでも覚えていて貰えるように、私を愛してください)」
悩ましいです。
愛してほしいです。
「左之助さん、寂しいので貴方の足の間に座っても良いでしょうか?」
「ん?ああ、構わねえが」
「では、失礼します」
ゆっくりと背中を預けるように座り膝を曲げず、少しだけ足を伸ばす。力強い左之助さんの心臓の鼓動を聞いていると、とても安心できます。
だから、もう少しだけ傍に居させて下さい。
あと一年と数ヵ月、それだけでしとりの祝言を見届けることが出来るんです。だから、せめて、あとちょっとだけ、ほんのちょっぴり、時間をください。
「んッ…!」
「悪い、痛かったか?」
「い、いえ、いきなりのことにビックリして」
私の胸に触れるように抱き締めてきた左之助さんにおどろきつつ、手のひらで心臓の鼓動を聞いている左之助さんに気恥ずかしさを感じます。
恥ずかしいです。